スキー上達のポイントは、トップ選手の●●に隠されている 279
スキーの上達の為に、
トップ選手のキャンプや
スキースクール、
または上手な友人から
指導を受ける事があると思います。
しかしその多くは
言われていることを
意識して滑っても
なかなか滑りが変わらない・・・
という結果ではないでしょうか?
この様になってしまう原因の一つに
スキー上達のポイントを
伝えてもらっていない!
という事があります。
「えっ、上達のポイントを
伝えないなんて
とても意地悪じゃないですか!」
と思ったかもしれません。
しかし伝えてもらえないのには
理由があります。
それは
本人は無意識で行っているから
です。
無意識で行っていることは
本人も気づいてないので
当然伝えようとも思いません。
あなたがもし、
【走り方】を教えて欲しいと
頼まれたら何を教えますか?
きっと
・手の降り方
・モモの上げ方
・歩幅
・・・
・・・
といった部分だと思います。
その中に、
・転ばない様にするには?
・手と足は左右逆を出すには?
・片足づつ着地するには?
といったものは
入りませんよね?
当然ながら
無意識で当たり前に行っていることは
伝えようとも思わないはずです。
スキーも全く同じで
トップ選手やコーチ、
上級者の人にとって
無意識で行っている
当たり前の事は
伝えようとも思いません。
しかしこれが
大きな問題となります。
なぜなら
スキー上達のポイントは
その無意識で行っている動作に
隠れていることが
ほとんどだからです!
つまりあなたが
本当に伝えて欲しい事の多くは
無意識の中にある為
伝えてもらえないという事です。
そうでなければ
伝えてもらったポイントを意識すれば
どんどん滑りが
変わっているはずですよね。
どうすれば無意識に隠れたポイントを伝えてもらえるか?
『できる人には、できて、
知っていて当たり前
でも、できない人はそこが知りたい』
という部分が満たされずに
スキー上達に悩むスキーヤーが
非常に多い事は
お分かりいただけたでしょうか?
自転車に乗りたい人は
どうすれば転ばないのか知りたいのですが、
転ばない事が当たり前の人にとっては
どうして転ばないのか
本当の所自分ではよく分からないのです。
『できる人は、意識していないので
教える時も、
そこは教えない、教えてくれない
でもできない人は、
そこを知らないのでできない』
ではこの問題をどう解決していくのか?
もちろん指導側が
そこをきちんと把握していて
伝えてくれるのが一番ですが、
そうでない環境にいるのであれば
自分で何とかするしかありません。
そこで今回は
『出来る人は無意識で行っているから
伝えてもらえない
上達の肝を自分で見つけるポイント』
をお伝えします。
これは大きく2つの事から
見出すことが出来ます。
それは
【1】実際の起きている関節運動と
【2】行っている感覚
です。
①実際の起きている関節運動から見つける
実際に起きている関節運動とは
簡単に言ってしまえば
どの関節がどのように動いて
そのフォームを作り出しているか?
という事です。
あなたもきっと
こんなふうに滑りたいな・・・
という理想的な滑りがありますよね?
その理想の滑りで行われている
関節運動が自分の身体でもできるのか?
要は静止した状態で
そのフォームが作れますか?
という事です。
トップ選手や上級者の人が
とっているフォームを
実際に真似てみると、
その人が伝えてくれていない、
身体の使い方が見えてきます。
「指導では特別言われてないけど
実際このフォームをとってみると
腰は丸めるイメージだなぁ・・・」
「実際この姿勢を取ろうと思うと
股関節が硬くて作れないなぁ・・・」
といった感じですね。
このように、自分にとって
知りたいポイントを見つけるには
自分の身体に聞いてあげた方が
早いです。
また、自分が何に
アプローチしなければいけないのかも
見えてきます。
A:関節運動はできるけど
(静止した状態では出来る)
実際滑ると出来ない
B:関節運動もできないから
(静止した状態でもできない)
実際に滑っても出来ない
このA、Bは
出来ないという結果は同じですが、
アプローチする部分は
まるで違います。
Aの場合は
その場で出来るわけないんだから
そりゃ滑っても
出来るわけないじゃん・・・
という事です。
しかし多くのスキーヤーは
根本的に出来ない事を
一生懸命、貴重な雪上滑走で練習します。
しかしこのような内容を話すと
雪上での実際滑るのと
陸上で滑るのは違う
という意見もよくありますが、
それはその通りです。
でもどの関節が動いているかは
同じようにできます。
雪上でしか動かない関節なんて
人間にはありませんから。
ですからまずは
理想としている
滑りのフォームを真似してみて
そのフォームがとれる身体の状態なのか?
それをとる際に言われてないけど
この部分が難しい、
これは意識しないと出来ないぞ・・・
といった、
『伝えてもらってないけど
自分には必要なポイント』
を見つけ出してください。
ただこの
関節運動を真似る
というのは
言うほど簡単ではないのも事実です。
なぜなら正面からではなく、
前後左右上下と
3Dで見ていかなければ
ならないからです。
また自分が同じ形を
取れていると思っても
全然違う関節運動をしていたり、
取れないことはわかったけど、
どうすれば取れるのか?は
身体の知識が必要となってきます。
②行っている感覚から見つける
さて、その場でまずは
理想のフォームがとれるようになれば
実際の滑りでもとれるのか?
というと
そういうわけではありませんね。
陸上では出来ても
雪上では出来ない・・・
という第2の壁に当たります。
その壁を超えるために重要なのが
『感覚』です。
そもそもその場で
そのフォームがとる事は
関節運動ができるかどうかの確認だけで
それは静止画を真似ているだけです。
実際のスポーツは
その静止画を連続して行う、
つまり動画として
行わなければなりません!
そうするとどんどん場面が変わるので
静止画の時ほど、
いちいち各部分を意識して
関節を動かせなくなります。
また静止状態とは異なり、
身体には様々な外力がかかります。
そこ利用したいのが『感覚』です。
出来ない動作を
選手や指導者は
どのような感覚で行っているのか?
グッと動かしているのか
スッと動かしているのか?
クイッと動かしているのか?
はたまた
縦方向なのか、
横方向なのか
前方向なのか?
といった
各関節運動を集約化した
『感覚』がここで役に立ってきます。
ひとつひとつ意識していると
出来ない事でも
感覚的に行えば出来るケースは
スポーツにおいて非常に多いです!
ただこの『感覚』を利用するには
前回お伝えした
関節運動はできる状態という
前提条件が重要です。
またその感覚で
出来ない場合は違う感覚の提案も
必要になります。
ですから私もレッスンでは
一つの動作に
何個も感覚の表現を用意し、
どの感覚がその方に一番良いのか
試してもらいます。
そしてその方が
上手く出来たときに
どんな感覚で行っているのか
教えてもらう事で
更なる感覚の引き出しが増えるわけです。
つまり教えているようで
教わっているんですね。
このように
① フォームを真似て関節運動の確認
↓
② 感覚をとりいれてその関節運動を
動きとして行う
という流れが
上級者が無意識で行っている事の中から
自分の上達に必要なポイントを知る
カギとなります。
この流れから分かってくると
レッスンの受け方や
情報のとり方も
少し変わってくるはずです。
勿論、冒頭でもお伝えしましたが
本当はあなたが見つけ出さなくても
それを教えてくれるのが
指導なんですが。。。
ぜひ今回の内容を使って
あなたにとって必要な
上達のポイントを
見つけ出してくださいね!