本当に正しいのか?スキーのポジション判断基準は? 214
シーズンが始まってあなたもすでに
初滑りを終えているかもしれません。
あなたはこのシーズンインの時期に
何を意識して滑っているでしょうか?
多くのスキーヤーの方が
『ポジションの確認』
という事をいいます。
ポジション確認は
雪上でレッスンを受ける際や、
スキー雑誌などでシーズンインに
まずやることとして取り上げられることも
少なくありません。
ただこのポジション確認を
シーズン初めに取り組むスキーヤーの方が
多くいるのに対して
スキーシーズンを通して
結局ポジションの悪さに悩んでいるのは
なぜなのでしょうか?
それはただしいポジション確認を
知らないこと事が原因です。
今回の記事を通して
自分のポジション確認が
正しくできているかどうか
照らし合わせて見て下さい。
【正しいポジションの判断基準はなにか?】
あなたシーズン初めに
ポジションの確認を取り入れているとしたら
今自分は正しいポジショニングにいるかどうか
どのように判断していますか?
意外と明確な基準を持って
判断しているスキーヤーは
少ないように思えます。
まずはいくつかポジションの
確認方法を挙げるので
自分がどの様にポジションを判断しているか
考えてみて下さい。
●感覚的判断
一番多いのはこの判断基準かもしれません。
滑っていて何となく個々の様な気がする、
このポジションだと気持ちよく滑れる気がする、
といった具合でしょうか。
この判断基準はよほど技術レベルが
高いスキーヤーでない限り難しいです。
なぜなら正しいポジションがどのようなところか
身体に染み込んでいる必要があるからです。
特にシーズンを通して
ポジションに悩んでいるスキーヤーが
ここが正しいポジションだと
感覚的に判断できるでしょうか?
それができるなら
ポジションで悩むことはないと思います。
正解がわからないまま
何度も問題を解いているようなものです。
さらにいえばポジションとは
非常に繊細なものです。
トップ選手でも微妙な感覚の違いを
自分でも気付かずにスランプに陥ります。
これはスキーだけでなく
どのスポーツにも言えることです。
そんなシビアな判断基準だけで
自分のポジションを確認するのは
簡単ではないという事を
頭に入れておいてください。
●第三者的判断
チームに所属していたり、
レッスンに入っている方は、
コーチや指導者から
ポジションの良し悪しを
判断される機会が多くあるはずです。
またいつも一緒に滑る
スキー仲間から言われることも
あるでしょう。
第三者からの判断は
客観的視点なので
自分で気づけない部分に
気付きが生まれるのは
非常にいいことです。
ただ気を付けなければ
ならないことが二つあります。
一つ目は、
『その判断をしてくれている
第三者の意見が本当に正しいのか?』
というところです。
ある指導者にはNGだといわれたけど、
他の指導者にはOKと言われた経験は
ないでしょうか?
よほどポジションが悪ければ
誰が見ても悪い!と判断できますが、
細かいところでは
意見が分かれるのは当然です。
ですから何をもってポジションが悪いと
判断しているのか?
またその判断は正しいのか?
といった部分がクリアされないと
本当はいいのにNGといわれたり
本当は悪いのにOKを出されるといった
間違いを刷り込んでしまう
可能性もあるので気を付けて下さい。
二つ目に
『自分がその意見に
納得できているのか?』
というところです。
どんなにいい意見でも
自分が納得できなければ
身体には入ってきません。
納得にもいくつか種類があります。
代表的な部分でいうと。
・第三者の意見に共感し納得できる
・自分ではそんな感覚はないが
言われると新たな気付きがあり納得する
・全く共感できないけど
その人の意見を信じてやってみようと
自分の中で決めている
といった感じです。
一番上の納得は
そうそう!自分もそうだと思ってた!
といった感じで、自分も同意見なので
すんなり身体に入ってきます。
二つ目の納得は
そっかそうだったのか!
と自分にとって新たな気付きが得られるため
次のレベルに行くには非常に重要です。
また新たな気付きだけでなく、
そうだった!と思い出させてくれる
場合もあります。
三つめの納得は
すこし難しいのですが、
その人の言うことをとりあえず
聞いてやってみよう!
という自分に対する納得が
できているかどうかという事です。
これは技術レベルが高い
選手に当てはまることが多いはずです。
この納得になるには
指導者との話し合いや
コミュニケーションが
非常に重要になってきます。
元アルペンスキー選手の佐々木明選手も
外国人コーチと何度も意見をぶつけ合いながら、
よし、とりあえず信じてやってみよう!
と自分に納得させて取り組んだと
自叙伝に書いてありました。
ある意味納得というよりは
決意と言い換えてもいいかもしれません。
このように自分のなかで
きちんと第三者の意見を
落とし込める状態にしておくことが
非常に重要という事です。
ここがしっかりしていないと、
なにか第三者から言われても、
へぇそうなんだ、でも自分はこう思うから!
といった感じで、結局自分の判断で
終わってしまいます。
毎回のことながら
長くなってしまいました。
残りの判断基準は
次回お伝えします。