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ジュニアスキーヤー 育成で気を付けたい成長特性 その① 212

読了までの目安時間:約 10分

 


前回、前々回と2回にわたって

ジュニアスキーヤーが

スキーをすればするほど下手になってしまう理由、

またそういった環境はまだまだ変わらない

という事をお伝えしてきました。

 

 

根本的に『運動』と『スポーツ』を

混同してしまっている危険性や、

目の前の結果を追い求めてしまう事による

ジュニア育成の問題は

少しは伝わったかと思います。

 

 

これは一般スキーヤーにも言えることです。

 

 

技術のスキルばかり磨こうとしても

根本の運動のスキルが足りていないので

スキーの上達が難しい方。

 

目標達成までの道のりが描けておらず、

目先の結果だけを求めて

トレーニングを行ってしまい

結果として目標達成から

離れていってしまっている方。

 

このような状況を気付かず

悩まれているスキーヤーの方は

珍しくありません。

 

 

スキー上達に悩まれている方は

一度ご自身のおかれている状況を

分析してみることをお勧めします。

 

 

さて話が少しそれましたが、

今回お伝えするのは

 

『具体的にどのようなことに気を付けながら

ジュニア選手を育成していった方がいいのか?』

 

という部分です。

 

 

 

【ゴールデンエイジ理論に騙されない】

 

 

ゴールデンエイジという言葉を

一度は聞いたことがあるでしょうか?

 

ゴールデンエイジとは

簡単にいうと

 

『9歳~12、3歳ごろが運動学習の最適期である』

 

という内容です。

子供は何でもすぐできるようになる

といわれるように、

この時期は技術習得が

非常に早いため

どんどん技術を習得していきます。

 

逆にこの時期を逃すと

この先運動能力は上がらないのでは?

危惧され、保護者はどんどん

スポーツをやらせようとします。

しかしここで大きな落とし穴が潜んでいます。

それは

 

 

『ゴールデンエイジで

即座に技術が習得できるには

前提条件がある』

 

 

という事です。

 

その前提条件は

もうお分かりだと思いますが、

第一回でもお伝えした

『運動のスキル』です。

 

 

運動のスキルという基礎がなければ

いくらゴールデンエイジだとしても

技術習得は上手くできません。

 

この時期に意識を向けなければいけないのは

技術習得ではなく、

まずはジュニア選手の身体の状態です。

 

 

 

 

【一人一人の成長特性を知る】

 

ジュニア選手の中には

小学生なのにすでに大人の様な

体格の選手もいれば、

中学生になっても

まだまだ小学生の様な

選手もいます。

 

大人になれば大体同じような体格になりますが

この時期は、選手一人一人成長のスピードが違います。

 

その選手一人一人の成長の特徴を

成長特性と言います。

 

 

成長特性は大きくわけて3つあります。

 

『早熟タイプ』

『平均タイプ』

『晩成タイプ』

 

です。

 

 

このワードを一度は聞いたことが

あるのではないでしょうか?

自分の子供はどのタイプの

成長特性か判断する基準は

主に身長です。

 

身長がその年齢の平均的な

高さよりも高いか低いかが

一つの目安になります。

 

もちろんそこに男女の性差や

遺伝的な部分も含まれてきますが、

大体自分のお子さんをみて

この子は周りよりも身体的成長が

遅いか早いかが分かるかと思います。

 

ご自身のお子さん、

もしくは育成携わっている選手が

どのタイプか考えながら

続きを読み進んでください。

 

 

【早熟タイプが気を付けなればならないこと】

 

〇成長の伸びしろを減らしてしまう

早熟タイプの選手は

身体の成長が早い分、

周りに比べてパワー、スピードと

フィジカル要素が強いため

ジュニアスポーツでは結果が出やすいです。

 

ある意味早熟タイプの選手だけ

集めれば結果は出ます。

 

スキーだけに限らず

どのスポーツも選手の能力を図るときに

体力テストを行います。

 

そのテスト内容のほとんどは

早熟タイプに有利なものです。

 

日本はジュニアレベルだと

世界でもいいところに行けるのは

このような早熟タイプを集めるからです。

 

各県連でも強化指定選手といった形で

選手が選抜されますが、

体力測定をする際に、

君はまだ身体の成長が遅いから

数値は悪いけど、動きは素晴らしいから

今後結果が出るよ!

といった評価をしてくれた!

といった事は聞いたことがありません。

 

ジュニア時代に結果を残すのであれば

間違いなく早熟タイプが有利という事です。

 

 

しかしこの早熟タイプには

気を付けなければならない問題があります。

 

早熟タイプの選手は

身体の成長が早いですが

言い換えれば

 

『伸びしろが少ない』

 

とも言えます。

 

 

ようは完成形に近いので

トレーニングの余地が

限られており、

あるレベルでパフォーマンスが

頭打ちになってしまう傾向があります。

 

本来はその時期その時期に

行うべきトレーニングがあるにも関わらず

先取りした内容をおこなってしまい

成長の余地がなくなってしまいます。

 

すると後から

平均タイプや晩成タイプの選手たちに

どんどん抜かれてしまい

『昔はすごかったんだけどねぇ』

といった状態に陥るのです。

 

きっとあなたも

このような事例が

思い浮かぶはずです。

 

 

 

〇早熟タイプは身体を壊しやすい

 

早熟タイプがもう一つ

気を付けなければならないのが

身体の故障です。

 

私が見てきた限り

ジュニア期から身体に

何らかのケガや不調を抱えているのは

早熟タイプの選手が大半です。

 

 

その理由は

身体の成長が早い分、

早い段階から

負荷の強いトレーニングをやらされて

オーバートレーニングに

なってしまうからです。

 

また基本的な動きの習得が

なされていないので、

身体を効率的に正しく使えない

という状態になりやすいです

結果的にそれが積もり積もって

ケガを引き起こしやすい傾向にあります。

 

早熟タイプは

体格に物言わせて力任せに動いても

ジュニア期には結果が出ます。

 

だからなんの疑いもなく

そのまま進んでいき

後々大きな壁にぶつかって

 

『昔はすごかったのに・・・』

 

という状態になる事を

避けなければなりません。

 

 

長くなってしまったので

晩成タイプについては

次回にお伝えしていきます。

 

ジュニアスキー トレーニング論

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