スキー オフトレ

【スキー業界唯一】オフトレから雪上までを完全マンツーマンサポート

ジュニアスキーヤー 育成で気を付けたい成長特性その② 213

読了までの目安時間:約 9分

 


前回はジュニア世代を育成するにあたり、

ゴールデンエイジ理論より

成長特性を意識して欲しい

という事をお伝えしました。

 

 

一般的に子供は

9歳~12歳ごろが

運動学習に優れており、

この頃に運動をやらせるのが

重要だと思われています。

 

 

しかし実際の成長速度は個人個人によって

大きく異なるため、

万人に当てはまるわけではありません。

 

 

しかし段々と身体が成長して

大人になってくことは

遅かれ早かれ誰にでも起こることです。

 

 

ですからその個人の成長段階に合わせた

育成理論の方が良い結果が得られるのでは?

というのが私の考えです。

 

 

さて前回はこの成長特性のうちの

早熟タイプについてお話しました。

 

 

今回は晩成タイプについて

すこしお伝えしていこうと思います。

 

 

【晩成タイプの気を付けなければならないこと】

 

 

晩成タイプとは簡単に言ってしまえば

身体の成長速度が平均より遅いタイプのことです。

 

 

体格も小さく

同学年より1つ2つ下に見えることも

珍しくありません。

 

 

この晩成タイプには

いくつかのデメリットがあるので

指導者や保護者の方は

注意が必要です。

 

 

〇晩成タイプのデメリット 『環境』

 

スキー界に限らず

日本のジュニア育成は結果至上主義に

なっている傾向があります。

 

 

ジュニア期に結果が出るのは

当然身体の成長が早い

早熟タイプの選手がほとんどです。

 

 

そうなると当然晩成タイプの選手は

日の目が当たらず

せっかくの才能を埋もれさせてしまう

可能性があります。

 

 

スキーは個人競技ですので

試合にでられない

といったことはありませんし、

早生まれ制度で、

一つ下の学年と戦えるといった

素晴らしい環境があります。

 

 

しかしやはり同学年に比べて

成績がなかなか出なかったり、

そのせいで選抜選手に選ばれる

といった経験を逃す可能性があります。

 

 

また練習環境の面でも

注意が必要です。

 

 

スキーチームに所属し

そのチームの方針で

練習を重ねている

ジュニアスキーヤーは多くいます。

 

 

さてそのスキーチームの練習内容は

レベルの高い選手と低い選手

どちらに基準を置いているでしょうか?

 

たぶんほとんどのチームは

高い選手に基準を置くと思います。

 

 

それに伴い指導を受ける機会も

レベルの高い選手に集まりがちです。

 

 

どうしても結果主義のジュニア育成では

指導者側もレベルの高い選手に

目が行ってしまうのが現状です。

 

 

〇晩成タイプのデメリット 『フィジカル』

 

雪上練習では

本数を減らしたり、

自分でフリースキーを行う時間を増やすなどして

強度や内容を調整することが

できるかもしれません。

 

 

むしろ大変なのは

オフシーズンに行うような

フィジカルトレーニングです。

 

 

スキーチームで行われる

フィジカルトレーンングの

内容の大半はトップ選手が行っているものを

参考しているメニューではないでしょうか?

 

 

またメディアや本などで情報収集したもの

といったところでしょうか。

 

 

これらは基本的には

ある程度運動学習が終わっている

大人向けのものがほとんどです。

 

 

とうぜんジュニア選手にとっては

今必要のないものも含まれています。

 

 

走り方がまともに上手くできない選手が

何キロも走って身体を壊す。

 

適切な関節の可動域、使い方を習得してないのに

ウェイトを使ったトレーニングや

ジャンプ系の強度の高いトレーニングを強いる。

 

果たしてジュニア選手育成に

最善なのでしょうか?

 

 

正直いって遊んでいるようにしか

見えないメニューでも

ジュニア期に必要なトレーニングは

山ほどあります。

 

 

それをトップ選手が行うような

大人のメニューをベースにしてしまうのは

非常に危険です。

 

 

ただでさえジュニアにとってきついのに

そのジュニアの中でもさらに成長の遅い

晩成型にとってはこの上なく厳しいと言えます。

 

 

また、前回の記事にも少しだけ書きましたが、

ジュニア選抜などの育成機関で、

選手たちのフィジカルを評価基準は

早熟タイプに有利な体力測定です。

 

運動の結果だけを見るだけで

その選手がどのような身体の使い方をしているのか?

