徹底解析!スキー教程には載っていない技術の全体像を知り上達に繋げる! 352

 

 

スキーの練習内容を決める2つの段階

 

今回のお伝えする内容は
スキー技術の全体像を考えるうえで
重要なものとなります。

 

 

全体像をみるので
すこし抽象的な表現となりますが、
来シーズンに向けて
自分がどの立ち位置にいるのか
ヒントにしてみて下さい。

 

 

因みに少し難しい技術論に
なるかもしれないので
いまいちピンとこない場合は
スルーしてくださいね!

 

 

 

私が指導をするうえで
大きな段階として考えているのが

 

 

圧をためる事が

練習の主となる
【荷重期】

 

 

圧をどう解放していくかが
練習が主となる
【解放期】

 

 

 

の2つです。

 

この様な練習段階としてのワードは
スキー界にありません。

 

 

あくまでも私が指導の中で
個人的に意識している部分ですので、

「へぇ~そういった考え方しているんだぁ」

といった感じで
この後の内容を読んで
何となくイメージして
いただければと思います。

 

 

スキーでよく言われているのは

 

 

 

『板をたわませて走らせる』

 

 

 

といった表現です。

 

 

 

 

もちろんシチュエーションによって
技術は変わりますし、
絶対的な正解という訳ではありませんが、
(フリースキーやモーグルは
空中もありますし)

アルペンスキー、基礎スキー、
においてはおおむね
この方向性かと思います。

 

 

【荷重期】での練習は
“板をたわませて”の部分であり
バネで例えるなら、
潰してググっと力をためる部分です。

 

  

 

【解放期】での練習は
“板を走らせる”の部分であり
縮んだバネをどんな風にとばそうか?
という部分ですね。

 

 

そしてここからが重要なんですが、
殆どのスキーヤーの方に
必要な練習内容は
ほぼ【荷重期】の段階であり
【解放期】の練習が主となるケースは稀です!

 

 

 

ただどれくらいの
技術レベルまでが
【荷重期】で
どのレベルからが
【解放期】か
いまいちピンとこないかもしれません。

 

 

私の感覚では
基礎スキーで言うと
クラウンに受かるくらいから
クラウンでどんどん加点を
出せるくらいで
(地域の差はありますが
全日本に出るくらい?)

 

練習内容として

【荷重期】から【解放期】へ
移り変わっていくイメージです。

 

 

 

この様な内容をお伝えすると

「いやいやクラウンを受かるには
板の走りが必要だから解放が・・・」

と思うかもしれませんが、
冒頭でもお伝えした様に
あくまでも私個人の考え方ですので
参考程度に思っておいてください。

 

 

この後もう少し詳し説明していきますが、
当然クラウンに受かるレベルは
板の走りは必要だと思います。

 

 

それでもまだ

【荷重期】の段階だと
考えています。

 

 

その理由については
例を出して考えてみましょう!

 

 

なぜスキー検定クラウン合格レベルでも荷重期なのか?

あくまでも
これまでお伝えした通り
個人的な考えなので
これが正しい理論だと言うわけではなく
参考程度に読み進めてみて下さい。

 

 

ではなぜスキー検定クラウン合格の様な

エキスパートレベルでも
【荷重期】と判断して
練習を考えているのかについて

解説していきます。

 

 

技術レベルが分かりやすい様に
バッジテストで表現しますが、
テクニカルからクラウンをとるとなると
板の走りなどはとても重要かと思います。

 

 

それなのになぜ
クラウンを受かるレベルでも
【荷重期】と判断して
練習を考えているのか?

 

 

 

それは

 

 

ハイスピードで

質のいい荷重をすれば
板は十分走るからです!

 

 

 

ここでのポイントは
“質のいい”荷重です!

 

 

荷重の練習と聞くと
どんどん強く荷重出来ている様に
練習していくのだと
思うかもしれません。

 

 

しかし実際は
滑走スピードが上がるにつれて
外力がどんどん高まりますので
板との距離感やタイミングなど
荷重の方法だけでなく
荷重をする時の環境を整える
微妙な調整の練習が重要になってきます。

 

 

ですから、
質のいい荷重を
追い求めていく練習をしていけば
自然と板の走りが
生まれてくるという事です。

 

 

これは一般的に
よく言われている事ですが、
アルペンスキーを行っていると
板の走りが違うといった
内容があります。
(あくまでも絶対というわけではなく
一般的にです。)

 

 

私もまだ基礎スキーという世界を
イマイチよく分かっていなくても
クラウン受験する時に
周りの受験生の方や検定員の方に

 

 

「アルペンやってたでしょ?
 板の走りが違うね!」

 

 

といった様な事を
言っていただけました。

 

 

 

まぁ、

 

 

「もうちょっと抑えて

 滑ってきてもいいよ」

 

 

