スキーで簡単にできると勘違いされている動作BEST3 349
指導で簡単に言うけれど…
よくスキー雑誌やインターネットなどで、
「この時に身体をこう動かして…」
スキーの技術要素が
伝えられています。
しかし、その中の多くは
かなり身体の動作としては
難易度が高いものです。
その為、陸上トレーニングや
雪上レッスンを通して
一般的に常識とされている動作は
具体的に身体のどの部分を
どのように動かす事なのか説明すると
「えぇ!?これまでサラッと
言われてきましたけど、
めちゃくちゃ難しい事じゃないですか!」
といった反応がよくあります。
本当にその通りなんですが、
それがトップ選手や指導者の方は
サラッとできるので
簡単なものだと
思わされてしまうんです。
例えば、
バク転をする際には
上方向というよりは
やや後ろ側に跳んで…
と解説されても
ものすごく難しい事で
とても出来たものではないと
思うはずです。
しかし多くのスキー技術の動作は
バク転の様な
アクロバティックなものでもないですし
何となく意識すれば出来そうな気がします。
これがスキー上達に苦しむ
初めの一歩となってしまうので
注意が必要です。
今回は少しでも
この様な落とし穴に
ハマらない為に
タイトルでもお伝えした
【簡単にできると
思われている動作
BEST3】
をおつたえしていきますので
ぜひあなたも
この動作が正しく出来るか
確認してみてださいね!
第3位!足首の緊張
まず1つ目は
【足首の緊張感】
です。
最近ではアンクルポジションといった
言い方をされますが、
要はブーツのタング(ベロの部分)から
スネを話さないようにする動作ですね。
雑誌やインターネットの上達法でも
サラッと
「足首が緩まないように
しっかり意識して…」
と言い方されますが、
この動作は非常に難しいです。
難しいというよりは
「正しい使い方を知らない」
という表現の方がしっくりきますね。
因みにこの動作が
正しく出来ているか分かる質問として
よくこのメルマガでもお伝えしているのが
「かかとに乗ってポジションを
前にできますか?」
ですね!
サポートメンバーの方や
動画講座にある
【正しい足首の使い方講座】
にご参加いただいているのであれば
この質問をされても
何も不思議に感じないかと思います。
ただスキー界の常識としては
『かかとに乗る=後傾』
なので、言っている意味が
よく分からないスキーヤーが
殆どです。
ですから足首の事を言われても
大抵は間違えた動作を行っていて
滑りが変わりません。
そうでなければ
何度も何度も
足首の事を注意されないですよね。
第2位 ひねり動作!
では次にお伝えする2つ目は
・・・
・・・
【ひねり動作】
です!
これもスキーの技術指導では
定番ですね!
よく
「●●の部分をひねって…」
と言われますが、
そう簡単にできるものではありません。
その理由は色々あるのですが、
まずは難しいのは
ひねる場所が
大きく分けて2つある
という部分です。
それが
・上半身のみぞおち辺りと
・下半身の股関節
です
そしてさらに厄介なのが、
意識と実際の関節運動が
混同している
という点です。
例えば、
膝は前後にしか動かないのですが
「膝をひねる」
というワードは頻繁に出てきます。
詳しくはこちらの動画を見ると
よくわかります。
足首も同じです。
(足元からひねるなんて言い方もしますね)
足首はひねる事は出来ますが、
ブーツを履いている為
足首だけ捻っても
あまり板は反応しないのですが、
足首につられて股関節が動くので
足首をひねるという表現がよく使われます。
また上半身に至っては
無意識で腕や肩の要素が入ってきたりと
より複雑です。
そしてひねりの最も難しいポイントは
回旋だけではなく
上下左右の動きも入る
という事です。
いまいちピンと来ないかもしれませんが、
スキーを含めスポーツ動作のひねりは
解剖学的な回旋と呼ばれる
シンプルなひねりではなく
色々な方向の動きが混ざっています。
ですからここでひねってと言っても
殆どのスキーヤーの方は
正しくひねる事ができない為
その情報はスキー上達に繋がりません。
以前も動画を紹介しましたが
この基本のひねりすら
左右両方とも
正しく出来るケースは稀ですからね。
ひねり動作が難しい理由を
簡単にですが駆け足でお伝えしました。
『ひねる』というワードが出てきたら、
「そもそもそのひねる動作を
自分は正しく出来るのか?」
という意識を常に持っておいてくださいね!
堂々の第1位は・・・!?
それではいよいよ第1位です!
さてこれまでに
【簡単にできると
思われている
動作BEST3】
の内、
2位 ひねり動作
3位 足首の緊張
を紹介してきました。
よくスキーの練習法や
上達する為の意識などで、
出てくる動作ですが、
さらっと意識すればできるかの様に
説明されています。
もちろんトップ選手や
指導者の人たちは
簡単出来るのですが、
実は非常に難しい動作であるという事が
分かってきましたでしょうか?
それではいよいよ今回は
第1位をお伝えします。
それはずばり
…
…
…
【基本ポジション】
です!
もしかしたら、
外向傾かと思われたかもしれません。
しかし外向傾は
もう1つ上の段階の話です。
その理由は後程お話するとして、
簡単出来ると思われている動作
堂々1位の【基本ポジション】について
お伝えしていきますね!
