コブ(不整地)が滑れない方必見!コブ斜面上達する為の練習3段階! 351
目次
コブ(不整地)を滑る為に最初にやるべき練習は?
今シーズンこそ
コブを上手に滑れるようになりたいと
練習しているスキーヤーの方は
非常に多いかと思います。
コブ斜面を、
ゆっくりでいいから
滑り降りたい場合
どのような順番で
練習をしていくと効率的でしょうか?
もしあなたが
これまでお伝えした様に
コブを滑れるようになりたい場合、
また、もう滑れる状態で
上記の様な質問を受けた場合
何からスタートしますか?
もちろん最終ゴールとして
コブが滑れれば問題ないので
絶対的な正解はありません。
ただ
この順序をきちんと通って
練習していくと
効率よく上達する
という
ものはあります。
私も大学生からスキーを本格的に始めて、
しかもアルペンスキーだった為
コブを滑る機会があまりなく、
学生時代春になると
苦しめられました。
いまではある程度
コブが滑れるようになりましたが、
今回お伝えする順序通りではなく
数をこなして無理やり何とか
滑れるようになっていた感じです。
あの時に、この順序を知っていれば
もっと早く滑れるようになったのにな…
という思いはありますし、
結局いまでもコブの基本練習をする時は
その順序に沿って練習をしています。
ですから、
コブが滑れないのであれば勿論のこと
もうすでにある程度滑れていて
更なる上達をしたい場合も
是非考えてみて下さい。
では話の本題に戻りますが、
まずコブを滑れるようになる順序として
最初に取り組みたい事は何か?
それは…
板の通り道を知る事
です!
スキー界では
この通り道の事を
ライン
といった言い方をしますね。
一言でコブを滑るといっても
実は色々な通り道、
ラインがあります。
・ダイレクトライン
・ノーマルライン
・バンクライン
・ズルドンライン
・ニューライン
・パーポスライン
・・・
・・・
呼び方も様々ですが
呼び方が違うだけで
同じラインというのもあります。
今回はすべて覚えるのではなく
コブと一言で言っても
通り道(ライン)が
いっぱいあるんだなと
思っていてもらえればいいです。
コブ(不整地)が滑れるようになるには、ラインは重要だけど…
正直言ってコブが上手く滑れずに
悩んでいるスキーヤーの多くは
まずはゆっくりでもいいから滑り降りたい
というのが最初の目標かと思います。
しかしこのラインによって
ゆっくり滑れるライン
速く滑り下りるライン
と別れています!
そして
どの通り道を通れば
ゆっくり滑り降りられるのかを
知らない為、
1、2コブ入っては発射!
…
…
…
という結果になってしまいます。
また、
コブは滑れるんだけど
検定で点数がなかなか出ないという人も
どこのラインを通る事を
求められているのか
きちんと把握してない
というケースも多いです。
「なるほど!
じゃあ通るべきラインを知って
そこを練習すれば良いんですね!」
と思われたかもしれませんが
…
…
…
実は違います!!
もしかしたら
「ラインが重要なのは
嫌と言う程知っています!
その通りに滑れないから
悩んでいるんです!」
と今回の記事をみて
感じているかもしれません。
実際そのようなスキーヤーは
非常に多いので。
でも決してラインを
知ることが間違いではありません!
その状態に来ているなら
第1段階はクリアしているのでOKです!
思い通りのラインを滑れなくても
とにかく
『コブには目的に合わせて
通るべきラインがある』
という事を知っている
ことが重要だからです。
この第1段階は
スキー上達に共通する
学習の4段階である
無意識的無能からの脱却ですね!
因みにこの4段階の内容が分からない方は
動画でも解説しているので
見てみてください。
知っておいて損はないので
さぁ本題はこの次ですね!
コブ(不整地)のラインを知っても滑れない理由は?
ここまでで、
コブを滑る為には
まず目的に合わせた
板の通り道(ライン)を知ろう!
という内容をお伝えしました。
あなたはコブを滑る時に
どのラインを通るか
きちんと把握して滑り出して
いるでしょうか?
ただ闇雲に滑り出すわけではなく、
きちんとどのラインを通ることが
自分が思い描くコブの滑りなのか
滑り出す前にコブを見て
きちんと分かる事が重要ですね!
さてコブのラインが分かれば
あとはそこを滑るだけ…
と簡単にはいかないのが
コブの難しいところですよね。
なぜなら
通るべきラインが分かる事と
そこを本当に通れるかは別問題
だからです!
