スキーが上手くなる為に何に投資するのか?  112

この仕事をしていると

 

『コーチはどこのメーカの板を履いていますか?』

『どこのブーツを履いていますか?』

『ワックスはどこがいいですか?』

 

 

などの質問をよく受けます。

 

 

この質問の共通点は道具に関することです。

 

 

スキーにおいて道具はパフォーマンスに非常に関連しており

重要な要素の一つです。

 

 

 

ショップの店員さん以上に詳しい方や、

エッジの角度を0.5°調整する程こだわる方も珍しくありません。

 

 

 

決して道具にこだわることが悪いわけではないのですが、

いつも気になる事があります。

 

 

 

それは

 

 

『なぜ道具に対しては1°、1ミリ、1グラムと細かくこだわるのに

 自分に身体に対してはこだわらないのだろう?』

 

 

と言うことです。

 

 

 

股関節の可動域や身体のバランスが

少し変わるだけで、滑りのパフォーマンスは

大きく変わります。

 

 

 

私が見てきた限りでは

道具に投資するより自分の身体に投資している人の方が

パフォーマンスが変わる傾向にあります。

 

 

 

あなたを含め周りの方でも

道具を変えた瞬間に、劇的に滑りが変わった方はどれぐらいいるでしょうか?

 

 

 

勿論多少は変わるかもしれませんが

道具が変わっただけで根本的な滑りがかわるスキーヤーは

あまりいません。

 

 

 

さらに言ってしまえば

道具は消耗品ですので

時間がたつにつれその効果は薄れ

新たに投資しなければなりません。

 

 

 

しかし自分の身体への投資は

道具に比べてはるかに効果が持続します。

勿論年齢的な衰えでパフォーマンスが落ちることもありますが、

それでも道具よりは投資効果ははるかに高い事は

考えてみれば分かるはずです。

 

 

 

極論を言ってしまえば、

道具を扱う能力が自分の身体である以上、

まずは自分の身体の質を上げることが絶対に必要です。

 

 

 

ではなぜあまり自分の身体に投資せず

道具の方に力を入れてしまうのか?

 

 

 

それは自分への身体の投資をしても

目に見えてパフォーマンスが上がったという

実感が得られないからです。

 

 

 

オフシーズンに一生懸命筋トレしたのに滑りが変わらない。

毎日のように走り込んだのに滑りが変わらない。

 

 

 

などせっかくの努力が滑りにつながらないスキーヤーが本当に多いです。

それもそのはず、いまスキーヤーの行っているトレーニングのほとんどが

雪上のパフォーマンスにつながらないものだからです。

 

 

 

雪上のパフォーマンスにつながらないというのは

メニューだけの話ではなく、

せっかくのトレーニングを雪上のパフォーマンスにつなげる能力が足りない

という点も大きな要因です。

 

 

 

まずは自分の身体の細かい部分にもっと目を向けてみましょう。

自分の身体の能力が上がる程

道具に対するこだわる部分もまた変わってきます。