このワードが出てきたら要注意!スキー界やオフトレーニングで常識となっている闇ワードとは? #394
今回お伝えするテーマは、まさにタイトルにも書きました、
このワードが出てきたら要注意!と言える
スキー界やオフトレーニングの闇ワードについて解説していきます!
闇ワードをもう少しく具体的に言うと
『一見正しく感じるけど
実は中身のないそれっぽいワード』
です。
実はスキー界に限ったことではなく
トレーニング業界でもよく使われています。
この『それっぽいワード』の厄介な部分は、
あまり上達に繋がらない内容でも
一見正しいように聞こえてしまう部分です。
今回は本当は中身がないけど
それっぽいワードの代表的なものを
3つ紹介します!
ぜひあなたもスキーに限らず
今回のワードを聞いた時の第一印象と、
その後解説を聞いた後の印象の違いを感じてみてください。
①最低限の筋力と体力
それでは1つ目は
①“最低限”の筋力、体力
です!
私がよく
「筋トレが悪いわけではないですが
それよりもまず先にやるべきことがありますよ!」
といった内容を発信すると、必ず返ってくるのが
「でもスキーをやる上での必要最低限の筋力、体力は
必要ではないですか?」
という答えです!
きっとあなたも指導者の方やお仲間に
「オフシーズン中、スキーをやる上で必要な
最低限の筋力や体力は鍛えておいた方が良いよ!」
と言われても違和感がないと思います。
ですからこの『必要最低限の筋力、体力』というワードをもとに
多くのスキーヤーの方はとりあえず筋トレ、ランニングといった
一般的に言われるオフトレを行います。
ではここで質問です!
「スキーをやる上での必要最低限の筋力、体力とは
具体的にどこの筋肉がどのくらいの強度必要なのでしょうか?」
「スキーをやる上での必要最低限の体力とは
何キロを何分ぐらいで走れる(歩ける)体力の事ですか?」
このような質問をされて正確に答える事が出来る人はいないはずです。
なぜなら
全てのスキーヤーの方は
既に最低限の筋力、体力を持っているからです!
この“最低限”の定義が難しいところですが、
あなたはとりあえずリフト1本分位は滑れますよね?
リフトを降りて1,2ターンで筋力が足りずに
その場で崩れ落ちる…
体力がないので1、2ターン滑ったら
その場でへたり込み動けない…
という人は確かに
『スキーにおいて必要な最低限の筋力、体力がない』
と言えるかもしれません。
でも上記の様な人はゲレンデどこを見渡してもいません。
私の息子ですら3歳の時にすでにスキーに必要な
最低限の筋力、体力を持っていましたから(笑)
つまり最低限の筋力、体力なんてもうすでに持っている、
またはそんなものは存在しない、さらに言ってしまえば
その人によって『最低限』の定義が違うといった感じで
中身があまりないワードなんです。
しかし不思議な事に『最低限の筋力、体力』というワードを聞くと、
なぜかみんな納得してトレーニングに取り組みます。
さて冒頭でもお伝えした様に、ほんの少し解説をしただけでも
『スキーにとって必要な最低限の筋力、体力』
というワードの印象が変わったのではないでしょうか?
もちろん自分の中での最低限の定義がきちんとされていて
それを越えるための明確な取り組みをしているんだという
整合性がとれていれば問題ないですからね!
因みに、もし指導者の方やお仲間の方に、
今回お伝えした様な
「スキーをやる上での必要最低限の筋力、体力とは
具体的にどこの筋肉がどのくらいの強度必要なのですか?」
「スキーをやる上での必要最低限の体力とは
何キロを何分ぐらいで走れる(歩ける)体力の事ですか?」
といった質問を返したら間違いなく嫌われるので
気を付けてくださいね(笑)
②バランス能力
では次の2つ目のワードをお伝えしていきます。
スキー界で最もよく使われる●●能力です!
それは
②バランス能力
です!
