スキー検定(バッジテスト)合格、不合格を分ける、点数を出す為の細かいコツとは? 253
スキー検定(バッジテスト)を受けていて
一番悔しいのは
あと1点で合格だったのに・・・
という僅差で受からなかった時では
ないでしょうか?
また前回は合格点が出たけど
今回は1点マイナスだったという
合格ラインギリギリの所にいると
滑る時に緊張が増しますよね。
検定員の方の話でも
『う~ん、合格点出そうか悩むなぁ・・・』
という微妙なときが良くあるようです。
その微妙な1点がプラスかマイナスになるかは
本当にちょっとしたことです。
大きく滑りが変わるわけではないけれど、
そのちょっとしたことを
知っていて行えるか、
知らずにやらないかでは
結果的には合格不合格を分ける
大きな差となります。
そこで今回は
検定で点数を出すために
知っておきたい細かいポイントを
3つご紹介していきますね。
細かい部分までしっかり意識して
印象点をあげていきましょう!
ポイント① スタートの仕方
あなたは検定で点数を出すために
本番に一番意識する部分はどこですか?
殆どの方がターンの質や
フォームではないでしょうか?
もちろんその部分をジャッジするのが
検定なので間違いではないのですが、
人がジャッジする以上
どうしても同じような滑りでも
印象によって点数が変わってきます。
では滑りの印象に重要なポイントはどこか?
それがスタートです。
検定員の人からよく
『スタートから1,2ターンくらいで
点数をだいたい決める』
と話を聞きます。
特に検定バーンの距離が短い場合、
最初の印象があまり良くないと
点数は出づらいです。
最初の印象が大事なのは
人間関係や、面接など
何もスキーに限ったことでは
ありませんよね?
勿論人間関係なら
話していくうちに
『あっ、この人一見怖そうだったけど
話してみると意外といい人かも!』
と印象が変わることはありますが、
スキー検定の場合は
その一滑りで全てが決まってしまうので
最初の印象は非常に重要です。
ではその重要な
最初の印象を決めるスタートで
何を意識すると良いのでしょうか?
それは
漕ぎ
です。
検定でよくありがちなのが
丁寧にきちんと滑ろうとして
スターンとから1ターン目まで
構えたまま斜滑降で固まってしまい
漕がないスキーヤーの方がいます。
スタートしていきなり急斜面、
というバーン設定だと
なかなか難しいかもしれませんが、
それでも一漕ぎ二漕ぎ入るのと
ただ斜滑降で入ってくるのでは
印象はまるで違います。
特にテクニカル、クラウン受験の様に
スピードが求められるレベルでは
必須といえます。
また、スピードを出すための
加速が目的なのは勿論ですが、
勢いよく滑り出そうとする
積極性が分かる印象点にもつながります。
しかし検定を受けるスキーヤーの中で
この漕ぎをきちんと練習している人は
少ないと思います。
せっかく漕いでも
スピードが出てないだけならまだしも
漕ぎ方が不格好で
そのせいで印象点が悪くなってしまうケースも
珍しくありません。
加速の面でも印象の面でも
しっかりとした漕ぎを練習してください。
ポイント② ライン取り
同じ質のターンをしても
ライン取りによって検定員への印象は
大きく変わってきます。
大回りでよくあるのは
ターン幅が小さいケースです。
検定バーンの幅が狭い場合、
どうしても端っこのネット近くを
通りたくないという思いから
ターン幅が小さくなりがちです。
そうなるとだいたい左右のネットから
3、4m離れた間の中に
受験者たちのシュプールが収まります。
その中で一人だけ
もう一歩ネットに近い
まだ誰も滑っていないところを
滑ってくるだけで印象は大きく変わります。
勿論ネットの近くを通る事で
衝突の危険性や、
横幅を広くとるあまり
斜滑降が長くなりスピードが落ちてしまう
というリスクがあります。
検定バーンの設定や
受験日の雪質が緩くて止まりやすいのか?
