スキースクールはどう選ぶ?スキーが上達するレッスンと下手になるレッスンの見分け方 378

スキーが上手くなりたいなと思ったらあなたはまず何をするでしょうか?

 

もちろん練習をする事は当然ですが、当然自己流では限界がきてしまいます。
また練習している方向性が正しいかどうか、自己判断するのも簡単な事ではありません。

 

そこで多くのスキーヤーが選択するのが

 

スキースクールに入る

 

という事です!

あなたはスキースクールで、レッスンを受けた事はありますか?
実はタイトルにも書いたようにスキースクールに入れば、絶対に上達するというわけではありません!それどころかむしろ上達の妨げになってしまう事もあります。

 

そこで今回はスキースクールや、有名選手が開催するスキーキャンプなど、レッスンを受けるにあたって上達するレッスンなのかどうか?見分け方についてお伝えしていきます!

 

 

スキースクールなどのレッスンに入る前にまずやらなければならない事

 

 

まずスキースクールなどのレッスンに入る前に、行っておかなければいけない事があります!

 

それは

 

スキーが上手くなるとは自分にとってどういうことかを明確化する事

 

です!

 

一見当たり前の事に思えるかもしれませんが、このスキーが上手くなる、ならない、という基準が不明確な人が非常に多いです!たとえばもっと英語が上手になりたいと言っている人がいたとします。しかし英語が上手になると言っても

 

・●●大学の受験で点数を取りたい
・英会話が出来るようになりたい
・英検●級が受かりたい
・TOEICで点数がとりたい
・ビジネス英会話が使えるようになりたい

など人によって英語が上手くなる事は様々です!

 

スキーが上手くなるという事も同じで、

・スキー検定●級を合格したい
・アルペンスキーで速いタイムが出したい
・急斜面をコントロールしながら滑れるようになりたい
・コブや悪雪といった様々な状況を滑れるようになりたい
・見た目がカッコよく滑りたい
・身体に負担のかからない楽な滑りを手に入れたい

などなど多岐に渡ります。

 

よく勘違いされがちなのがスキー検定をどんどん合格していく事が、スキーが上手くなることと直結しているという考えです!もちろんスキー検定の級が上がれば、スキー技術が上がっていると捉えても間違いがない部分もあります。しかし検定で受かる為のテクニックの部分もあるので、基本的な動作をとばしてしまうケースも珍しくありません!

 

先ほど英語の例で言えば、英検で点数をとる事、英語でコミュニケーションをとるという事は、繋がりはもちろんありますがイコールではないですよね?英会話は問題なく出来る人でも、英検を落ちてしまったり、逆に英検は受かるけどネイティブな人と会話をするのは難しい人もいるはずです。このようにスキー検定もあくまでも一つの評価基準に過ぎません。

 

このことから

 

スキーが上手くなるという事は、自分にとってどういうことなのか?

 

この部分をきちんと明確化してからレッスンを選択するようにしましょう!

 

スキーが上手くなるレッスンか見分ける3つのポイント!

 

スキーが上手くなるとはどういうことなのか、自分の中である程度明確化したところでいよいよスキースクールなどに入ってレッスンをうける段階に入ります!

まず正直お伝えしてしまうと、一度はそのスキースクールに入ってみなければ、そのレッスンが良いか悪いかはわかりません。もしかしたら体験レッスンなどを行っているスキースクールもあるかもしれませんが、ほぼ無いと思っていただいて問題ありません。つまり一度はレッスンを受けてみて、その中でこの後お伝えする3つのチェックポイントをしっかり見極め、その後継続して受けるかどうかの判断をしていきましょう!

 

チェックポイント①  指摘をしているのか指導をしているのか?

指摘と指導は一見に似ているワードですがその中身は大きく異なります。簡単に2つの言葉の意味を並べておくと

 

指摘:『問題となる事柄をこれだと取り上げてさし示すこと』

指導:『ある目的に向かって教え導くこと』

 

です!

スキースクールなどのレッスンを受けた時に、この指摘と指導、どちらの要素が強いのか確認する事が重要です!

例えばお尻が下がって後傾ポジションになってしまっているスキーヤーがいたとします。そのスキーヤーを見て先生が

 

「おしりが落ちていて後傾ポジションになっていますよ!」

 

というのは指摘ですね!

 

一方指導ですと

 

「お尻が落ちて後傾ポジションになっています!
 ●●が原因なので○○をして直しましょう!」

といった内容となります。

 

一見この様に聞くと指摘だけの先生なんてあまりいないのでは?と思われたかもしれません。しかし、指導はあくまでも目的に対して導かなければいけません。

「お尻が落ちているよ!お尻をもっと落ちないように上げてきて!」

 

と言われてすぐ出来る人は問題ありませんが、そう言われても出来ないから悩んでいるスキーヤーがほとんどです。それでもひたすら同じことを言われ続けていたら、はたしてそれは指導でしょうか?

