スキーで重要な重心の位置はおへその下にはない?149

前回ブログで身体重心について書きました。

 

 

一般的に身体重心はおへその下にあると理解されているのに

感覚を変えるトレーニングをしていないから

頭の付近に身体重心の感覚が残ったまま

滑っているといった内容でした。

 

 

そして今回はその根本をくつがえす

『そもそも身体重心はおへその下にはない』

というテーマ。

 

 

じゃあどこにあるの?

 

 

とあなたは思ったはずです。

 

 

 

まずは重心=おへその下

 

 

という認識ですが、

これにはあくまでも限定条件があります。

 

 

それは

 

 

直立姿勢の場合において

 

 

ということ。

 

 

具体的には

男性の場合は身長の56%

女性の場合は身長の55%

の位置にあるといわれています。

 

 

でもこれもあくまでも

直立姿勢での話です。

 

 

 

考えてみると分かりますが、

ずっと直立でスキーは滑りません。

 

 

では試しに両手を上げてもらって

片足立ちになってください。

 

 

さて重心はおへそに下にありますか?

感覚的にすこし上の方にあがったのではないでしょうか?

 

 

 

つまり身体重心は

身体の動きによって変わるという事です。

 

 

 

そこにさらに滑走時の

遠心力、重力、といった

外力も考えると・・・

ここからは完全に物理学に

なってくるので難しい話はやめておきます。

 

 

要は

 

低い姿勢の時、

高い姿勢の時、

ターン前半で内側に傾いている時、

ターン後半に外脚で耐えている時、

 

 

 

 

重心はその時の状況において

刻一刻と変わっているということです。

 

 

 

 

ただその瞬間瞬間で、

重力はここだからと

頭で考えて探ることはできません。

 

 

無意識のうちに自分の重心をとらえる感覚が

必要となります。

 

 

だから普段から自分の身体重心を

コントロールする感覚のトレーニングが必要なのです。

 

 

 

よく基礎スキーでは

トップ選手がターン前半に

大きく手を広げて

ターンに入ってくるシルエットが見て取れます。

 

 

それを、飛行機みたいに手を広げて

なんであんな風なフォームで滑るんだろうと

批判的な意見のスキーヤーもいます。

 

 

しかしそれは

手を広げるという形だけをとらえているスキーヤーや、

その形を真似て滑っているスキーヤーを見ている

からにすぎません。

 

 

 

実際は板をしっかりたわませて走らせた際に

その後のターン前半のバランスは

手を開いていたほうがとりやすいです。

 

 

 

手を開く事が重要なのではなく

求める運動の結果として手を開いたほうが

行いやすいから開いてしまっているだけです。

 

 

 

綱渡りをしている人が

左右に長い棒をもってバランスをとっているのと同じです。

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物理学的に考えれば理にかなっています。

 

 

 

少し科学的な話によってしまいましたが、

要は自分の身体重心の位置は常に微妙に変わっているので

どこだか分かる感覚のトレーニングをしっかり行っておくことが

大切だという事です。