といった運動の質を評価するものは

ほぼありません。

 

 

これではまだ成長段階を迎えてないだけの

優秀な選手を取りこぼしてしまう

恐れがあります。

 

 

 

晩成タイプのデメリット『メンタル』

 

 

晩成タイプの最もデメリットとなるのが

このメンタル面だと考えています。

 

 

その理由は早熟タイプより圧倒的に

成功体験が少なくなる可能性があるからです。

 

 

先ほどのフィジカルの話にも出たように

早熟タイプの方が結果を出せて

有利になる環境ですと

どうしても晩成タイプの選手は

自分はダメなんじゃないかと

マイナスイメージを持ってしまいます。

 

 

スポーツにおいて

メンタルの力は非常に重要です。

 

なにか壁にぶつかったとき、

難しい事にチャレンジするとき、

日々コツコツと積み重ねていくとき、

いかなる時でもメンタル力が求められます。

 

 

本当は将来的に非常に優れた

ポテンシャルを秘めていても

現時点での結果だけをとらえて

マイナスイメージが

強くついてしまっている選手は

壁をける前にあきらめてしまう可能性があります。

 

 

周りの保護者や指導者の方は

その選手の未来をイメージさせてあげることが

非常に重要です。

 

 

もちろん納得させるためには

あなたはいまどのような状況で、

どの部分が優れているから

将来的には大丈夫!といった

明確な理由も伝える必要があります。

 

ジュニアスキー

ジュニアスキーヤー 育成で気を付けたい成長特性 その① 212

読了までの目安時間:約 10分

 


前回、前々回と2回にわたって

ジュニアスキーヤーが

スキーをすればするほど下手になってしまう理由、

またそういった環境はまだまだ変わらない

という事をお伝えしてきました。

 

 

根本的に『運動』と『スポーツ』を

混同してしまっている危険性や、

目の前の結果を追い求めてしまう事による

ジュニア育成の問題は

少しは伝わったかと思います。

 

 

これは一般スキーヤーにも言えることです。

 

 

技術のスキルばかり磨こうとしても

根本の運動のスキルが足りていないので

スキーの上達が難しい方。

 

目標達成までの道のりが描けておらず、

目先の結果だけを求めて

トレーニングを行ってしまい

結果として目標達成から

離れていってしまっている方。

 

このような状況を気付かず

悩まれているスキーヤーの方は

珍しくありません。

 

 

スキー上達に悩まれている方は

一度ご自身のおかれている状況を

分析してみることをお勧めします。

 

 

さて話が少しそれましたが、

今回お伝えするのは

 

『具体的にどのようなことに気を付けながら

ジュニア選手を育成していった方がいいのか?』

 

という部分です。

 

 

 

【ゴールデンエイジ理論に騙されない】

 

 

ゴールデンエイジという言葉を

一度は聞いたことがあるでしょうか?

 

ゴールデンエイジとは

簡単にいうと

 

『9歳~12、3歳ごろが運動学習の最適期である』

 

という内容です。

子供は何でもすぐできるようになる

といわれるように、

この時期は技術習得が

非常に早いため

どんどん技術を習得していきます。

 

逆にこの時期を逃すと

この先運動能力は上がらないのでは?

危惧され、保護者はどんどん

スポーツをやらせようとします。

しかしここで大きな落とし穴が潜んでいます。

それは

 

 

『ゴールデンエイジで

即座に技術が習得できるには

前提条件がある』

 

 

という事です。

 

その前提条件は

もうお分かりだと思いますが、

第一回でもお伝えした

『運動のスキル』です。

 

 

運動のスキルという基礎がなければ

いくらゴールデンエイジだとしても

技術習得は上手くできません。

 

この時期に意識を向けなければいけないのは

技術習得ではなく、

まずはジュニア選手の身体の状態です。

 

 

 

 

【一人一人の成長特性を知る】

 

ジュニア選手の中には

小学生なのにすでに大人の様な

体格の選手もいれば、

中学生になっても

まだまだ小学生の様な

選手もいます。

 

大人になれば大体同じような体格になりますが

この時期は、選手一人一人成長のスピードが違います。

 

その選手一人一人の成長の特徴を

成長特性と言います。

 

 

成長特性は大きくわけて3つあります。

 

『早熟タイプ』

『平均タイプ』

『晩成タイプ』

 

です。

 

 

このワードを一度は聞いたことが

あるのではないでしょうか?