とも言われもしたので
裏を返せば
とにかくガンガン滑っていくけど
あまり美しい滑りではなかったとも
言えますが(笑)

 

 

でもその当時は
板がズレ落ちたり逃げたりしないように
一番良いポイントに乗る、
つまり荷重は意識しても
板の走りを出す為の
解放を意識したこともなく
当然分かりもしません。

 

 

 

ですから経験談としても
とにかくハイスピードで
きちんと板に荷重が出来れば
一応クラウンはとれた

という事になります。

 

 

こういった経緯も踏まえ
とにかくベースとして
荷重動作そのものも勿論ですし、
荷重に関係する環境づくりなど含め
荷重をメインに練習することが
殆どのスキーヤーに
当てはまる事かと思います。

 

 

では荷重期の練習で

相当な技術レベルまで

いけるとしたら、

解放期は何をするのか?

 

 

 

解放とは切りかえ動作であり荷重動作でもある?

さてここからは【

解放期】について
少しお伝えしていこうかと思いますが
正直言って読み飛ばしてもらっても
良いと思っています(笑)

 

 

これまでにお伝えした通り
殆どのスキーヤーの方は
荷重期の練習で十分だからです。

 

 

そして少し厄介なのが
解放期であっても
荷重の練習は行われるからです。

 

 

もう少し正しいニュアンスで
言うのであれば、

 

 

 

 

 

解放する行為は

荷重でもあるからです!

 

 

 



 

 

はいもう意味が分かりませんよね(笑)

 

 

たまにこういった難しい内容を書くと

 

 

「全く何のことだか分からなくて
 落ち込みます…」

 

 

といった感想をもらいますが
それで全然問題ありません!

 

 

 

むしろ分からなくていいぐらいです!
(じゃあ、書くなよ!といった声も
 聞こえてきそうですが(笑))

 

 

ただ、たまにマニアックな方が
こういった難解な内容を
楽しみにしているケースもあるので
暫くお付き合いくださいね!

 

 

さて話を戻して

解放とは荷重でもあるとは
どういうことなのか
触れていきたいと思います。

 

 

 

 

あなたは板を解放すると聞くと
どのようなイメージが浮かびますか?

 

 

簡単に言うと
ググっと板に力が加わっている状態を
やめるという事ですよね?

 

 

少し前に
『板をたわませて走らせる』を
バネで例えると
『バネを縮ませてとばす』と
表現しました。

 

 

 

バネを押しつぶして
その行為をやめると
ボヨーンと跳ね上がると思います。

 

 

 

その押しつぶすのをやめることが
解放ですね!

 

 

スキーで言うと
板の傾き(角付け)が
反対に変わるタイミングとも
解放と言えます。

 

 

そのタイミングとは
いわゆる【切り替え】ですね!

 

 

 

話をまとめると

 

 

前のターンで

板にたまった力を
切り替えを通じて

解放していく

 

 

 

という事です。

 

 

では長い前置きを終えて
ここからが本題です。

 

 

冒頭でお伝えした
『解放とは切り替えであり荷重である』
について触れていきましょう!

 

 

頭の中で
右外脚ターン(左ターン)をしているところを
想像してください。

 

 

その際右外脚に荷重するには
左右どちら側に
身体を寄せていくイメージでしょうか?

 

 

 

当たり前ですが右外脚なので
右側に身体を寄せていきますよね?

 

 

 

 

ではそのまま切り換えたとして
次の左外脚ターン(右ターン)の前半は
身体はどちらに傾いていく
イメージでしょうか?

 

 

ターン前半の内傾角と
呼ばれるくらいですので、
左外脚の内側、つまり右側に傾いて
ターン前半を作っていく
イメージだと思います。

 

 

さぁここまでの話で
『解放とは切り替えであり荷重である』の
意図する部分が
お分かりいただけたでしょうか?

 

 

 

画像を並べてみると

よく分かりますが、
荷重するのも右側で
切り替えを通じて
次のターン前半に傾いていく
いわゆる解放も右側です。

 

 

荷重と解放(切り替え)は同じ方向に
移動していっていますよね?

 

まずこの部分をきちんと
頭の中で整理してみて下さいね!

 

 

 

さてここまでで

スキー上達の全体像が分かり、

スキーの練習内容を決める

【荷重期】と【解放期】

についてお伝えしてきました。

 

 

またそこから解放期に至っては

 

 

『解放とは切り替えであり荷重である』

 

 

というやや難解な内容を

お伝えしました。

 

 

この部分は整理が必要なので

次回の記事でより詳しく解説しますね!

 

 

その前に、自分はいま

何を練習するべき時期(段階)なのか?

という部分は

一度考えてみてください。

 

 

自分の段階に合った練習内容を

行っていないと、

練習内容自体は正しくても

上達の妨げになってしまうケース

よくあるので!