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なぜ雪上エクササイズを行ってもスキーが上達しないのか? 221

読了までの目安時間:約 7分

 


あなたはスキー技術上達の為にどのような練習法を
取り入れていますか?
 
技術レベルが上がれば上がるほど、
ただ滑り込むだけでは上達しなくなってきます。
 
シーズン中よくあるのが
雑誌やDVD,インターネットなどを通して
雪上で行う様々なエクササイズの
情報を手に入れて
練習に取り入れるという流れです
 
 
それぞれ雪上エクササイズには意図があり、
 
 
外脚に乗るためにはコレ!
内倒を直すためにはコレ!
X脚改善にはコレ!
 
 
 
と説明がついてるものが多いため、
本来自分の悩みに合う
雪上エクササイズを行えば
スキーヤーはみな悩むことなく
上達するはずです。
 
 
 
しかし実際のところはどうでしょうか?
 
 
 
自分の目的に合った雪上エクササイズを行って
本当に改善されるスキーヤーは
意外と多くありません。
 
 
 
それはなぜなのか?
 
 
 
自分の滑りのパフォーマンス向上に合わせた
雪上エクササイズを行っているのに
上達しない理由を今回は3つ紹介します。
 
 
 
理由その①
 【自分の滑りを改善できる正しいエクササイズを選択できていない】
 
 
この理由は非常に単純です。
 
私の経験上、
スキー上達に悩むスキーヤーのほとんどは
自分が上達できない原因を勘違いしています。
 
勘違いしているから
当然これをやれば上手くなる!と思って
選択するエクササイズも間違えています。
 
でもこれはトップスキーヤーでも同じこと。
ワールドカップ選手にも
必ずコーチがいます。
 
その理由は自分では気づけない部分を
他の目線から教えてくれるからです。
 
間違った方向性のトレーニングは
はっきり言って意味がありません。
 
それどころか正しい道に戻ってくるのに
時間がかかる原因にもなります。
 
もちろん自分で判断することも
できますが、そのためには
まずはその雪上エクササイズを
ある程度の量行い、
結果として上達したかどうか
検証することが必要です。
 
しかしこれは途方もない
時間と労力がかかります。
 
これを繰り返していると
何シーズンも同じような技術レベルで
止まってしまうという
負のスパイラルに陥ります。
 
 
そしてそのうち
これ以上上手くならないのかも・・・
とあきらめてしまうのです。
 
あなたも最速で上達したいのならば
あなたにとっても最も重要なことを
教えてもらえる環境を整えることが重要です。
 
 
 
 
理由②
【雪上エクササイズの内容を正しく理解できていない】
 
あなたが行っている雪上エクササイズを
どれぐらいきちんと理解できているでしょうか?
 
だいたいの雪上エクササイズは
目的がきちんと説明されており、
一見正しく理解できているように思えます。
 
しかし実際正しく理解できていないケースが
殆どです。
 
 
 
そのエクササイズは、
普通に滑る際の、どの局面のことを
行っているのか?
 
その動作を行うタイミングは
一瞬なのか長いのか?
 
なぜ他にも似たようなエクササイズがある中で、
そのエクササイズを選択するのか?
 
そのエクササイズが上手くできている時と
できていない時の判断基準はなんなのか?
 
そのエクササイズを行うこの事による
デメリットはないのか?
 
デメリットがあるとしたらなんなのか?
・・・
 
あげればきりがないですが
こういった部分をきちんと理解していなければ
エクササイズが上手くなる為の
トレーニングになってしまいます。
 
 
手段が目的となってしまういい例ですね。
 
思い返してもらえれば気づくと思いますが、
昔から雪上エクササイズの種類は
それほど変わっていません。
 
 
 
これさえ行えば劇的に上手くなる!!
 
 
 
というエクササイズがあれば
みんなそれをやって上手くなるはずです。
 
 
過去何年のスキージャーナルを読み返せば
紹介されている雪上エクササイズは
だいたい同じということが
よく分かると思います。
 
 
 
理由その3
【そもそもそのエクササイズを行える状態でない】
 
この理由3が実は最も陥りやすく
しかもなかなか気づけない厄介なものです。
 
普通雪上エクササイズが上手くできなくても
何度も繰りかえし行っていれば
上手くなると思っていませんか?
 