あなたはスキー上達の悩みの中で
「基本ポジションが出来ないんだよなぁ」
と悩んだ経験はあるでしょうか?
きっと多くのスキーヤーの方は
今悩んでいる悩みの中に
基本ポジションという要素は
入っていないかと思います。
私の所に寄せられる
質問や悩みの中で
この基本ポジションが
正しく取れないという内容は
ほぼありません。
(ポジションが悪いという悩みはありますが)
ですから今シーズン思い返して
基本ポジションの練習量は
かなり少ないのではないでしょうか?
また、基本ポジションの厄介な部分は
練習しようとしても
練習方法がかなり限られている
ところです。
その代表的な練習が
『ジャンプでして着地』
ですね!
これは以前にもメルマガで
お伝えしましたが、
この練習方法が
悪いわけではありません。
ただ本当にそれで直るのであれば
ポジションで悩んでいるスキーヤーの方は
どんどん少なくなっていくはずです。
しかし毎年同じように
ジャンプして着地する練習をしていても
ポジションが悪いケースがほとんどです。
それもそのはずで
このジャンプして着地は
ある程度基本ポジションが出来ている人が
行うと効果がある練習だからです。
サポートメンバーの方や
オンラインスキー塾に
ご参加いただいた方なら
この基本ポジションの難しさは
嫌と言う程分かるかと思います。
またこの基本ポジションが、
外脚荷重と直接リンクしている事も
知られていないのも
取り組まれていない原因の一つですね。
基本ポジションとは
どこの関節をどのように動かすものなのか?
そしてそもそも
正しい基本ポジションをとると
どの様な感覚になるのか?
この部分が明確化されていないため
正しく出来ていなくても
気付かず普通に滑ってしまいます。
このような経緯で
基本ポジションを
簡単にできると思われている動作
第1位としました!
自分で基本ポジションが取れているか
確認したことがない方は
まずは自分の基本ポジションを横から撮って
その画像を下記の動画にある内容で
確認してみてください。
いかがだったでしょうか?
【簡単にできると
思われている
動作BEST3】
1位 基本ポジション
2位 ひねり動作
3位 足首の緊張
この3つはどれも簡単にできるかのように
指導や雑誌の中で扱われています。
ただ上記3つの動作は非常に難しいですし、
むしろここが正しくできてれば
スキー上達は非常に簡単になります。
ぜひあなたもこの3つが
正しくできているか?
確認してみてくださいね!
では最後に、
外向傾はなぜ
このランキングに入っていないのか?
この部分をお伝えします。
なぜ外向傾はランキングに入らない?
さて、今回のテーマである
簡単にできると思われている動作の中に
外向傾が入ってくるのでは?
と、思っていたかもしれません。
もちろん外向傾も
簡単では無いにしろ、
意識すれば出来ると
思われている動作の一つです。
ですから正直このランキングに
入れても問題ないのですが、
あえて外向傾を入れなかった理由
それは
…
…
…
…
ランキングの動作全てが
外向傾だから!
です!
どういう意味だか
お分かりいただけたでしょうか?
今回ベスト3で紹介した、
・基本ポジション
・ひねり動作
・足首の緊張
これら全て外向傾をする際に
必要な動作という事です。
きっと
【ひねり動作】に関しては
何となく外向傾に必要な動作というのは
イメージしやすいのではないでしょうか?
外向とは
板に対して進行方向より
外側を向く事の為
当然ですがひねり動作は必須です。
問題は後の2つである
・基本ポジション
・足首の緊張
ですね。
まず足首の緊張ですが、
この動作は主に
切り替えからターン前半で
遅れないようにする為の動作と
思われています。
しかし実はターン後半に
しっかり外向傾をとって
外に乗る為には必須要素なんです。
これを最近では
アンクルポジションといった
言い方をしますね。
外向傾の姿勢をとりながら
試してもらうと分かりやすいですが、
足首の角度が緩めば緩むほど
外向傾がほどけていきます。
またここら辺は
別の機会に詳しく説明するとして
正しい外向傾には
足首の使い方が必須要素だという事だけは
とりあえず頭に入れておいてください。
続いて基本ポジションですが、
これも切り替えの
フラット、ニュートラルの時に
とるポジションだと思われがちです。
しかし本当にそうであれば
ベンディングといった
低い姿勢で切り替えする時は
基本ポジションは
いらないことになってしまいます。
基本ポジションとは
本来外脚に乗る為に
最初に取り組まなければならない
要素なんですが、
基本ポジションが外脚に乗る事と
リンク出来ているスキーヤーは
あまりいません。
因みに外向傾姿勢の中にも
基本ポジションが隠れているのですが
分かるでしょうか?
ヒントは脚の長さですね!
この様に外向傾を入れなかったのは
BEST3全てが外向傾の一部だったから
という訳です。
ですから今回テーマにしてきた、
意識すれば出来ると
簡単に思われている動作と聞いて
パッと外向傾が思い浮かんだのであれば
それも正解です!
ぜひ今シーズン雪上で言われてきた内容は
本当に意識すれば
出来る動作なのか
考えてみて下さいね!