本当にバランスがいい身体とは? ~その①~ 20

スキーを滑りについて、多くの方が

こういう風に滑りたいといった理想の滑り、

もしくはイメージがあると思います。

 

 

オフトレの時にも

 

 

こんな風な身体になりたい!!

 

 

 

と目指すべきイメージを考えてもらいます。

 

 

よく

 

どんな身体にしていきたい?

どんな身体がスキーが上手くなる身体だと思う?

 

 

 

と質問すると、

帰ってくる答えの一つとして

 

 

『左右のバランスがいい身体!』

 

 

という答えが多くあがります。

 

 

 

この

 

『左右差がないバランスがいい身体』

 

いう見解については

トレーナーや指導者の中でも様々な意見に分かれます。

 

 

簡単に言ってしまえば、

 

 

 

・左右差のないバランスのいい身体はケガを防ぎ、パフォーマンスをよくするという考え方

 

 

 

 

・左右差はあって当たり前だから無理にバランスをとる必要はないという考え方

 

 

 

 

 

はたしてどっちが正しいのでしょうか?

 

 

 

 

私の見解からしますとどっちも正しいです。

 

 

まずは競技を特性を考えなければなりません。

 

 

野球、ゴルフ、フェンシング、アーチェリー、棒高跳び

 など左右で役割の違う競技はたくさんあります。

 

左右それぞれに少し違った使い方をするので

完全に均等を目指してしまうと

パフォーマンスが落ちてしまう場合があります。

 

 

 

さてスキーは言わなくてもお判りだと思いますが

両側をできるだけ均等に使える方がよい競技といえます。

 

特に基礎スキーは左右のターンがあまりにも違いすぎると

見栄えがあまりよくありません。

 

 

 

ですから方向性としてはなるべく左右差のない

スキーという競技を考えるとバランスの取れた身体が理想的です。

 

 

 

 

次に身体的な面で考えてみます。

 

私は根本的に完全に左右差のないバランスのとれた身体になるのは

不可能だと思っています。

 

 

そもそも身体の中身である内臓の位置が左右でバラバラですし、

利き腕や効き脚の影響もありますので

左右差はあって当然です。

 

 

大事なのはこの

 

 

左右差が許容範囲に収まっているのかというところです。

 

 

 

判断基準として

 

・左右差がありすぎて身体に痛みが出るなど不調をきたす

 

・左右差がありすぎて明らかに滑りに悪影響を及ぼしている

 

などがあります。

 

 

 

これは許容範囲を超えているので

確実にバランスが整うようなトレーニングを行ったほうが良いです。

 

 

逆を言えば

 

 

痛みがなく、パフォーマンスに悪影響がなければ

多少の左右差はあってもいいという事です。

 

 

 

ただスキーの関して言えば、

一般的に多くの場合左右差が

悪影響を及ぼしていること方が殆どなので、

余程のレベルじゃない限り左右差を

減らしていく方向の方がよいと思います。

 

 

 

左右均等に使わない競技ですら左右差がありすぎると

身体に悪影響があるため

左右差のバランスをとるトレーニングを行うくらいですから。

 

 

 

野球でいえばダルビッシュ選手が左手で投球する練習をしたり

バッターの多くが左右の打席で打つ練習をしたりするなど

パフォーマンスアップの意味合いよりも

コンディショニングの意味合いが強いようです。

 

 

 

ただひとつ落とし穴があります。

 

 

果たして筋肉の硬さや身体の歪みなどの

左右のバランスが整えば

実際の動きも左右バランスが整うのか?

というところ。

 

 

ここら辺が人の身体の面白いところです。

次回はそこのところを詳しく書きたいと思います。