スキーのオフトレにおいて同じ動きを反復することの落とし穴 26
オフトレで行うトレーニングは基本的に
同じ動きを反復し、その動作をきちんと行えるようになることが基本です。
これは当たり前のことですし、
私のトレーニングでも基本は反復です。
あなたもスキーのオフトレに限らず、
筋トレやストレッチなどのトレーニング全般は
そういうものだと思っていませんか?
実はこの反復して正しい動作を身に着けることは
基本である反面、大きな落とし穴もあります。
それはスキーの競技特性にあります。
スキーとは一定の条件下の斜面を滑る競技ではなく
斜度や雪質、スピードなどあらゆる変化に対応しながら滑る競技です。
つまり1枚バーンを大回りしてくるとしても
1ターンも同じ滑りはなく、
毎回微妙に違った動きが求められるのです。
では一つの動きを反復し、
それを身体にオフシーズン中にしみこませるだけしかやらない場合
どうなるでしょうか?
答えは簡単ですね。
その動きに当てはまらない状況になると対応できない
身体になってしまいます。
特に滑っている時に近い動作ほど如実に表れます。
ターンをするというのはこういう事だと身体が覚えてしまい
その動きしかできないといった状況になります。
トレーニングの考え方として
基本となる正しい動きを反復して覚えることと同時に
その覚えた動きを様々な条件下で出せるような
バリエーションのあるトレーニングを行う必要があります。
スクワットを具体例にして考えてみます。
まずは基本的なスクワットの動きをマスターしたとします。
ではスタンス幅はワイドなのクローズなのか?
両足か片足か?
足裏のどの部分で圧を加えるのか?
腕の位置はどこにおくのか?
骨盤は正面をむけるのかひねるのか?
足場は平地なのか傾斜なのか?
はたまたバランスボールの上など不安定なものなのか?
反動を使うのか使わないのか?
股関節を内旋させて行うのか外旋させて行うのか?
他にも上げればまだまだ山の様にあります。
同じトレーニングでも状況かが違えば
身体の使い方も変わります。
いつもの練習を芝や坂道で行ってもらえば分かります。
でもよく考えてみたらスキーって
上記にあげたような状況にすべて当てはまる瞬間がありますよね?
スクワットだけでこれだけあるんですから
勿論他のトレーニングにも山のようにあります。
この中からどれが自分に必要で
なにを優先的に行わなければならないのか
選択できる人はまずいません。
だからこそパーソナルレーニングを受けることは
非常に効率的であり上達への近道になります。
初めのうちは基本の動きを反復することが
メインにはなりますが、レベルが上がれば上がるほど
自分にあったバリエーションのあるトレーニングも
必要になります。
なかなか基本の反復の部分をやらずに
そのレベルからから抜け出せない選手も多いですが。。。