ここでいきなりコブの難題が
目の前に立ちはだかります。
コブで通るべきラインは
分かるんだけど
そこを通れないと
悩んでいるスキーヤーは
とても多いです。
コブの滑り方などを
調べたり、習ってみても、
・このラインをとおる
・このタイミングでストックをつく
・トップをここにいれる
・ここで吸収をする
・ここで板をずらす
・・・
・・・
といった情報はあっても
根本となるそれを再現する為の
板操作の方法論を知らない、
もしくは練習してないケースが
ほとんどです!
このラインに板のトップを通して…
と言われても身体をどう使えば
そのラインに板のトップを通せるのか?
ここでコブを削って…
と言われても、身体をどう使えば
イメージ通りコブが削れるのか?
といった方法が
明確に分からなければ
コブが滑れる理屈は分かっていても
再現出来ませんよね。
この部分が分かってくると
コブが滑れるようになる練習の
本質が見えてきます。
実はコブのラインを知ったら
次にやるべき練習は
整地での練習
なんです。
なぜコブを滑りたいのに
整地で練習するか
あなたは分かるでしょうか?
コブ(不整地)が上達するには整地練習!?
なぜコブを滑りたいのに
次のステップが
整地練習なのか?
これまでの話の経緯からすると、
いくらラインを知っても
そこを通す板操作が出来なければ
意味がないという事は
次にやるべきは、
板を操作する練習
です!
そしてこの板を操作する練習は
当然ですが、
整地の方が練習しやすいからです!
以前も御紹介しましたが
元モーグルの日本代表コーチも
整地の練習が7割と
言っていたとのことです。
ですからまずは
ある程度ゆっくりでいいので
コブではなく整地で
自分の思い通りのタイミングで
思い通りのラインに
板を通せることが次のステップとなります。
あっ、整地と言っても
整地といっても
春のグサグサ雪や、
コロコロ雪、アイスバーンなどでも
ある程度出来る事が大事です。
だいたいアイスバーンで
思い通り板を動かせない人は
カリカリコブが、
コロコロ雪で上手く板を動かせない人は
コロコロコブが
上手く滑れないケースがほとんどです。
まとめると
コブを滑れるようになる為の
理想的な順序としては、
①目的に合った
コブの滑走ラインを知る
↓
②その滑走ラインを
ある程度思い通りに
滑る為の板操作を
整地で練習する
↓
③整地の動きをコブに合わせる
といったイメージですね。
大体①が分かっても
②を練習しないで
③をひたすら繰り返すケースが多いです。
あっ、このような内容を書くと
「その②の練習方法を教えてください」
といった質問が来ますが、
それこそ人によって課題が違うので
練習方法は無数にあります。
どうしても絶対的な正解があると
思いたいですが、
そうではないのが
スキーの難しいところですね。
一つ言えることは
いま自分が板を思い通り動かせるように
日々上達していっていないのであれば
これまでの練習は自分にとっての
正解ではないということは
分かるかと思いますので
考えてみて下さいね!
因みに②をとばしても
量をこなせばある程度
コブが滑れるようになる人もいます。
実際私もそうでした。
ただ結局はこの順序にもどって
練習する事になります。
この順序を通らない事によって
コブが滑れてもある弊害
が生まれるからです。
その弊害は、
上級クラスのスキーヤーにも
よくある事です。
コブ(不整地)を正しい順序で練習しないと生まれる弊害とは?
コブ(不整地)を滑るれるようになるステップは
①目的に合ったコブの滑走ラインを知る
↓
②その滑走ラインをある程度思い通りに
滑る為の板操作を整地で練習する
↓
③整地の動きをコブに合わせる
といった流れでしたね!
