意識しておきたい内脚と外脚の軌道 80
スキーを上達する為に、
内脚と外脚の使い方について
考えたことはありますか?
自分で考えたことがなくても
雪上でコーチやインストラクターの方から
指摘されたことはあるかと思います。
この内脚、外脚に対しては、
内脚主導だ、外脚主導だ、両足荷重だ、
などなど様々ない情報があふれています。
そのシチュエーションによって使い方は異なりますので
一概にこれが正しいとは言えません。
ただ一応ベースとなるのは外脚だと私は考えています。
さてこのようにどちらを主として使い、
どちらに荷重していけばいいのかといった意識は
皆さん多く持たれています。
しかし内脚、外脚の意識はそれだけではありません。
今回のテーマにもある
『軌道』
についても意識してください。
内脚と外脚のスキー板は、
常に異なった軌道で動いています。
考えてもらえば分かるかと思うのですが
内脚のスキー板の方が外脚のスキー板よりも
内回りを通っている分軌道の距離は短くなります。
この事ことから
普通に考えて内脚スキーと外脚スキーが同じスピードで
軌道を描いていくのであれば板の前後差が生まれるはずです。
ただ実際に板の前後差は少ないほうがいいです。
技術レベルが高くなればなるほど、
前後差はあらわれません。
いったいどのようにして内回りと外回りの差は埋まるのでしょうか?
例えば外回りである外脚スキーの方に内脚スキーよりも
多く荷重することにより、外脚スキーの方がたわみ、
ターンの半径が小さくなります。
そのことにより遠回りしていた外脚スキーが内脚スキーに追いついてきて
前後差がなくなります。
また、骨盤や股関節などの身体の動きを利用する場合もあります。
例えばよく言われる
・外腰を前に出してくる、
・内腰を引く
といった動作です。
外腰を前に出していく動きによって
遠回りしている外脚スキーを
内脚スキーに追いつかせる役割があります。
逆に内腰を引くのも似たような事で、
インコースを通っている内脚スキーを
引き付けることによって内脚スキーの前に進むタイミングが遅くなり
遠回りしている外脚が前に出やすくなります。
この内腰を引くことと外腰を出すことは
身体の動きからして連動しているものといえます。
その他にも様々なテクニックを使い
なるべく外脚と内脚のスキー板は下のような図の軌道を描く意識で滑ることが重要です。
この内脚スキーと外脚スキーの『軌道』の意識が低いせいで、
スネが平行に動かなかったり、
シェーレン(逆ハの字)になってしまったり、
腰が外れてターンをしたりと、
様々な現象がターンに表れてしまいます。
正しい軌道を描くための意識とトレーニングをしっかり行いましょう。
それだけでガラッと滑りが変わる方が殆どです。