スキー上達につながる筋トレになるスクワットとは?その2 206
前回に引き続き
スキーのオフトレにはかかせない種目である
スクワットについて書いていきます。
エクササイズの中でも
『キングオブエクササイズ』と呼ばれ、
数多くのスキーヤーの方が
オフトレに取り入れていると思います。
しかしその一方で
スクワットをしていても
スキー上達につながらない、
逆に上達の妨げとなってしまっている
スキーヤーの方も少なくありません。
前回はスクワットを行う際に
まずは何を目的で行うかを
きちんと考えてから行う必要がある
という事を書きました。
なぜなら
目的によってスクワットのやり方が
大きく変わるからです!
今回は目的に応じて、
スクワットのどの部分を
変えていくのかをご紹介します。
あなたが普段おこなっているスクワットと
照らし合わせて見て下さい。
【スタンス】
スクワットをする際のスタンスは
どのように決めていますか?
あなたはなぜそのスタンスで
スクワットをしているのですか?
多くのスキーヤーの方が
自分が力が出しやすい気持ちいスタンスか、
ジムのトレーナーや書籍などから得た
情報をもとにスタンスを決めており、
そのスタンス自体に意図をもたせていません。
トレーニングには必ず目的があり
それを達成するための最適なものを
チョイスしていく必要があるため
何となく決めていいものではありまん。
一般的には肩幅か、
肩幅よりやや広くとっています。
このスタンスが一番スクワットを行いやすいかと思います。
しかしスタンスによって
脚の使われる筋肉や
関節の動き方も変わってきます。
ワイドにするのか
狭くするのか?
全ては目的によって
変えていかなければいけません。
さらにスタンスは横方向へのイメージが強いですが
縦方向はどうでしょうか?
スクワットでどちらかの足を前に出すように
前後のスタンスをかえる?
と不思議に思うかもしれませんが、
スキーをしている最中は
スタンスは身体の向いている方向に対して
常に並行でしょうか・・・
【つま先の向き】
意外と適当になってしまいやすいのが
つま先の向きです。
真っ直ぐ正面にむけるか、
やや外向きにするか、
といったところが一般的です。
ただ正面を向けているつもりなのに
少し外向き、
つまりシェーレンの様に開いてしまうかたも
少なくありません。
確かにやや外向きの方が
力が出しやすいかもしれません。
ワイドスタンスで
つま先を外向きにすると
お尻周りを使いやすくなります。
そこが目的ならそれが正解です。
ただ筋肉を鍛えることが目的となってしまい、
スキー上達につながらないのであれば
注意が必要です。
また正面か外向きが一般的ですが
なぜ内側向きはないのでしょうか??
試しに正面を向いて
片足のつま先は外を向き、
もう片方のつま先は内側を向けてみてください。
こんなシーンどこかで見覚えありませんか?
【スピード】
スクワットをするスピードについて
あなたは考えたことはありますか?
なぜあなたはそのスピードで
スクワットを行うのでしょう?
ゆっくりおこなって筋肉に効かせるための方もいれば
瞬発力を鍛えるためにハイスピードで行う方もいるはずです。
またスクワットを行う際に
バーベルなど重量によっても変わります。
当然自分のマックスに近くなるほど
スピードは上がりづらいです。
因みにパワー=力と勘違いしている方も多いので
注意が必要です。
重いものを上げられるほどパワーが強いわけではありません。
パワーとは力×スピードです。
100㎏の重りを持ち上げるより
60㎏の重りでも倍のスピードで持ち上げれば
そちらの方がパワーがあるという事です。
因みに最大パワーが発揮されるのは
最大筋力の30%から40%といわれています。
つまりスクワットのMAXが100㎏の場合は
30㎏~40㎏の重さで最大速度で上げるのが
パワーを上げるトレーニングにはいいということです。
さてここで気を付けなければならないのが
目的です。
あなたのスキー上達にはパワー、スピード、力、
どれがどれぐらいの割合で必要なのでしょうか?
スクワットを行う時の
スピードもきちんと目的に合わせて
設定する必要があるという事です。
因みにしゃがみ込むときと
立ち上がりの時で
同じスピードでなければ
いけないわけでもありません。
【どの関節をどれくらい使うのか?】
スクワットは各関節を連動させて行いますが、
どの関節がどれぐらいの割合で動かそうと
意識をしておこなっているでしょうか?
股関節が働く割合が大きければ
膝がつま先を超えることが少なくなり、
足首、膝を使う割合が大きければ
当然膝がつま先より前に出ます。
一般的に
『膝がつま先より出てはいけない』
というのがスクワットの定番ですが、
ジャンプをする、走る、といった
スポーツシーンで膝がつま先より前にでないことが
あるでしょうか?
でも実際私が配信している
オーバーヘッドスクワットテストでは
膝をつま先より前に出さないで
と書いてあるじゃないか!
と思う方もいるかもしれませんが、
目的が身体の使い方のチェックなので
そうしてもらっています。
ジャンプ力やダッシュ力を鍛えるとしたら
また少し変わってくるという事です。
因みにスキーは足首の可動域がブーツによって
制限されながら行うスポーツでもあります。
そうなるとどの関節をどのぐらい使うのかは
目的、競技の特性によって変わってくるという事です。
【足場】
スクワットを行う足場も様々なシチュエーションがあります。
普通に床で行う場合もあれば、
バランスディスクやバランスボールの上といった
不安定な場所、
またスライドボードなど特殊なツールの上で、
前後左右、内ひねり外ひねりに動きやすい足場もあります。
そして意外と盲点なのが
傾斜です!
坂道や階段といった段差など傾斜のある足場でも
スクワットは行えます。
スキーは傾斜で行うスポーツですよね?
当然そういったシチュエーションで
スクワットをする必要性もあるかもしれません。
【足裏のポジション】
スクワットを行う時にあなたは
足裏のどの部分に重心をのせていますか?
これは非常に重要な部分で、
足裏は身体の土台ですので
どこにポジションをとるかで、
各関節の動きも大きく変わっていきます。
何が正解かというのは目的やその人によって違いますが、
土踏まずには基本的にポジショニングしない方がいいです。
土を踏まない場所なので。
長々と書きましが、
回数や上半身の規制、毎回向きは同じなのか
かえるのか?
どの深さまでしゃがむのか?
片足か両足か?
・・・・
あげればきりがありません。
100種を優に超えるという
意味が伝わったはずです。
これだけで1冊の本ができてしまいますね。
そんななから
あなたのスキー上達につながるスクワットを
チョイスしなければならないとなると
よほど目的をしっかり持って
考えてトレーニングを行わなければならないわけです。
また今回は代表的なスクワットを例に出しましたが。
どの種目も同じ様に
深くきちんと考えて行う必要があるということも
忘れないでください。