上手な人を真似してもスキーが上手くならない? 286
タイトルを読んで
「えっ、間違いでは?」
と感じたかもしれません。
スキーに限ったことではでなく
スポーツ全般において
上達の近道は
上手い人の真似をする
とよく言われています。
あなたも、
トップ選手やコーチ、
仲間内の上手い人をなど
理想とする滑りに近い人の
真似をして滑る事が
あるはずです。
しかし、
この上手い人の真似をしても
・上手くなる人
・上手くならない人
・逆に滑りがおかしくなる人
に分かれます。
そして大半が
上手くならないか、
さらに滑りがおかしくなる人
です。
そうでなければ
スキー上達に悩むスキーヤーは
もっと少ないはずですよね。
では上手い人の真似をしても
上達するかしないか
分かれる原因はどこにあるのでしょうか?
どうして真似をしても上手くならないのか?
上手な人の真似をしても
上手くなる人とならない人に
分かれるポイントの一つに
自分のイメージと
自分の身体とのギャップが
大きいか小さいか?
という点があります。
頭の中のイメージと
実際に身体の動かした時の
イメージの差、
イメージギャップが大きいと
本人は真似をしているつもりでも
実際は全く違う動きをしています。
その段階で
『真似しているんだけど
上手く真似できないなぁ・・・』
と感じる人は
上達しない人に入ります。
でもそれはいい傾向です。
なぜなら
自分がマネできていない事に
気付いているから
です。
もっとも厄介なのが
『上手い人と同じように真似しているのに
なぜ滑りが変わらないんだろう・・・』
という人です。
これは実際やりたい動作を
身体の違う部分を使って行っている
つまり代償動作で行っている事に
気付いていない為
おかしな癖を身に着けながら
滑っていることになります。
あなたはどのタイプ?
例えば上手い選手の
とても深いくの字姿勢の滑りを
真似したとします。
Aさんは
その選手と同じ関節を使って
上手にくの字姿勢の真似をして
滑りが変わりました。
【真似して上達する人】
Bさんは
くの字姿勢を真似しても
自分は上手く作れないと
悩んでいます。
【真似しても上達しない人】
Cさんは
くの字姿勢をとる際
トップ選手は股関節を使っているのに
膝を内側に入れたり、
上体だけ外側に傾けてくの字姿勢を
とってしまいます。
しかしそのことに本人は
真似しているつもりが
全く違う動作を行っている事に
気付いていません。
【真似する事で逆に滑りが狂う人】
このように
上手い人を真似するといっても
人それぞれ結果が異なるわけです。
因みにジュニアは
身体が自由に動く状態の子が多いため
すぐ真似して上達していきます。
注意したいのは
ジュニアだからといって
誰でもそうなるわけではなく、
大人と同様、
イメージ通り動かない子は
真似しても伸びません。
最近は自由度の低い運動ばかりやるので
身体が自由に動かない子が多いです。
さてここまでで
上手な人を真似しても
いい人とダメな人がいる事が
お分かりいただけたでしょうか?
でもこのままだと
「上手い人の滑りを
真似しないで、
何を参考にすればいいの?」
となってしまいますよね。
または
「自分が上手く真似できているのか
滑っている時はわからない」
という人もいるはずです。
では上手な人の真似をする時の
練習法をお伝えします。
真似をするなら●●●で!
どうすればマネすることが
上達に繋がるようになるか?
その方法はズバリ、
鏡の前で一度真似をしてみる!
という事です。
あまりにも普通の事で
拍子抜けしたでしょうか?
しかし実際きちんと
鏡を利用して
自分の真似できるレベルを
把握しているケースは少ないです。
面倒ではありますが、
この一手間があるかないかで
スキー上達はまるで違います。
何故なら
【真似しても上達しない人】
【真似する事で逆に滑りが狂う人】
は頭でイメージした動きと
鏡映った自分の動きに
かなりのイメージギャップがあるからです。
おすすめは
鏡を見ながらやるよりも
目をつぶって、
イメージした形をとり、
パッと目を開けて確認する
という方法です!
なぜなら見ながら行うと
その映像を見て
微調整してしまうからです。
ですから目をつぶって行い、
「これで出来ているだろう」
と思ってパッと目を開けて
本当に脳内のイメージが
鏡に映し出されているか
確認しください。
大抵が
「あれ?全然違うじゃん・・・」
となるはずです。
これは雪上でも、
・ビデオのディスプレイをひっくり返して
鏡代わりにする
・誰かにスマホを持ってもらって
自撮りモードにして鏡代わりにする、
・レストハウスのガラスを鏡代わりにする
・誰かのミラーゴーグルを
鏡代わりにする
でもOKです。
サポートメンバーの方は
よくご存じだと思いますが
レッスンでもよくやってもらい、
そのイメージギャップに驚きますよね。
それぐらい脳内と実際の動きの
イメージギャップは大きいです。
目をつぶって
イメージしたかたちを取り、
パッと目を開けた時の
自分のフォームはどうでしょうか?
雪上では
その鏡に映ったフォームを
常に染み込ませている
ということになります!
この様に
真似する事がいけないのではなく
真似してはいけない状態の人が
真似する事が良くない!!
というわけです。
まずは鏡の前で
自分が真似をしていい状態なのか
しっかり確認してから
上手な人の真似をしてみてくださいね!