自分の子供はどのタイプの

成長特性か判断する基準は

主に身長です。

 

身長がその年齢の平均的な

高さよりも高いか低いかが

一つの目安になります。

 

もちろんそこに男女の性差や

遺伝的な部分も含まれてきますが、

大体自分のお子さんをみて

この子は周りよりも身体的成長が

遅いか早いかが分かるかと思います。

 

ご自身のお子さん、

もしくは育成携わっている選手が

どのタイプか考えながら

続きを読み進んでください。

 

 

【早熟タイプが気を付けなればならないこと】

 

〇成長の伸びしろを減らしてしまう

早熟タイプの選手は

身体の成長が早い分、

周りに比べてパワー、スピードと

フィジカル要素が強いため

ジュニアスポーツでは結果が出やすいです。

 

ある意味早熟タイプの選手だけ

集めれば結果は出ます。

 

スキーだけに限らず

どのスポーツも選手の能力を図るときに

体力テストを行います。

 

そのテスト内容のほとんどは

早熟タイプに有利なものです。

 

日本はジュニアレベルだと

世界でもいいところに行けるのは

このような早熟タイプを集めるからです。

 

各県連でも強化指定選手といった形で

選手が選抜されますが、

体力測定をする際に、

君はまだ身体の成長が遅いから

数値は悪いけど、動きは素晴らしいから

今後結果が出るよ!

といった評価をしてくれた!

といった事は聞いたことがありません。

 

ジュニア時代に結果を残すのであれば

間違いなく早熟タイプが有利という事です。

 

 

しかしこの早熟タイプには

気を付けなければならない問題があります。

 

早熟タイプの選手は

身体の成長が早いですが

言い換えれば

 

『伸びしろが少ない』

 

とも言えます。

 

 

ようは完成形に近いので

トレーニングの余地が

限られており、

あるレベルでパフォーマンスが

頭打ちになってしまう傾向があります。

 

本来はその時期その時期に

行うべきトレーニングがあるにも関わらず

先取りした内容をおこなってしまい

成長の余地がなくなってしまいます。

 

すると後から

平均タイプや晩成タイプの選手たちに

どんどん抜かれてしまい

『昔はすごかったんだけどねぇ』

といった状態に陥るのです。

 

きっとあなたも

このような事例が

思い浮かぶはずです。

 

 

 

〇早熟タイプは身体を壊しやすい

 

早熟タイプがもう一つ

気を付けなければならないのが

身体の故障です。

 

私が見てきた限り

ジュニア期から身体に

何らかのケガや不調を抱えているのは

早熟タイプの選手が大半です。

 

 

その理由は

身体の成長が早い分、

早い段階から

負荷の強いトレーニングをやらされて

オーバートレーニングに

なってしまうからです。

 

また基本的な動きの習得が

なされていないので、

身体を効率的に正しく使えない

という状態になりやすいです

結果的にそれが積もり積もって

ケガを引き起こしやすい傾向にあります。

 

早熟タイプは

体格に物言わせて力任せに動いても

ジュニア期には結果が出ます。

 

だからなんの疑いもなく

そのまま進んでいき

後々大きな壁にぶつかって

 

『昔はすごかったのに・・・』

 

という状態になる事を

避けなければなりません。

 

 

長くなってしまったので

晩成タイプについては

次回にお伝えしていきます。

 

ジュニアスキー トレーニング論

ジュニアスキーヤーはスキーをするほど下手になる?その② 211

読了までの目安時間:約 13分

 


前回は根本的に『運動』と『スポーツ』を

混同してしまっている危険性についてお伝えしました。

 

 

スポーツが上達するために必要な

基盤となる運動のスキルが抜け落ちたまま

スポーツのスキルを磨こうと思っても

上手くいかないという事です。

 

 

そして厄介なのが

スポーツをたくさんやらせることが

運動をしていると勘違いしていて

その部分に気付けないということです。

 

 

その状態ではスキーをすればするほど

スキー上達の道から外れていくことになります。

 

 

 

今回は前回の記事の最後にありました、

運動のスキルを磨かないで

スポーツのスキルばかり磨く環境は

今後も増え続けると書いた

理由をお伝えします。

 

 

 