このように一見指導の様に見えて、ずっと同じことを指摘をされているケースは珍しくありません。

レッスンを通して、見た目を注意されて、ただそれをしない様にとだけ指摘を受けているのか?
それともその問題を解決する為の方法をきちんと導いてくれるのか?この部分をきちんと確認しましょう!

 

ポイント② 自分の感覚と事実をきちんと分けて伝えてくれているか?

 

これはスキー界に限らずスポーツ指導全体に言える事ですが、指導者自身の感覚と実際に起きている現象を混同して伝えているケースが非常に多いです。特にスキーというスポーツは、自らエネルギーを生み出すのではなく、落下エネルギーという外力がメインのスポーツなので、混同しているケースは他のスポーツ以上に多いです。

スキー界でよくある混同紹介しておきます!

※参考動画を見ていただくとより分かりやすいです!

 

指導:膝を左右に動かせ
事実:膝関節は前後にしか動かない

指導:前後差を無くせ!
事実:前後差はトップ選手は共通してある

指導:両足は平行にして!
事実:外脚と内脚で角付け量は異なる




他にも挙げればキリがありません。

 

もちろん指導者自身の感覚を受講生に伝える事は、絶対に悪い事ではありません。しかし受講生の多くは、それが本当にしなければいけない事実ベースの事なのか?ただの先生の個人感覚なのか?判断は難しいです。長年ずっと事実ベースとは違う事を意識してきた結果、上達してこなかったと嘆くスキーヤーをこれまで多く見てきました。

 

ですから、基本的にはまず事実ベースを伝えてもらい、その後受講生のプラスになるなら指導者個人の感覚を伝える流れが無難です。もも、指導者の感覚的な話ばかり出てきたら、それは上達するレッスンにおいて黄色信号だと捉えておきましょう!

 

ポイント③ 受講生の目線でフィードバックをもらえているか?

 

ここまでの2つポイントを通して、なんとなく上手くなるスキーレッスンの概要は掴めてきたかと思いますが、具体的なイメージは湧いてないかもしれません。そこでポイント③では具体的にこれがあるか?ないか?といった分かりやすい判断基準をお伝えします!

それが

 

受講生の目線でフィードバックを貰えているかどうかです!

 

スキーのレッスンですから当然何かしらのフィードバックは貰えるかと思います。
(なにもフィードバックがないのは恐ろしいですよね…)

しかしそのフィードバックが誰目線なのかが実は非常に重要です!

 

例えばあなたが、スキーレッスンの中で内側に倒れて過ぎてしまう「内倒」だったとします。当然指導者から

「内倒してしまっていますよ!」

といったフィードバックが返ってきますが、あなたはそのフィードバックについて納得しているでしょうか?

言い方を変えると

内倒しているなと自分で実感していますか?

という事です。

 

エラーが出ているスキーヤーの多くは、そもそも自分がエラーしている事に気付かないまま滑っているケースが大半です。そして指導者側から指摘をうけてはじめて「そうなのか…」と気づくわけです。

ただその時点ではあくまでも
「指導者から言われたから」であって「自分でもそうだと分かる」という状態ではありません。

ではどうやったら自分でもそのエラーが認識できるのか?その最も簡単な方法は

 

「映像で見る」

 

です!

百聞は一見にしかずという言葉があるように、100回内倒していると言われるよりは、1回映像を見た方が早いです。SKIER`sLABでもまずはビデオをとって、実際の滑りを見てもらいながらこの様になっているという解説を行います。そうしないと、私の事を信じていないわけではないと思いますが、脳内のイメージでは信じきれていない状態のままレッスンが進んでしまいます。

 

事実ベースを映像で確認して、初めて自分自身でも納得してレッスンが進んでいきます。トレーニングジムなどが必ず鏡張りになっているのも、きちんと自分の目で見て確認するフィードバックが重要だからですね!この様に指導者目線のフィードバックではなく、受講者目線のフィードバックとは、受講者側がより分かりやすく納得できるものだという事です。

今回は一番わかりやすい映像を例に出しましたか、その他にも板の動きや本人の感覚など様々あります。とにかく指導者側がどう見えているか以上に、受講生側がどう見えてどう感じるのかが重要だという事です。

 

・映像を見せてくれるか?
・受講生側にどのような感覚があったか質問してくれるか?
・受講生側だけでも判断できる基準を教えてくれるか?

といった部分を見ていくと、上達するスキーレッスンかどうか見えてきますね!

 

 

今回はスキースクールなどのレッスンを受ける際に、上達するレッスンかどうか見極めるポイントの一番基本的なものを紹介しました!

実はもっと見極めるポイントはたくさんありますので、続きはまたの機会にお伝えしようかと思います!

まずは今回お伝えした内容だけでも十分判断は出来ると思いますので、スキースクールやスキーキャンプなどのレッスンを見極める参考にしていただけたら嬉しいです!