上達する為には何を中心にスキーを考えるのか?  113

あなたは自分の滑りに対してどの部分を注目していますか?

また練習中はどのような事を一番意識していますか?

 

 

 

内倒してしまっているからもう少し外肩を落とそう!

後傾しているからもっとポジションを前にしよう!

ローテーションをしないようにターン後半の腰の向きを気をつけよう!

 

 

といった具合に

外から見てわかる見た目の要素を重要視しているのではないでしょうか?

 

 

 

見た目から自分の滑りを判断して

直していくことは決して悪い事ではありません。

 

 

 

ただスキーの事を考える時

見た目のことだけを考えることは

スキー上達の妨げになる場合もあります。

 

 

 

では何を中心にスキーを考えていく必要があるのか?

 

 

 

 

それは重力や遠心力などの外力です

 

 

 

 

 

少し科学的になるかもしれませんが、

スキーは重力や遠心力などの外力をいかに利用するか

という事がとても重要なスポーツです。

 

 

 

自分で発生させる内力(筋力など)よりも

外力の方がはるかに大きな力だからです。

 

 

 

例えばよく外脚に乗るために外肩を下げるという行為ですが、

外肩を下げることが重要なのではありません。

 

 

 

その状況において、重力や遠心力をうまく利用できる

ポジションにいるために外肩を落としてみよう!

という発想が重要なのです。

 

 

 

難しく感じるかもしれませんが、

正直その場面において適切なポジションになって運動できるのであれば

 

 

 

外肩が上がって内倒しているシルエットでも構わないという事です。

 

 

 

逆に外肩を下げることができても

外力が利用できていなければ意味がないとも言えます。

 

 

 

最近読んでいる『Ultimate Skiing』という

アメリカのアルペンスキーの本には

グラビリティ、つまり重力という単語が必ずと言っていいほど出てきます。

 

無題

 

 

 

また様々な図を見てもらうと分かるかと思いますが、

必ず重力と重心の関係性を示しています。

 

DSC_1480

 

つまりはその見た目の動作が重要なのではなく、

こういった科学的結論の元

その動作が求められるという考え方です。

 

 

 

もっと簡単に言ってしまえば、

その状況で重力や遠心力を利用したければ

その形になるだろうという

見た目は後付けという考え方です。

 

 

 

アルペンスキーでは勿論のこと

特に基礎スキーヤーの多くは

見た目を重要視してしまい

こういった外力を考える感覚が非常に少ないです。

 

 

 

もちろん表現力や演技力求められる為

アルペンスキーよりも見た目を重要視する機会も多いですが、

根本的な考え方は一緒です。

 

 

 

外力を利用できる状態が前提条件で、

そこから手の位置、腰の向き、目線など

細かい見た目を調整していくべきです。