このバランス能力も特にスキーにおいて
よく使われるワードでありながら
突き詰めていくとあまり中身がない『それっぽいワード』です。
その理由をこれからお伝えしていきますが、
必ず読み進めていくと最後に
「じゃあバランス能力って何なんですか!?」
という疑問が出てくると思います。
もちろんバランス能力とは何か言語化する事は可能で、
さらにバランス能力が何か具体的に分かれば、
トレーニングなどしなくても
その場でパッとバランス能力は上がります!
ただその内容は有料動画講座の特典動画として
お伝えしている内容なので
講座ご参加の方に申し訳ない為、今回はそこまで触れません。
(ごめんなさい)
先に言っておかないと
「なんだよ!結局答えは教えてくれないんですか!」
となるのでお伝えしておきます(苦笑)
さてバランス能力の話に戻りますが例えば
「スキーはバランス能力が重要なので
オフトレでしっかり鍛えましょう!」
と言われても違和感がないと思います。
そして
「バランスボールの上に座る事で
バランス能力が鍛えられますよ!」
と言われたら
・スキーにはバランス能力が重要
↓
・バランスボールの上に座ると
バランス能力が鍛えられる
↓
・よってスキーのオフトレには
バランスボールがおすすめ!
といったロジックが成立しますよね?
ではここで質問です!
バランス能力ってどんな能力ですか?
あなたはこの質問にどう答えるでしょうか?
私がよく例えで使うのは小学生の子供から
「ねえねえ学校で先生から
●●が凄いって褒められたんだけど●●って何?」
と聞かれてどう答えますか?というものです。
例えば●●にはいるものが
瞬発力だとしたら
「ダッシュが速いことだよ!」
「止まった状態から素早く動く事だよ!」
「バッっと一瞬で動けることだよ!」
となんとなくその能力を伝える事ができますよね?
体力であれば
→ずっと疲れないで動ける
筋力であれば
→力が強い
といった感じでどの能力も
何となく子供にも伝わる様に言語化できるのですが
バランス能力はどうでしょうか?
このバランス能力を言語化しようとすると
もっとも多く出てくるのが
片足立ちなどしても
その場でフラフラしないで倒れない事
といったものです。
確かに片足立ちでずっと立っていると
「バランス能力が高いですね!」
と言われると思います。
しかし、もし子供が
「違うよ!その場で止まってたんじゃなくて
動き回ってた時に言われたの!!」
と言われたらどうしますか?
結構困りますよね(笑)
でもこれは核心をついていて
その場でピタッと止まり続けるスポーツはほぼありません。
何かしらの動きを伴うのがスポーツなので。
ここで詳しい方は
「バランス能力にも静的バランスと動的バランスがあって…」
どんどん具体化できるかもしれませんが、
ほとんどの場合は深堀していくと
実はなんだか良く分からないのだけど
何となく納得しているのが
この『バランス能力』なんです。
インターネットショッピングでトレーニング器具を調べても
バランス能力向上を謳っている物が非常に多いですが、
それは正しく言うと
『不安定な状態において
“その場”でとどまり続ける能力』
であって、スキーの様に常に動き続ける中での
バランス能力とはまた違います。
また片足立ちや、その状態で色々と動くのも上記と同様です。
(移動を伴わないので)
この様な感じでバランス能力とは
よくよく考えれば明確にどんな能力なのかよく分からないけど
トレーニングをしているというケースが多いので、気を付けてくださいね!
③体幹トレーニング
さて最後の3つ目は
スキーに限らず今スポーツ界で最も使いやすいワードです。
それが
③体幹トレーニング
ですね!
まさに魔法の言葉『体幹』です!(笑)
はじめに断っておくと、『体幹』というワード自体が
決して悪い物ではありません!
というか便利すぎてとりあえず使っておけば
短い中でそれっぽく伝えるうえで
最高に使いやすいワードと言ってもいいくらいです!
(多分私も5秒で解説しろと言われたら使います(笑))
テレビのスポーツ中継で注目して欲しいのですが
解説者の多くから
「いやぁ体幹が強いですねぇ!」
というワードがよく出てくると思います!
