スキーのオフトレで確認しておきたい自分の重心意識148
もっと身体を前に持ってきて下さい!
姿勢が高いので低くして下さい!
もっと内側に傾く意識で!
このような指導をあなたは
雪上で受けているかと思います。
身体の位置をどのように移動させるかは
スキーにはとても重要です。
スキー界ではこの身体の位置について
重心の位置という風に
表現しているシーンが多く見られます。
重心の位置を前後左右にコントロールする重要性は
あなたも何となくは認識しているはずです。
ではあなたの重心の位置はどこでしょうか?
と聞くと大体かえってくる答えが
『おへそのちょっとした辺り』
や少し勉強されている方は
『丹田と呼ばれているところ』
何て言い方をされるかもしれません。
専門的には皆さんが認識している重心は
『身体重心』
と呼びます。
ではここで一つの疑問が浮かびあがります。
『なぜ重心の位置がこれほどまで認識されているのに
コントロールすることができないのか?』
ということ。
単純に考えれば大体の身体重心の位置が分かっているのであれば
そこを前後に動かせばいいだけのはずです。
でもそうは言ってもそれがなかなかできないんだよ!
といった声が聞こえてきそうです。
なぜ身体重心の位置が分かっているのに
上手くコントロール出できないのか?
その理由の1つとして
『身体重心をコントロールするトレーニングをしていない』
ということがあげられます。
筋力をつける!
体力つける!
柔軟性をあげる!
といった目的のトレーニングは
何となくイメージできても、
身体重心をコントロールするトレーニングを
やってください。
といわれてパッとできる人は少ないと思います。
このトレーニングを行っていないスキーヤーは
殆どみなさん自分の重心意識が頭付近にあります。
例えば身体を真っ直ぐにして前に傾いてきて下さい。
そうすると大体の方が
頭からまえに行き
背中や腰が折れ曲がる動きが見られます。
これは左右へ傾いてくださいという指示でも同じです。
自然と頭を中心に左右に傾きます。
知識として身体重心はへその下あたりという風に分かっていても
実際の重心意識は頭にあるという事です。
よく私は指導中に
『いま●●さんが頭付近にいますよ!
本当の●●さんがいる場所はここです!』
といった声かけをすることがよくあります。
意味が分かるでしょうか?
頭で分かっていても
感覚を変えるトレーニングをしなければ
絶対に雪上のパフォーマンスには
あらわれません。
いまの自分の重心意識がどこにあるかをまずは把握して、
その意識を変えるトレーニングを行うと
パフォーマンスはがらりと変わります。
さてここまで通して
身体重心の意識について少しだけ書きましたが、
最後にちょっとだけ。
身体の重心はおへその下ではありません・・・・
さんざん書いた後で申し訳ありませんが
あくまでも共通認識で分かりやすいので
そう表現させてもらっていました。
では身体重心はどこなのか?
また次の機会に書きたいと思います。