スキーが上手くなったのに、滑りが元に戻ってしまう理由は? 291

 

雪上の練習を通して、

上手くなったと思ったのに

しばらくすると

 

 

「あれ?元の滑りに戻ってる?」

 

「また悪い癖が出てる?」

 

 

といった様な経験が

あなたにもありませんか?

 

 

 

こんな時ほど

ショックな事はないですよね…

 

 

そこで今回は

新しい事ができるようになる事と
同じくらい重要である

 

 

『出来たことを忘れない為には』

 

 

という事について
お伝えしていきたいと思います。

 

 

この事は動画でも

配信していますので

ご興味がある方は

こちらかどうぞ

 

 

 

なぜ出来た動作を忘れてしまうのか

 

 

今回のお話をするきっかけになったのは
メルマガ読者の方からの

この様な質問がきっかけです。

 

 

 

ここから(一部抜粋)

 

――――――――――――――

 

話はそれますが、
日頃仕事をしていて感じることで、
記憶力を短期の記憶力と
長期の記憶力に分けた場合、

 

 

短期間にたくさんの事を
覚える能力も大切ですが、
大事な出来事や重要なことを
長期間覚え続けることの方が
仕事には重要と感じています。

 

 

スキーに置き換えると、
新しい動作を覚えるのも大切ですが、
出来た動作をでき続けることも、
新しい動きを覚えるのと
同じくらい大切かなと。
(積み重ねが大切)

 

メルマガでのリクエストですが、
できた動作(動き)を忘れてしまうメカニズム、
できた動作をでき続けるようにするには
どうするべきか?

 

そんなシリーズを
やってもらえると嬉しいです。

――――――――――――――

 

Kさんメッセージありがとうございます。

 

 

 

仰る通り、
スキーは何か新しい事を
習得する事に意識が向きがちですが、
それと同じ位
出来たことが出来続ける事も
大事ですよね!

 

 

 

『この間は
調子よく外脚に乗れたのに
何だか今日は全然だめだなぁ・・・』

 

 

 

といった様な経験が
あなたにもありますよね!

 

 

では

 

 

『できた動作を

 でき続けるようにするには
 どうすればいいのか?』

 

 

という問題を分かりやすくする為に
まずは。

 

 

 

1.そもそもなぜ出来た動きを忘れるのか?

 

2.出来た動きを
  忘れないようにするためには?

 

 

の2つのテーマにわけたいと思います。

 

 

 

まずは

1.そもそもなぜ出来た動きを忘れるのか?

についてです。

 

 

人が忘れるメカニズムは
脳科学や心理学と言った
各分野で研究が行われていますが、
そもそも『忘れる』という事は
生きるうえで非常に重要な能力

だからです!

 

 

嫌なことがあった時に
忘れられなければ、
人間はストレスで
生きていく事ができません。

 

 

例えば
家族と喧嘩をしたとしましょう。

 

 

記憶が正確であるほど
ケンカをしたという
ネガティブな記憶がそのままになり,
家族の関係は修復が難しくなります。

 

 

しかし,
人間は忘れるという機能をもっているので,
その後の関りの中で記憶を修正し,
新たな関係を築くことが
できるようになりますよね。

 

 

ですから、
忘れるというデメリットの面ばかり
意識してしまいますが、
実は忘れることが出来る能力は
生きていいくうえでは
非常に重要なんです。

 

 

 

ここまでは
よく聞くありきたりな
情報だと思います。

 

 

 

ではスキーの様な
スポーツにおける動きの忘却について
もう少し深堀していきます!

 

 

 

スキーにおいて
せっかくできたことを
忘れないようにするためには
他の記憶と同様に

 

 

短期記憶として残っている情報を
繰り返し行う事で
長期記憶にしていくという

 

 

 

流れは変わりません。

 

 

 

しかしそれが
スキーをはじめ
スポーツにおいては
なかなか難しいです。

 

 

 

なぜなら

 

新しい動きを

繰り返していくうちに
別の動きをしてしまうから!