【理由① 将来を見据えていない結果主義】

 

必ず私のところでトレーニングを希望する

ジュニア選手の保護者の方にする

質問があります。

それは

 

 

『いつまでに、どれぐらいのレベルを目指していますか?』

 

 

という事です。

 

これは決して将来プロを目指さないのなら

意味がないとか、

高いレベルを目指さなければいけない

ということではありません。

 

 

目指すべきゴールと道筋をきちんと

考えておかないと、

ゴールにたどり着けない可能性が高いからです。

 

 

例えば登山で考えてみましょう。

 

富士山の頂上を目指す時と

富士山の5合目を目指す時とでは

登るペースや、準備は同じでしょうか?

 

 

当然違います。

 

 

同じ山(スキーの上達)を登っていても

目標とする期限とゴールによって

登山方法は全く異なるのは

考えれば分かることです。

 

 

しかしスキーになると全くその部分が

見えなくなってしまいます。

 

 

 

幼い頃から

この大会で何位になる!

何歳までにこの検定に受かる!

といった様に

目の前の結果ばかりが優先されてしまいます。

 

 

決してこの考えが間違いではありません。

あくまでもそこが目標とするゴールであり、

スキーをする目的であるなら正解です。

 

 

とにかく小学生のうちまでに

結果を残したいんです!!

そこでスキーはきっぱり卒業!!

 

という希望であれば、

身体の発育のことや

運動のスキルなんか無視して

ガンガンその競技だけをやらせる事を

お勧めします。

 

 

富士山の5合目にいくのに

装備をそろえたり、

ペース配分を気をつけたり、

他の山を登ってトレーニングする必要は

あまりありません。

 

 

ただ、いけるかどうかは別にして

頂上を目指すのであれば

明らかに5合目に上る方法では

無理だという事を理解しておいてください

 

 

 

【理由② ジュニア選手たちは気付かない】

 

このような話をすると

 

『でもうちの子はどうしても

ジュニアオリンピックに出たいというんです』

 

『子供が小学校卒業までに

絶対にバッジテスト1級受かりたいと

言っているのですが・・・』

 

 

といったご意見が出てくると思います。

 

 

それは当然です。

 

子供は目の前にある結果を

欲しがるに決まっています。

 

 

それを否定する必要はありません。

 

 

ただ保護者の方は一歩引いた視点で

コントロールして上げる事が重要です。

 

 

目の前の結果を意識させながらも

将来を考えたプランニングとケアを

してあげることが重要です。

 

 

 

プランニングとケアなんていうと

難しく感じるかもしれません。

 

しかしそんなに専門的な知識がなくても、

スポーツスキルばかり磨く環境以外にも

遊びを含めた運動のスキルを磨く環境を

作ってあげる。

 

いまは結果が出ていなくても

将来的にいい方向に

つながっているから大丈夫だよ

といった安心感を与えてあげる

 

といったことで十分です。

 

 

 

子供たちは間違いなく

現時点で結果でないと

自分はダメなのかもという

不安にかられます。

 

 

保護者の方が何でできないんだ!

練習がたりないんだ!

同じように目の前の結果が最優先であれば

なおさらプレッシャーがかかるはずです。

 

 

一番怖いのはいつの間にか、

『自分がそうしたい』

のではなく

『怒られたくないから、

そうしなければ』

といった思考に変わっていくことです。

 

 

 

 

【理由③ 指導環境への影響】

 

そもそも指導してくれる指導者や

チームの方針が正しければ

こんなに保護者が大変な思いをしなくても

いいのでは?

 

と思われるかもしれません。

 

 

ではあなたのお子様を練習に参加させる場合、

 

今日は一日、不整地や新雪をバンバンすべって

とことん山を楽しむぞー!!

 

という練習と

 

きちっとポールを張って技術指導をする!

 

という練習だったら

どちらに参加させるでしょうか?

 

 

間違いなく後者の方が多いはずです。

 

 

これが保護者の認識がそのまま

指導環境に影響するいい例です。

 

 

これはスキーの限ったことではありません。

 

 

サッカー教室で一人がゴールによじ登り始めました。

自分の重心をコントロールしながら

身体を上手に使ってよじ登るという

運動スキルは非常に大切です。

 

 

登り終わったらジャンプして着地!