私が行っている指導の中でも
整地での小回りの練習が
そのままコブの練習になっています。
この様な内容を聞くと
「いやいやコブと整地は
全くの別物ですよ・・・」
と思うかも知れません。
しかしそれは
コブに繋がる
整地練習ではない場合や、
どの様にコブに繋げていいのか
道筋が見えてないだけ
です。
もちろん整地小回りとコブは
全く同じではありません。
ただ整地の小回りとコブは
繋がりがあるものだという認識は
非常に重要です。
そこら辺がいまいち
ピンとこない場合は
動画でも説明しているので
こちらからまずは理解を深めてみて下さい。
さて話を戻して、
順序通りに練習しなくても
コブに何度も入っている間に
コブが滑れるようになっていくケースは
よくあります。
(私もそうでした)
ただ、上達の途中どこかで
ラインを知る必要もあれば
思い通りに板を動かせる必要もあれば
どうやって整地の動きを
コブに合わせていくのかを
知る必要もあります。
ただ難しいのが
ある程度滑れてしまうので
この順序に一度立ち戻って
練習しようと思わない
というところです。
これも順序をとばす事による
弊害の一つですね。
今回紹介したいのは
これではなく
もっと分かりやすいものです。
それが
コブでしか上手く滑れない
という弊害です。
スキープライズ検定にありがちなコブでしか上手く滑れない現象
もしあなたが
コブを滑れない状態なら
「えっ?何言ってんの?」
と思うもしれません。
そうですよね、
一般的なイメージは
整地小回りより
コブの方が難易度は高いですよね。
しかし上級レベルになると
コブは上手いんだけどね
小回りが…
といった弊害が起こってきます。
実際にスキー検定のクラウンでは
不整地では合格点が出るのに
整地では点数が出ないスキーヤー
が結構いるんです。
別にこのレベルでなくても、
あの人(もしくは自分)
コブは上手に滑れるんだけど
整地の滑りは…
というスキーヤーは
案外いるはずです。
ではなぜコブは上手く滑るのに
整地の滑りはイマイチという
現象が起きるのか分かるでしょうか?
もちろんどんな形であっても
コブが滑れるようになる事が
ゴールであれば
それでもOKかもしれません。
しかし多くの場合、
もっと上手にコブが滑りたい!
整地でも小回りも上手く滑りたい!
といった欲求が湧いてきます。
そうなった時に
結局順序通りに練習することになるので
だったら初めからきちんと
練習しておいた方が
効率がいいはずです。
また、順序をふまえてないまま
上手くなった人のアドバイスで
よくあるのが
「コブは本数だから
とにかく入って!」
というものがあります。
これもできる人はOKですが
何度入っても
上手くならない人にとっては
ケガのリスクを高め
おかしな癖をつけてしまう可能性のある
危険なアドバイスです。
結局正しい順序でコブ(不整地)を練習する羽目になる?
さて話を本題に戻して
なぜ順序をふまえないと
『コブでしか上手く滑れない』
という弊害が生まれやすいのかについて
解説をしていきます。
初めのうちは
小回りよりも
コブの方がはるかに難易度が
高く感じますよね。
しかしある程度滑れるようになると
逆転現象が起き始めます。
コブというのは
言い方を変えれば、
壁があるという事ですよね?
整地では自ら板を傾けて
壁を作らなければいけませんが、
コブでは既にそれが存在している状態です。
また重心移動もやタイミングも
余計な事をしなければ
ある程度コブ通りに滑ることで
オートマチック化されていきます。
簡単に言ってしまえば
自ら行う仕事を
コブが行ってくれる
というわけです。
この様な話をすると
「いやいやコブの方がはるかに疲れます!」
「コブの方がやることが多いです!」
という意見が出てきます。
もちろん深いコブを
吸収したりと整地以上に
体力を使うケースもあるのは事実です。
ではボールを転がした場合、
コブと整地どちらが
ターンをしていくでしょうか?
当たり前ですが、
整地はただ一直線に
落ちていくだけで、
コブの方は溝に沿って
自動的にターンしていきますよね。
もちろんボールの様に
自然と落下して行くには
技術が必要ですが、
コブが上手く滑れる人は
この状態に近づいて行きます。
別にそれでも問題ないのですが、
このまま行くといつの間にか
…
…
…
『コブの溝が無ければ
上手くターンが出来ない…』
という状態に陥ってしまいます。
これが不整地小回りでは
点数が出るのに
整地小回りでは点数が出ない人の
典型的な例ですね。
ですから結局は
コブを滑る理想的な順序である
①目的に合ったコブの滑走ラインを知る
↓
②その滑走ラインをある程度思い通りに
滑る為の板操作を整地で練習する
↓
③整地の動きをコブに合わせる
のうちの
②を徹底的に練習する必要が
出てくる
という訳です。
モーグル日本代表チームが
整地の練習を多く行うのも
納得ですよね。
なんどもお伝えしている様に
スキーの上達に正解はありませんが
選択肢をたくさん持ったうえで
自分が理想とする
練習を行っていって下さいね!