スキーを滑っている時の目線の重要性 62

あなたはスキーを滑っている際目線に対して

どれぐらい意識しているでしょうか?

 

 

 

アルペンスキーではよく

 

 

『1つ先もしくは2つ先のポールを見ろ!』

 

 

なんて言われますし、

 基礎スキーではコブを滑る際に

 

 

『目線を上げて先のコブを見ろ!』

 

 

といった指導が入るかと思います。

 

 

 

 

ではそういわれてすぐに視線を変えられるスキーヤーの方が

どれほどいるでしょうか?

 

 

 

多分ほとんどの方は、はじめのうちは意識するものの、

すぐに元に戻ってしまいます。

 

 

 

この原因の一つに

 

 

 

 

 

根本的な目線の使い方を知らない!

 

 

 

 

 

ということがあります。

 

 

 

 

視覚には

 

周辺視と中心視というもがあるのを知っていますか?

 

 

 

 

「中心視」は網膜の中心部を使って一点を凝視してみることです。

色や形を正確に捉えるのに適しています。

 

 

日常生活では、意識的に、看板の文字を読む、本を読む、特定のモノや出来事に注目する

というように色々な場面で使われています。

 

 

一方「周辺視」とは、視野の周辺部を漠然と見ることで、

動きや位置を何となく漠然と捉えることに適しています。

 

 

 日常生活の中では、あまり意識していない状態で体を動かす時に使われています。

例えば、歩いたり、食事をしたり、家事をしたりといった動作の時にあたりを認識するために使っています。

 

 

また、「中心視」は、見る事が出来るエリアが視線中心付近のみに限定されているのに対して、

「周辺視」は左右180度・上下150度程度と非常に広い範囲を把握しています。

 

 

まずはこの中心視と周辺視というものを意識して

自覚することが第一歩です。

 

 

 

殆どのスキーヤーの方は中心視で前方の情報を取り入れているため、

一つのところに視線が止まり、

なかなか次へ次へと視線が移せないのです。

 

 

 

この事から分かるように

 

 

 

 

視線をうまく使うトレーニングをしていない!

 

 

 

 

ということも視線が上手くつけない原因の一つです。

 

 

 

 

皆さんがトレーニングしてほしいのは周辺視の使い方です。

 

 

 

「周辺視」は「中心視」よりも大きな領域を見ることが可能であり、

トレーニングすることでこの領域を広げることが可能だと言われています。

 

 

 

サッカーなどのフィールドを広く見渡すことが必要な競技や、

格闘競技や武道のような瞬時に相手の動きに対して反応しなければならないスポーツでは、

周辺視を鍛える重要と言われています。

 

 

 

また「周辺視」は、無意識で情報が処理されるため、一度に得られる情報量が多く、

「中心視よりも反応速度が早い」という利点もあります。

 

 

 

 

簡単にできるトレーニングとしては

普段の人ごみの多い場所や

駅内などで、視線を一点に固定せず、

ボヤァ~っと全体を見ながら前方を把握するイメージで

見るようにしてみて下さい。

 

 

 

 

まさに見るのではなく観るという事です!

 

 

 

 

人間は目からの情報を脳が処理して動くため、

視覚が運動パフォーマンスに与える影響は大きいものがあります。

 

 

次回は視線がフィジカル要素にもたらす影響を書いていきます