アルペンスキーヤーが取り入れたい基礎スキー要素 128
さて最近基礎スキーヤーの方からの声をもとに
アルペンスキーのこんな要素を取り入れられるといいという記事を
前回書きましたが、
じゃアルペンスキーが良くて基礎スキーが悪いのかというと
そういう事ではありません。
技術選で活躍している柏木義之選手に
基礎スキーもちゃんと練習するとアルペンも速くなるよ!
と昔言われた経験があります。
本当にその通りだと思います。
最近でアルペンの選手から
『基礎スキーもやったほうがいいですが?』
と聞かれることも多くなってきました。
アルペンスキーヤーも基礎スキーから
学ばなければならないことが多くあります。
今回はそこら辺に少し触れていきたいと思います。
アルペンスキーヤーのフリースキーを見ていると
殆どの選手がフルカービングでのターンしか練習していないことが多いです。
ある意味速く滑ることが大事で、
そのための原則要素をなるべく少なくする
事が重要ですのでフルカービングで滑ることは
とても重要です。
ただ全てのセットに対して
果たしてフルカービングではいれるでしょうか?
イメージしてもらえれば分かると思いますが
難しいと思います。
ただ練習ではフルカービングでしか滑っていないため
キレイに板を操作して滑ることがあまり得意ではない
アルペンスキーヤーの方が多いです。
どこかで板をずらさなければセットに入れないのであれば
原則要素の少ない板をずらす技術を身に着けなければなりません。
その技術は基礎スキーにおいては基本的なテクニックであり
スキーバッジテストにおいても
パラレルターンの前段階で基礎パラレルとして2級設定されています。
板を自由に操作できる技術があって
カービングターンで滑っていくのと、
カービングターンでしか滑れないというのでは
大きく違います。
こういった技術はポールだけ滑っていても
絶対に身につきません。
不整地を滑ったり、
コブを滑ったり、
パウダーを滑ったりといった
様々な条件下を滑ることが重要です。
また基礎スキーの様に
このような滑りを表現してくださいといった課題に対して
イメージ通りに滑りを再現できる技術も
アルペンスキーには必要です。
その能力が低いと
いくらコーチがこうやって滑ってきてと
指導を行っても、
ほとんど何も変わらないまま
滑ってしまう選手になりかねません。
簡単に言ってしまえば
スキーが速くなりたければ、
まずスキーが上手くなってほしいという事です。
何度も書いていますが
私は基礎スキー、アルペンスキーとあまりわけすぎず
どちらも共通して練習し、
根本的にスキー自体が上手くなる事が大事だと思っています。
技術選に出ている選手の多くが
まだアルペンスキーも行っていることは
本当にいいことだと思います。
どちらもいい部分をしっかり吸収しながら
存分にスキーを楽しんでください。