 

というのも各関節を上手く使い

衝撃を吸収する運動のスキルも

鍛えられます。

 

 

しかしここでコーチが

よーしみんな、

今日はだれが一番ゴールに

早くよじ登れるか競争だ!!

 

 

なんて始めたら

クレームの嵐です。

 

 

逆にこの大会で何位になりました、

この練習をしてこれができるようになりました。

 

という方が喜ばれるので

当然スポーツスキルを磨く方に

方向性は向かっていきます。

 

 

もちろん運動のスキルと技術のスキルなど

考えていない指導者も多いかもしれません。

 

それはこちら側(指導者)の責任でもありますが

そういった原理が分かっていても、

求められているのはその時の結果の為

致し方ないというケースも少なからずあります。

 

全てが一体となって早い時期から

結果を求めて将来的に潰れてしまう環境を

作り上げているのです。

 

 

また指導現場に限らず

メディアからの情報発信も

そういった方向に進んでいくでしょう。

 

 

若くして天才少年、少女という内容は

非常に関心が高いため

どんどんそういった情報を

メディアも発信するはずです。

 

 

先日天才と話題のサッカー久保選手が

最年少Jリーグデビューを飾り

日本代表戦と同じ規模の報道陣が集まりました。

 

 

かれは小学生のころから

名門FCバルセロナにスカウトされて

注目を集めていました。

 

 

このような報道を見れば

とうぜん保護者の方は

もっと早い時期から

スポーツのスキルを磨いて・・・

という方向に流れるのも

当然といえます。

 

 

メディアが光を当てているのは

ほんの氷山の一角というのを

忘れないでください。

 

 

スキージャンプの高梨選手、

卓球の福原愛選手、

フィギアスケートの浅田真央選手

水泳の萩野選手

 

といったように

幼少期から天才で

結果を残している選手たちもいます。

 

 

ただその陰には同じように目指して

沈んでいった想像もできない数の

ジュニア選手がいることには

触れられません。

 

 

このような理由からも

残念ながらまだまだ今後も

運動のスキルを磨かないで

スポーツのスキルばかり磨く環境は

今後も増え続けると書いた理由です。

 

 

では具体的にどのようなことを意識して

ジュニア選手を育てていけばよいのか?

 

 

次回お伝えしていきます

 

 

 

ジュニアスキー トレーニング論

ジュニアスキーヤーはスキーをするほど下手になる?その① 210

読了までの目安時間:約 8分

 


これから書くことは

ジュニアスキーヤーを持つ保護者の方、

ジュニアスキーヤー育成に関わっている関係者の方、

などにぜひ知っておいて欲しいものです。

 

 

もちろんジュニアスキーヤーに関わらず

一般スキーヤーの方にも当てはまることなので

自分に置き換えて参考にして下さい。

 

 

さてタイトルにもあります

スキーをするほど下手になる

というはどのいう事だと思いますか?

 

 

これはスキーに限らず

他のスポーツをするジュニア選手たちにも

 

 

スポーツばかりしてると

スポーツが下手になるよ!

 

 

と伝えています。

 

 

なぜスポーツをすればするほど

スポーツが下手になるのか?

 

その理由を今回は書いていきます。

 

 

 

理由その①

『運動』と『スポーツ』を混同してしまっている

 

 

今の子供たちは昔に比べて

運動能力が低いとよく言われています。

 

 

しかし昔よりも今の方が

より低年齢のころから

スポーツを習わせている環境が多く、

子供たちの身体を動かす機会は

増えているように思えます。

 

 

実はここに大きな落とし穴があります。

 

 

それは運動とスポーツを

混同してしまっているということです。

 

 

スポーツとはルールや競技性があり、

教室ではそのスポーツに必要なスキルを教えます。

 

 

運動とは、走る、跳ぶ、投げる、押す、泳ぐ

といった人間の根本的な動作のことです。

 

 

 

ジュニア期に重要なのは

スポーツのスキルよりも

運動のスキルです!!

 

 

 

スキーで考えてみましょう。

 

 

 

スキーでは外脚にしっかり乗ってターンする

というのが基本ですが、

外脚にしっかり乗れない選手は

どのように練習するでしょうか?

