スキー上達に重要な【●●感覚】を鍛えるトレーニングとは?262
スキー上達の為に
毎年様々なトレーニング出てきて
面白い反面、
いったいどのトレーニングが良いのだろう?
と悩みの種にもなりますよね。
トレーニングによって
何を鍛えるのかが変わってくるので
沢山のトレーニングが出てくるのは
仕方ない部分でもあります。
今回お伝えしていくのは、
【感覚】を鍛えるトレーニングです。
スキーでも
・滑走感覚
・足裏感覚
・バランス感覚
といった感覚を使ったワードを
よく耳にしますよね?
また
雪面タッチや雪面コンタクト
といった感覚がベースとなっている
上達に必要な要素がいくつもあります。
一見聞きなれたワードなので
特に疑問を感じないかと思いますが、
そもそも感覚ってなに?
と聞かれると
意外と困るのではないでしょうか?
さらに、
感覚を鍛えるトレーニングとは?
と聞かれたら
それこそ滑り込むしかないのでは?
と思ってしまうのが大半です。
しかし滑り込んで
スキー上達に必要な【感覚】が
磨かれるのであれば
これほど上達に悩むスキーヤーは
出ていないはずです。
スキー上達に必要な感覚とは何か?
またその感覚を鍛えるトレーニングとは?
今回はこの部分に触れていきたいと思います。
スキーに重要な体性感覚とは?
冒頭でお伝えしたようにスキー界でも
滑走感覚、足裏感覚、バランス感覚
といった様に
たくさんの【感覚】というワードが
使われています。
このなんとなく分かりそうで
説明が難しい感覚ですが
実は元をたどると同じ感覚にたどりつきます。
それは
体性感覚
です!
体性感覚という単語を
聞いたことがある方は
少ないと思います。
もしあなたが知っていたら
なかなかマニアックですね。
体性感覚とは何か?
という部分ですが、
体性感覚は
皮膚が温冷を感じるような表面感覚と
姿勢などを制御するような深部感覚が
あります。
自分の筋肉や皮膚、関節の動きや
外部からの情報を読み取って
身体の動作や反射を正しく行う様に
脳から全身に指令を出させる働きをします。
簡単に言ってしまえば
身体を動かす際に必要な感覚ですので
【体性感覚】は全てのスポーツに通じる
非常に重要な感覚だという事です。
スキーで言うと
足裏という表面感覚の情報を元に
姿勢やポジションをコントロールする
深部感覚が働き
その2つが上手く機能しているのが
良い滑走感覚になる
といった感じです。
つまり体性感覚を細分化して
足裏感覚やバランス感覚、滑走感覚と
言っているので
体性感覚が良くなれば
スキーは上達していく!
とも言えますね!
ではこの体性感覚とは
鍛える事が出来るのでしょうか?
体性感覚を鍛えるトレーニングとは?
最近流行っているかどうかは分かりませんが、
トップアスリートが
山の中で岩や丸太を担いで
スクワットをしたり、運んだりという映像を
見たことがあるでしょうか?
他にも有名どころでいえば
大きなタイヤを転がしたりと
いった感じです。
たまに海外のアルペンスキー選手の
オフトレ映像でも出てきたりします。
これはアメリカ男子チームの
オフトレ映像にある
ワンシーンです。
他にもスイスのアルペンスキーチームの
トレーニング動画では
壁によじ登る、岩を運ぶ、
鉄柵にぶら下がって渡るなどしています。
※引用 Swiss-Ski
さらにワールドカップ王者ヒルシャーが
崖登りをしている映像もありますね。
※引用 Marcel Hirscher - One Hell of a Ride Trailer
この様な場面も見ても
基本色々なやり方で
鍛えているんだなぁ
といった感じにしか
思わないのではないでしょうか?
でもよくよく考えてみると現代では
そこら中にトレーニングジムがあり、
便利なウェイトトレーニング器具が
揃っています。
タイヤを持ち上げたり、
岩を持ち上げるといった
筋力を鍛えるのであれば
バーベルを使って行えばいいはずですし、
ダッシュ力を鍛えたいのなら
普通の坂道でいいはずです。
それでもわざわざ山に行ったり
大きなタイヤを転がしたりと
そのような面倒くさい事を
やるのはなぜでしょうか?
これは決して丸太や岩が
トレーニング器具より効果が出る
というわけではなく
色々な効果を狙っているからだと思います。
その中でこれは重要だなと思うのが
体性感覚を鍛える効果です。
丸太や岩などは、トレーニング器具とは違い、
一つ一つ形が違うので、
それを持ち上げる度に
手の位置や力加減を
調整しなければなりません。
普通の道を上るより
砂利の坂を駆け上がる時の方が
ポジションや力加減の
調整が必要です。
この様に体制感覚を使いながら
トレーニングすることは
不規則な動きに対応でき
筋肉と運動感覚を
両方鍛えることが出来ます!