本当にそうなれば苦労はしないのですが、
実際は違います。
 
 
 
 
何度もお伝えしていますが
陸上でできないことは雪上できません!
 
 
 
つまり根本的にできないのに
一生懸命練習しているのは
雪上エクササイズでも
同じことなのです。
 
でも雪上エクササイズは
『上手くなるための練習』
と位置付けられているため
『やればやるほど上手くなる』
と勘違いされてしまいます。
 
 
いや、でも実際何度もやっていれば
そのエクササイズうまくなるけど・・・
 
と思ったかもしれませが
それこそまさに落とし穴です。
 
なぜなら本来目的としている
身体の使い方ができていないまま
違ったリカバリー動作を用いて
そのエクササイズをこなしている
可能性があるからです。
要は
 
 
 
『ミス動作の精度を上げている』
 
 
 
 
ということです。
 
 
あなたはそのエクササイズが上手くできることが
目的ではないはずです。
 
そのエクササイズをとおして
スキーのパフォーマンスをあげる
なにかを手に入れることが目的なんです。
 
 
雪上エクササイズは
 
 
 
『きちんとそのエクササイズを通して
 上達ができる準備が整っている人が
 行うもの!!』
 
 
 
という事を忘れないでください。

 

スキー技術 トレーニング論

なぜ腰高のポジションは浸透しないのか? 220

読了までの目安時間:約 10分

 


腰高のポジションシリーズ第3弾です。

 

 

これまで腰高のポジションとはなにか?

腰高のポジションをとるメリットは?

 

 

といった疑問について書いてきました。

 

 

腰高のポジションのメリットを考えれば

どんどん推奨されてもおかしくないのですが

なかなか日本のスキー指導には

反映されてきません。

 

 

それはなぜなのか?

 

 

まずそれを知るためには

腰高のポジションのデメリットについて

考えてみましょう。

 

 

 

 

デメリット①

上体が上に抜けやすい

 

 

はじめにお伝えしておきます。

 

腰高のポジションになるのと

上体が上に抜けるのとでは

似ているようで違います。

 

 

ただ腰高のポジションに戻ろうと

上に行くことを意識するあまり

行き過ぎてしまって、

上体が上に抜けてしまうことが

よくあります。

 

 

上体が上に抜けてまうと

板がたわんで開放した時の力が

進行方向に向かわず抜けてしまうので

あまり状態が上に抜けることは

良しとされていません。

 

 

 

 

 

デメリット2

切り替えが遅くなる

 

 

腰高のポジションとは基本的に

切り替えの時のポジションを意味しています。

 

切り替えの時に

腰高のポジションになることによって

脚が長い状態でターンには入れたり、

上から下方向への力を板に伝えられます。

 

 

ただ一方で、切り替えとは

フォールライン方向(斜面の下側)

身体を落とすことでもあります。

 

 その際腰高のポジションをとるということは

一旦重心位置を高い位置まで上げて

そこからフォールライン方向に落とすため

移動に時間がかかります。

 

 

一方低い姿勢ですと

そのまま次のフォールライン方向に

重心を最短距離で移動できるため

速い切り替えが可能になります。

 

切り替えが遅れるということは

その後の後継ポジションにもつながってくるということです。

 

 

 

 

デメリット3

内倒になりやすい

 

 

内倒になる原因は様々ですが、

この場合は外脚にうまく乗ることができずに

内倒するパターンがほとんどです。

 

 

腰高のポジションにするとは

腰の位置と板の位置が

離れることを意味にします。

 

 

しっかり外脚に乗る運動がされなければ

板と腰の位置が離れているので

そのまま内側に傾き内倒となってしまいます。

 

あまり低い姿勢で内倒するスキーヤーの方は

見たことがないはずです。

 

 

だいたいが外脚はながく伸びているんだけど

意識が内側に行ってしまい

内倒となっているケースです。

 

 

さてこの3つが

腰高のポジションを意識すると

起きやすい代表的なデメリットです。

 

 

動作にはメリットデメリットがありますので

それは仕方がないことです。

 

 

それでも

腰高のポジションをとることの

メリットの方が圧倒的に重要で、

スキーの基本です。

 

 

野球を例に例えると

 

 

ピッチャーの基本であるストレートは

軌道がまっすぐで分かりやすいから

練習するな!

 

 

とは絶対にならないはずです。

 

 

しかしスキー界ではこれと同じことが

現実で起きています。

 

 

それはなぜか?