 

 

毎週のように一生懸命雪上に通い

雪上トレーニングを重ねて

外脚に乗ることを目指します。

 

 

これはまさにスキーという

スポーツのスキルを磨いています。

 

 

でも外脚にしっかり乗る

という動作だけを見ると

鬼ごっこで切りかえす、

押し合いをする、

引っ張る、引っ張られるのに耐える、

左右にジャンプする

といった様々な運動があります。

 

 

どちらのスキルを磨いているかで

将来的なそのジュニア選手のパフォーマンスに

大きな影響をもたらします。

 

 

なぜスポーツのスキルを磨くより

運動のスキルを磨いたほうがいいのでしょうか?

 

 

 

 

理由②動作習得の順序が違う

 

 

なにかスポーツの動作を習得するには

きちんとした順序が必要です。

 

 

それは

 

基本となる正しい運動のスキル

基本の運動スキルを応用した

スポーツのスキル

 

という順序です。

 

 

スポーツのスキルを身につけるためには

その基盤となる動作のコツを

身体が覚える必要があります。

 

 

コツを覚えるには身体にある

たくさんの動作の引き出しから

この引き出しかな?

この引き出しとあの引き出しを

組み合わせるのかな?

といった具合に探し出すわけです。

 

 

そのコツは人によって違います。

一人一人にあった感覚やコツがあり、

一色淡に、この動きはこうすればできるから!

と決めつけられるものではありません。

 

 

しかし基本となる運動のスキルを身につけて

いない選手はどうなるでしょうか?

 

 

引き出しをいくらあけても

そのスポーツのスキルを習得するための

動作が見つかりません。

 

 

でもコーチや親からは

 

 

なんで見つからないの!?

もっと引き出しの奥まで探してみなさい!!

探し方が悪いんだ!

 

 

とひたすら言われているようなものです。

 

 

宝のない宝探しゲームを

ずっとやらされるのです。

 

 

逆にたくさんの運動のスキル、

つまり引き出しを持っている選手は、

アッ、ここにもあった!

こことここにもある!!

どんどん見つけていきます。

 

 

これが世間一般でいう

運動神経のいい子、

センスのいい子、

なんて言われる選手です。

 

 

どちらがスポーツをやっていて

楽しいかは一目瞭然ではないでしょうか?

 

 

 

 

理由③それでもやっぱり運動とスポーツを混同する

 

これまでの話を聞くと

 

 

『うちの子にはいろんなスポーツを

やらせているから大丈夫です!』

 

 

と思う保護者の方も多いのではないでしょうか?

 

 

もう一度言いますが

『運動』と『スポーツ』は違います。

 

 

例えば代表的な『投げる』

について考えてみましょう。

 

 

野球をやっているから

『投げる』という運動のスキルは大丈夫!

と思うかもしれません。

 

 

でもそれはあくまでも

野球というスポーツの中での『投げる』です。

 

 

運動の『投げる』とは

ボールだけでなく、

川に向かって石を投げる、

棒を投げる

輪投げをする

フリスビーを投げる

地面に向かってメンコを投げる、

コマを回す(横投げ)

ボール鬼で走りながら投げる

後ろに投げる

背中側を通して投げる

股の間から投げる

・・・

 

 

挙げれば無限にあるわけです。

でも実際野球のキャッチボールをしていて

急に横投げなんかしだしたら

コーチになんて言われるでしょうか?

 

 

背中から腕を回して投げたら

どうでしょうか?

 

 

間違いなくふざけていると

注意を受けると思います。

 

 

でもフリスビーを投げたり、

川で水切りをするように投げることは

そのままテニスやバドミントンなどの

ラケット競技のスイングの動作につながります。

 

様々な『投げる』を覚えておくと

バレーのスパイク、

テニスのサーブ

サッカーのスローイング

バスケット、

アメフト、

陸上の投擲種目

・・・

色々なスポーツのスキルを獲得するのに

役立つわけです。

 

 

始めの方にあげた

スキーの外脚に乗るのと同じ原理です。

 

 

つまり色々なスポーツを習わせても

スポーツのスキルを磨いていたら

運動のスキルは磨かれていないのと

同じだという事です。

 

 

スポーツばかりやっていると

スポーツの上達の為に必要な

基本となる運動のスキルが

身につかないという事が

理解していただけたでしょうか?

 

 

結果的にスポーツばかりやっていると

スポーツが下手になるというのは

こういう原理です。

 

 

しかし運動のスキルを磨かないで

スポーツのスキルばかり磨く環境は

今後も増え続けると思います。

 

 

その理由は次回に。

 

ジュニアスキー トレーニング論 身体論(フィジカル関係)