陸上でフォームチェックをする時の注意点 15

スキーヤーなら誰しもが

陸上で滑走時のフォーム確認を行ったことがあると思います。

 

 

宿の鏡の前で壁を支えにして

フォームをチェックしている選手は多いですし、

雪上でも止まった状態でストックを使い

その場でターンの形の確認をする場合があると思います。

 

私が提供するトレーニングの中にも

このような場面は多くあります。

 

 

ただ私はその際に必ずこのような声掛けをします。

 

 

『いまとてもいいフォームを作れているけど

その感覚でいったら100%後傾するよ!』

 

 

初めて聞いた方は皆驚きます。

鏡の前では完璧なフォームなのになぜなんだと。

 

でも鏡の前で完璧なフォームを作ることができるのに

雪上でいざそのフォームを出そうとしても

全くできないことありませんか?

 

 

この原因は滑るイメージを

 

2次元で捉えているのか3次元で捉えているのか?』

 

にあります。

 

 

2次元とは平面で捉えること。

3次元とは平面プラス前後の奥行も捉えることです。

 

 

実際鏡の前でフォームチェックをする時は

真横に倒れてスキーのターン姿勢を作ると思います。

勿論その感覚でも陸上では上手くいきます。

 

 

しかしその真横に倒れていく感覚を

雪上でも同じようにやってはいけません。

 

 

なぜなら雪上では足元のスキーが前に進んでいるからです。

にもかかわらず身体を真横に倒す感覚で滑ると

スキー板だけ前に進んでいってしまいます。

 

 

これは何か道具を使い前進していく競技に共通していえることです。

簡単にいえば後ろから足払いされているようなものです。

 

インライン、スケート、スケボーなど

みな下手な人ほど後ろに尻もちつくように

スッテンと転ぶのはこの為です。

 

 

ただスキーではこのような光景はあまり見られません。

なぜなら板とブーツが助けてくれるからです。

その為後傾のポジションまま滑るスキーヤーが多いのです。

 

 

板が進んでいくのについていきながら

正しいフォームを作ることを

考えなければなりません。

 

 

真横の2次元のイメージだけでなく

前に進む3次元のイメージを入れることが重要なのです。

 

 

因みに正確にはスキーは流れが重要なため

時間経過をイメージに取り入れた四次元のイメージが理想ですが。

 

 

 

ただこの静止した状態で

正しいフォームづくりを行うことが

悪い事ではありません。

 

 

連続写真のイメージの様に、場面場面の動きを

止まった状態で作り出せなければ、

当然雪上の滑りの中では作れないからです。

 

 

そういったチェックの意味合いでのトレーニングだと

きちんと頭の中で割り切って行ってください。

 

止まった状態でのターン感覚で

雪上でターンをしないように気をつけましょう。