 

 

次は腰高のポジションが

あまり指導や一般スキーヤーに

反映されない原因について考えていきます。

 

 

 

 

原因1

目の前の結果が重要だから

 

 

以前ブログやメルマガで

似たような内容をお伝えしましたが、

基本的に線で考えずに、点で考える

指導がほとんどです。

 

 

線で考えるとは、

ある目的に向かって順序立てて

指導を組み立てるということです。

 

 

一方点で考えるとは、その場の結果しか

見えていないということです。

 

 

これを腰高のポジションを例に考えてみます。

 

 

線で考えていれば、

腰高のポジションをとる

メリットの重要性を考えて、

上体が上に抜けるなどのデメリットが出ても

 

 

『今は上に抜けちゃっても大丈夫です!

それよりも今後足を長く使えたり、

板に対して上から下方向へ

しっかり力を伝えることが重要だから

まずはしっかり腰高のポジションを

身につけましょう!』

 

 

となります。

 

 

しかし点でしか考えられていない場合は

目の前の

『上体が上に抜けている』

というデメリットしか目に入らないため

 

 

『もっと姿勢を低くして

上体が上に抜けないように!』

 

 

と指導が入ります。

 

 

 

一見その場では

点の指導の方が上手くなったように感じます。

 

 

しかし将来を考えたときに

どうでしょうか?

 

 

本当に目指す目的の場所へたどり着けなければ

いみがありません。

 

 

 

原因2

トップ選手の滑りがお手本だから

 

 

どのスポーツもそうだと思いますが、

トップ選手の動作を参考にして

自分の練習を行うことは

一般的に行われています。

 

 

しかしその一方で、その練習方法には

大きな落とし穴があることに

気づけていません。

 

スキーの場合トップ選手の滑りをみると

腰高のポジションをとらずに

滑っているように思えるシーンが

よくあります。

 

 

しかしそれにはきちんとした理由があり、

その理由を把握しないまま、

形だけ真似してしまうので

腰高のポジションが浸透しません。

 

 

【アルペンの場合】

 

アルペンスキーの場合

ワールドカップ選手の滑りを見ていると

腰が低いポジションで滑っている選手が

多くいます。

 

 

それをみて腰を低くする意識を持たれますが、

そこが大きな勘違いです。

 

 

基本的にワールドカップ選手が

フルアタックをかけている場合

ギリギリの滑りをしているので

リカバリーに近い動作がよく出ます。

 

タイミングが遅れたので、

低い姿勢のまま次のターンに入らなければ!

 

 

といった感じです。

 

要はミスをリカバリーする動作を

真似しているということに

気づいてください。

 

それはテクニックの一つであって

基本ではありません。

 

 

ワールドカップ選手の

フリースキーの動画を見る機会は

少ないと思いますが、

練習ではきちんと

腰高のポジションの練習をしています。

 

参考までにミカエラシフリン選手の

若かりし頃の(いまでも十分若いですが)

動画を載せておきますので

参考にしてください。

 

 

 

 

【基礎スキーの場合】

 

 

基礎スキーの場合は

技術選の選手の滑りを参考にしている方が

殆どだと思います。

 

 

低い腰のポジションから滑るシルエットは

この日本独特の文化である

技術選から来ているといっても

いいかもしれません。

 

 

しかしあなたが滑るシチュエーションと

トップ選手が技術選で滑っている

シチュエーションとではかなり違うことを

お気づきでしょうか?

 

 

技術選の選手たちは急斜面を

ハイスピードで滑走しています。

 

 

そのため腰が低い状態のまま切り返さないと

次のターンに遅れてしまうリスクがあります。

 

 

2月号のスキージャーナルで

昨年技術選6位の佐藤栄一選手も

いっていましたが、

結果として低い姿勢になっているだけで

そこが目的ではありません。

 

 

そこを勘違いして低い姿勢になることを

目的としてしまっている

基礎スキーヤーの方が非常に多いです。

 

 

 

かなり長くなってしまったので

今回はここまでにしておきます。

 

 

本当はまだまだお伝えしたいことがありますが

それはまたの機会にします。

 

 

すこしでも腰高のポジションの重要性と

マスターするための取り組み方が

伝わるといいのですが。

 

 

 

 

 

 

 

ジュニアスキー スキー技術 トレーニング論