上達の分かれ道はココ! スキーに最重要と言われる『良いポジション』とは何か?324
よくある
「スキーで何が一番大事ですか?」
という質問に対して
必ずと言っていいほど
出てくる答えが
【ポジション】
です!
技術選で優勝した
武田竜選手も
一番力必要とされる
ターンMAXについて
「筋力も必要なのかもしれないけど
ポジションだけでカバーできる」
といった発言をしている様に
スキーにおいての
ポジションの重要性は
あなたもお分かりいただけるはずです。
2つのポジション
しかしこの
【ポジション】というものは
非常に抽象的で
厄介なものでもあります。
ポジションを直訳すれば位置
といったところですが
スキー界では、ポジション(位置)に対して
大きく2つの考え方があります。
1つ目は
板に対して
自分の重心位置がどこにあるのか?
(前とか後ろとか)
という意味でのポジションです。
簡単言ってしまえば
どんな姿勢(フォーム)であっても
板に対して重心が前方にあれば
ポジションは前ですし
重心が後ろにあれば
ポジションは後ろです。
もちろん姿勢(フォーム)によって
重心の前後に影響がある為
関係性はゼロではないです。
しかしどんなにかっこよく構えていても
板に対して重心が後ろ気味なら
ポジションは後傾ですし、
棒立ちでも板に対して重心が前側なら
ポジションは前傾となるので
今回は分けて考えていきますね!
2つ目は
身体の姿勢
(関節角度による身体の位置)
に対してのポジションです。
これはフォームと言い変えても
良いかもしれません。
棒立ちのポジション
後傾ポジション
前傾ポジション
腰外れのポジション
といった様に
今とっているフォーム自体を
ポジションと呼ぶケースもよくありますね。
板に対しての重心
と
身体の姿勢(フォーム)
この2つの意味が混在して
ポジションが決まるので
少し厄介です。
先ほどもお伝えした様に
身体の姿勢が
重心位置にも影響を及ぼす為
両者とも同じと考えても
間違えではないですしね。
今回は話がややこしくならにように
静止状態での
身体の姿勢(位置)つまり
フォームについてのポジションを
お伝えしてきます。
身体のポジション(位置)を決めているのは?
例えば、
下半身の筋力や
体幹を鍛える事で
良いポジションをつくる
またはキープする
といった考えがあります。
つまり
筋力がある
↓
いいポジションつくれる
といった流れです。
しかし先ほどの
武田竜選手の発言にもあるように
いいポジションがつくれる
↓
筋力をあまり使わなくても
力が板に伝わる
という考えもあります。
果たしてどちらが
先に来るのか?
あなたはどのように感じるでしょうか?
実は上記の2つは
どちらも間違えてはなく、
順序や状況の問題です。
まずここで
ポジションを決めるには
大きく2つの要素がある事を
整理しておいてください。
それが、
そのポジションに必要な
関節角度と筋力です。
まず1つ目は
関節の角度による
ポジションです。
各関節の角度によって
身体の姿勢、
つまりフォームは
変わります。
例えばこちらの画像は
腰椎(腰の背骨)を
反ることによって
関節の角度が変わり
結果的にポジション(身体の位置)が
変わっていますよね?
他にも分かりやすいのは
立位の状態と、
しゃがんだ状態では
関節の角度が違う為
身体の位置
つまりポジションが違います。
2つ目は
その姿勢になる為に必要な
筋肉量です。
例えば空気椅子の様な
中腰の状態を
イメージしてください。
この中腰という
身体の位置(ポジション)を
とるには、
その姿勢をとれる
関節の動きが必要です。
次にその中腰状態に
上から力をかけるとします。
この場合、中腰という
身体の位置(ポジション)を
つくる(キープする)には
上からの力に耐える
筋力が必要ですよね?
耐える筋力がなければ
崩れ落ちてしまうので。
つまり、
①まずはそのポジションをとれる
関節の動きが必要であり、
②さらにそれをキープする為に
必要とされる
筋肉量がなければならない。
という事ですね。
この基本的な流れが
きちんと分かると
【ポジションをよくするために
身体を鍛える】
という意味が、
【筋肉を鍛えれば
良いポジションがとれる】
ではなく、
【正しいポジションを
ある程度とれる事が
前提の上で
それをキープする為に必要な
筋肉を鍛える】
という事だというのが
見えてきます。
まぁ前者の論理ですと
ボディビルダーの人たちは
全員ポジションがいい
という事になってしまいますからね(笑)
何となく
ポジションと筋肉の基本的な
関係性は理解できたでしょうか?
ここまでの話で
終了してもいいのですが、
今回のテーマは
もう少し深堀していきます。
これまでの内容ですと、
『良いポジションを
キープする為には
やっぱり筋力が必要!』
ということになりますよね?
しかしそうなると
冒頭で紹介した
武田竜選手の
「筋力も必要なのかもしれないけど
ポジションだけでカバーできる」
という発言とは
多少ニュアンスが
変わってきてしまいます。
この発言は
筋力をポジションでカバーできる
といった内容なので。
この真意は次回の記事でお伝えします!