 

です。

たとえば、
英単語の場合

 

「猫って英語で何だっけ・・・」

 

という場合
すぐ答えを見れば
catという正解がでますよね。

 

 

ですから毎回正しく
繰り返すことが出来ます。

 

 

 

では外脚に乗るという感覚を
掴んだとして、

 

「外脚乗るってどうするんだっけ?」

 

という場合
すぐに正解が出るでしょうか?

 

 

 

これが出ないから
悩ましいんですよね。

 

 

 

つまり、
勉強の様な暗記と違い、

 

スキーの様な

スポーツ動作の場合、
繰り返し行う際に、
毎回正解を導き出すのが難しい

 

 

という事です。

 

 

 

この事から、
スキーの動きは

 

繰り返し練習しても
忘れてしまうのではなく
いつの間にか
違う動きになっている

 

ということです。

 

 

 

動きを忘れているというよりは
違う動きで上書きしている感じですね。

 

 

 

出来た動作を忘れない為には?

 

 

次に

 

 

2.出来た動きを
  忘れないようにするためには?

 

 

についてお伝えしていきます。

 

 

忘れない為には

当然ですが繰り返し行って

身体に染み込ませていく

必要性があります。

 

 

 

ただ、

そもそもその正しい動きを

繰り返すことが

難しいというのは

おわかりいただけたでしょうか?

 

 

 

では正しい動きを繰り返し行って
忘れないようにできるのか?

 

 

 

実はそのポイントは

 

【忘れる能力】

 

 

です。

 

 

 

「えっ!?忘れたくないのに
 忘れる能力が重要?」

 

 

 

と混乱されたかもしれません。

 

 

 

実は正しく繰り返しているつもりでも
いつの間にか間違った動作を
行ってしまう原因は

前のエラー動作を
忘れられないからです!

 

 

せっかく新しい動きを覚えても
無意識に染みついた
昔の動きを忘れられない為に
新しい動きを忘れてしまうという事です。
(ややこしいですねw)

 

 

 

この昔の動きの厄介なところは
【無意識】という部分です。

 

 

 

無意識だからこそ
やっている事にも気づけません。

 

 

 

因みに余談ですが
人間の行動の95%以上は
無意識で決定されています。

 

 

 

朝起きて顔を洗う時に、

 

 

 

えっと蛇口をこちらに
これぐらい捻って、

 

 

腕をまくるには
まずは裾を手でつかみ、

 

 

ここまで上げて、
そこから・・・・

 

 

といったように
毎日の生活で繰り返し行われている
全ての動作を意識したら
頭がパンクしそうになりますよね。

 

 

 

このように

無意識下に落とされている
行動を変えるのは

非常に大です。

 

 

 

 

無意識で行ってしまう癖に気づき忘れる為に

 

 

スキーで覚えた
新しい動作をわすれるためには
これまでの動作を忘れる必要があるけど
忘れたい過去の癖は
ほとんど無意識で行ってしまう為に
本人も忘れようと思っても
そもそもやっているかどうかすら
気付けません。

 

 

 

どうすれば
無意識で行っている
過去のエラー動作を
忘れられるのか?

 

 

それは

 

 

わざと間違った動きも
意図的にやる!

 

 

という事です。

 

 

つまり無意識で行っている動作を
わざと有意識にすることで
間違った動きをした事に
気付きやすくします。

 

 

 

これはサポートメンバーの方には
よくやってもらうのですが、
ある程度新しい動きが
出来るようになってきたら

 

 

「じゃあ、さっきまでやっていた
 間違った動きを出来ます?」

 

といってエラー動作も意識的に
行ってもらいます。

 

 

 

そうすることで、
その後繰り返し
練習する際に
間違った動作に気付きやすくなり
反復練習の精度があがります。

 

 

 

どうしても
正しい動きばかり練習しがちですが、

【間違った動きを正しく再現できる】

という能力も
新しい動きを忘れないうえで
非常に重要だという事です。

 

 

 

もしあなたも
何か新しい動きがわかった時は
その動きをひたすら
練習するだけでなく

 

「いま出来たのはこうだけど
これまではこうしてたのか・・・」

 

という具合に
過去のエラー動作も
行ってみて下さいね。

(あんまりたくさん
 やらなくていいですがw)