逆に毎日同じことを繰り返していると
どうしても
自分が使いたい場所だけを
使ってしまいます。
そしてその結果、
さまざまな弊害が生まれるというわけです。
例えばスキーでは
雪質、斜度、ターン孤、
などによって
滑りを変えなければならないですよね?
この体性感覚は非常に重要なのですが、
普段は毎日同じことを繰り返し、
同じ感覚しか使っていなければ
当然対応能力の低い身体に
なってしまいます。
大人より子供の方が
新しい事を早く覚えられる理由の一つに
大人は長年の蓄積で
同じ体性感覚で
動いてしまう事もあげられますね。
勿論トレーニング器具で行う事にも
メリットはありますから
全てのジムに丸太や岩を置けばいい
というわけではありません。
また注意しなければいけないのが
先ほど紹介した動画などをみると
『そのトレーニング自体が
スキー上達には良いとなってしまう』
事です。
あくまでもトレーニングは
目的を達成する為の手段です。
丸太や岩を運んだり
崖を駆け上れば
スキーが上手くなるわけではありません。
ただ、一般的に多くのスキーヤーが
自分で正しいと思うトレーニングを
ひたすら繰り返し行っている傾向が強いのも
問題だという事です。
実際に自分で出来る体性感覚のトレーニングは?
体性感覚や
それを鍛えるトレーニングについては
イメージできたと思います。
ただ、これまでの話を聞いても
『よし!家に丸太や岩をそろえよう!』
とはなりませんよね(笑)
実際SKIER`sLABのトレーニングでも
そのようなものは使っていません。
しかしそのような道具は使わなくても
体制感覚はフルに使ってもらっています。
では一体どんなトレーニングなのか?
きっとサポートメンバーのみなさんも
そんな事やっているかな?
と思っているはずです。
自分でも体性感覚を
鍛えるトレーニングを行うには
・・・
・・・
今までと違った
身体の使い方を意識すること!
です。
どんなトレーニングと聞くと
直ぐに種目の事が思い浮かびそうですが、
スクワット一つとっても
間違った身体の使い方から
正しい身体の使い方を身に着けようと
意識して行っているだけで
この体性感覚は鍛えられています。
先ほどからお伝えしておりますが
種目自体が良い悪いはありません。
これは私だけでなく
数多くのアスリートも同じこと言っています。
本当にそんな種目があれば
皆それだけをやって上手くなっています。
毎日自分がやりやすい様に
反復運動としての
スクワットをやっている人と、
毎回のように、
股関節の使い方はこう、
荷重配分はこう、
それが出来たら次は落下を使ってこう、
といままでの自分の感覚にない意識を
指導されながら行うスクワットでは
質が違うのは明白です!
まぁその反面、
今までの自分の引き出しにない事を
行わなければならない為、
非常に大変ではあるのですが、
逆にどんどん新しい感覚を
手に入れていくので
楽しいという声もたくさんいただきます。
スポーツやトレーニングでは
コツコツ同じことを繰り返すことが重要!
という常識がありますが
少しイメージを変えることが大事です。
これまでのトレーニングに対するイメージを変えよう!
このように体性感覚を鍛えるには
まずはトレーニングに対する
イメージを変えていく事が
まずは重要です。
最後にトレーニングに対する
イメージを変えるためのポイントを
2つお伝えします。
一つは
コツコツ『同じこと』を繰り返す事
が重要なのではなく、
コツコツ『正しい事』を
繰り返す事が重要!
この場合の正しいは
目的達成に繋がるという意味です。
間違えたことを
コツコツ繰り返しているケースはとても多く
せっかく頑張っているのに
デメリットしかない為
本当に勿体ないです。
もう一つは
同じことをしているようでも
毎回これはどうかな?
と考えて行う事!
これは毎回違う事をしている
という事にもなります。
例えばメジャーリーグで活躍している
ヤンキースのマー君こと田中投手は
ウォーミングアップのキャッチボールで
必ず相手の構えたミットを
ピクリとも動かさないところに投げることを
心がけています。
毎回微妙に違う位置にあるミットにむけて
毎回微妙に身体の感覚を変えて
投げ込んでいるのと、
何も考えずただキャッチボールしているのは
中身の質が違いますよね。
トレーニングも全く一緒という事です。
是非あなたのトレーニングも
体性感覚を鍛えるトレーニングに
シフトしてみてください!