なぜならとりあえずそう言っておけば問題ないので(笑)
それぐらい便利な『体幹』ですが
恒例のここで質問です!
「体幹とはどの部分ですか?」
あなたの頭にパッと浮かんだのは
どの部分でしょうか?
・お腹周り
・お腹と胸
・お腹と骨盤
・お腹と胸、さらに骨盤も
・いやいや背中、腰、お尻といった裏側
・そもそも部位ではなくて
●●筋というような筋肉群…
本当に色んなパターンがありますが実は全て正解です!
なぜなら
体幹とは明確な定義がないから
です!
体幹そのものに定義がないので、当然ながら体幹トレーニングも
各々イメージしている体幹という部分を鍛えているという事です。
そして体幹が強い弱いも、
具体的にどこの何が強いのかも曖昧です!
そしてさらに厄介なのが、前回お伝えした2つ目のワードである
『バランス能力』とのコンボです!
バランス能力を上げるには
体幹トレーニングが有効!
という様に、バランス能力と体幹は
セットで使われるケースが多いです。
バランス能力という曖昧な能力を
定義が明確ではない体幹という部分を鍛える事で
パフォーマンスを上げる!
…
…
…
まさにそれっぽいけど中身がありませんよね(笑)
さらにさらに体幹を“鍛える”とは
一般的に“固める”事だと思われていますが、
スキーに限らず、ほぼすべてのスポーツは
体幹部はグニャグニャ動いています。
さてパフォーマンスを上げる為に体幹を鍛えるとは
具体的にどのようなことなのでしょうか?
そう聞かれると結構困りますよね?(苦笑)
しかし、これまでにお伝えした
『一見正しく感じるけど実は中身のないワード』
の代表例3つ
①スキーに必要な最低限の筋力、体力
②バランス能力
③体幹トレーニング
を織り交ぜると専門家でない方が言っても
なんとなくスキーに繋がるオフトレを考える方向性が
それっぽく(効果がありそうに)聞こえてしまうのが不思議なところです。
というよりは、普通にスポーツジムに行って
スポーツトレーナーの方にスキーに繋がるトレーニングをお願いしたら
たぶん似たような内容になります。
では最後にその簡単な具体例を紹介すると…
質問:スキー上達の為にオフトレーニングを
考えているのですが何を行えばいいですか?
回答:まずはスキーをする上での最低限の筋力、体力は必要なので
スクワットなどの下半身の筋トレやジョギングなどは行うべきです!
さらに上半身の腕立てなどの
上半身の筋トレもバランスよく入れましょう!
またスキーは雪上という不安定な環境で行うスポーツなので
バランス能力が非常に重要です!
バランス能力を鍛える為には体幹が大事なので
体幹トレーニングも取り入れていく事も大事ですね!
身体が硬い場合はストレッチで柔軟性も
確保するのも忘れてはいけません!
では上記を内容を元にメニューを組みましたので
このメニューをオフの間に取り組みましょう!
(わからないメニューは調べてみてください)
________________
・スクワット
・ランジ
・ベンチプレス(腕立て系)
・ラットプルダウン(けんすい系)
・腹筋、背筋
・フロントプランク、サイドプランク
(体幹トレーニング系)
・片足立ち
・片足スクワット
+
・ストレッチ
・ランニング(ジョギング)
________________
はい、スキーの為のオフトレーニングの完成です!
ちゃんと3つのワードを織り交ぜて
それに伴ったメニューを出すと
それっぽいオフトレメニューが完成する事が
おわかりいただけたと思います!
これにサマースキーやインラインスケートなどの
疑似スキー系を取り入れれば盤石の態勢ですね!
もちろん上記の内容を取り組んで、来シーズンの初滑りの瞬間に
昨シーズンよりも滑りが変わっているのであればOKです!
ただ今回お伝えしてきたように、それっぽく聞こえるだけで
実際は上達に繋がらないケースがほとんどなのは、
ここまでお伝えしてきた内容を読めば分かるかと思います。
あなたがオフトレで取り組んでいる内容は
それっぽい中身のないワードが基準となってないか
確認してみてくださいね!