スキーを滑っている時の目線が身体に与える影響とは?? 63

前回は目線の使い方について書きました。

 

 

一言で

 

 

『先を見る』『前方を見る』『視野を広く』

 

 

 

なんて言われても、きちんと視覚の使い方を知り、

そのトレーニングをしなければ難しいという事です。

 

 

 

今回は目線が身体にもたらす反応について少し書きたいと思います。

 

 

 

意識すると分かると思いますが、

人間は目線の動きに顔(頭)が向きやすい傾向にあります。

 

 

 

日常生活では自然と目線の方向に顔を向けているはずです。

 

 

 

この目線につられた顔の方向一つで身体には様々な反応が見られます。

 

 

 

この事を

 

 

 

 

 

『姿勢反射』や『頸反射』

 

 

 

 

といいます。

 

 

 

 

あなたも実際に自分の身体で試してみて下さい。

 

 

まずは滑る時にあごを引くのかあごを出すのか?

というところ。

 

 

 

 

あごを出すと姿勢反射で足を曲げやすくなり,

また踏ん張りやすくなるといいう反射が起きます!

 

 

 

つまりターンマックスの一番踏ん張らなければならない時に

あごを引いてしまうと吸収動作となり

上手く板にパワーを伝えられません。

 

 

 

基本的にスキー指導のなかでフォームを指摘される機会が多いため、

自分はきちんとできているだろうかと、

 

 

 

 

下を向いて自分の身体の動きを確認しながら滑るスキーヤーが非常に多いです。

 

 

 

 

この下を向いて確認するという動作を行った時点で、

反射が生まれて、本来求めている滑りができないという

本末転倒な状況に陥ってしまいます。

 

 

 

この癖は陸上でトレーニングをしていても

必ず出るので、きちんとオフトレの段階で直しておく必要があります。

 

 

 

 

逆にあごを引く動作をした場合

脚を伸ばしやすく腕が曲げやすくなる反射が起きます!

 

 

 

コブを滑る際などに非常に重要となる反射です。

試しにあごを突き出してコブを滑ってみて下さい。

非常に滑りづらくて驚くと思います。

 

 

 

 

次に顔の左右の向きについてです。

 

 

顔を左右に向けると、向けた方側の手が伸ばしやすく踏ん張りやすい!

 

 

という反射が生まれます。

 

 

 

腕相撲で倒したい方向よりも組んでいる腕側の方向を見た方が、力が出ます。

 

 

 

この顔の左右の向きでの反射はターンの切り替えの際に非常に重要になってきます。

 

 

例えばターンの後半、

次に切り返すべきフォールライン方向に顔を向けると

しっかり外脚が踏ん張れていたにエネルギーを伝えられます。

 

 

その後ターン切り替えてターン前半に切り替わると

さっき外脚だった脚は内脚になるため、

腰が外れず内脚スキーを素直に使えます、

 

 

逆に切り替えの際に過度に進行方向を見てしまうと

ターンの後半うまく外脚に乗れずに、

ローテーションや内倒になりかねません。

 

 

 

 

このようにせっかくフォームを気にして

修正しようと練習しても、

目線を上手に使えないせいで、

意図しない反射が生まれ

全く滑りが良くならないといった状況になってしまいます。

 

 

 

脚や腕の使い方も大事ですが

是非、目線や顔の向きも注意してスキーをしてみて下さい。

 

 

 

驚くほど滑りが変わりますよ!