といった部分はきちんと考慮してください。
小回りの場合、
よく言われるのは
検定員に向かって真っすぐ滑ってくる
という事です。
どうしても正面から見るのと
斜め横から見るのとでは
印象が変わります。
ゴールから離れたとことに
検定が立っている場合や
左右に広くたっている場合は
大きく影響はありませんが、
検定3人が固まって、
しかも左右どちらかにいる場合は
しっかりその検定員たちの
正面のラインを滑りましょう。
そして小回りにもう一つ大事なのが
スタートからの繋ぎ方です。
一般的には滑りたいラインの真上から
そのままスタートするケースが大半です。
要はスタートからゴールまで
一直線といったイメージです。
そうなると小回りの
リズムをとったりスピードが乗るまでの
最初の1,2ターンも検定からしたら
もう演技が始まっているように見えます。
先ほどもお伝えした通り
最初の印象点は非常に大事なのに
その最初がスピードも乗っていない
リズムをとる為に行っているターンですと
当然印象も変わってきます。
技術選の小回りを見てもらうと
分かりやすいですが、
選手の多くは自分が滑りたいラインの
最初から自分の滑るライン上に
スタートを構えるのではなく
やや横からスタートして
中回りのような斜滑降から
本来滑りたいラインに入ってきます。
プレターンという呼ばれ方もしますが、
この部分で加速やリズム取りをして、
その後から演技が始まるといった感じで、
準備と本番がきちんと分かれています。
もちろんプレターンで加速しすぎて
1ターン目から大きくなってしまう、
自分の滑りたいラインに上手く移動できない、
というリスクもあります。
細かい部分ですが
ここら辺も普段からしっかり意識して
練習したい部分です。
ポイント③滑りの種類
良く検定の総評で
『斜度や雪質に合わせた滑り』
というワードが出てきます。
言い換えれば
色々な種類の滑り方が必要だという事です。
その色々な滑り方ができるというアピールを
意図的に表現できると理想的です。
例えば小回りでいえば
最初は深く丁寧にズラシて板を回し、
後半はカービング要素の強い
スピードに乗った小回りを滑る
といった感じです。
大回り系ですと
漕いでクロ―チングを組んで
1ーン目はそのままクロ―チングターンでも
また見栄えが変わります。
ただせっかく安定して滑っていたのに
滑りを途中で変えたせいで
失敗してしまうリスクもあります。
この滑り方の種類を変えるのにお薦めなのが
不整地小回りです。
前半は溝の横を使った
バンクターンの様に少し板を回して
スピードをコントロールして
後半はモーグルの様に縦に入ってくる
といった感じです。
特にプライズ検定レベルになると
そこら辺もしっかり見ているようで
私が受験した時も
『前走よりも、さらに2つくらい上から
縦に入れてきたね!』
と言ってもらい
細かいところまで見てるんだなぁ
と感じだのを覚えています。
因みに上記に書いたような
後半を縦に入れてくる滑りは
一見狙っているように見えて
後半アップアップになったのを
ごまかすのにも使えます(笑)
そこで最後まできれいに滑ろうと
考えて無理やり板を回すと
却ってミスが出やすいので
後半スピードが出てきたら
トントントンと縦にごまかした方が
却って好印象の場合があります。
要は
『私は2種類の滑りが出来るんです』
というのをきちんと
アピールしましょうという事ですね。
検定員からしても
上から下まで同じ滑りですと
飽きてしまいますので。
まとめ
これまでに書いてきたような部分は
一見すると細かい事ですが、
これがあるかないかで
点数が上か下かどちらになるかを決める
判断のポイントになる場合があります。
ただ細かい部分だからといって
ぶっつけ本番でやればいいやと
思わないでくださいね。
ただでさえ緊張している中、
普段と違う事をやるのは
さらに緊張をまして滑りを狂わせます。
普段の練習からしっかりと
自分の滑りに組み込んで
練習をして下さい。
またあくまでも
基本的なターンの質があってのことですので
小技ばっかり練習して
肝心の滑り自体が合格点に達していなければ
本末転倒です。
合格点が出たり出なかったりする
ギリギリのラインの場合に
有効に働くことを忘れないでくださいね。