脚の筋力をつけるとスキーが上達するのか? 196
スキーのオフトレをする際に
必ずあがる項目の一つが下半身の強化です。
スキーは下半身がメインの競技であり
オフシーズン中に下半身の筋力強化をすることは
当たり前だとあなたは思っていませんか?
確かにスキーは下半身が主役ですし、
トップスキーヤの多くは
非常に太い発達した太ももを持っています。
アルペンスキーのトップ選手が高重量の
スクワットを行っている動画もよくあります。
でも本当に脚の筋力をつければ
スキーは上達するのでしょうか?
これは脚の筋力をつける目的が重要となってきます。
『脚の筋力がつく=力強いターンができる』
と思っていませんか?
これは半分正解であり半分間違いです。
脚の筋力トレーニングで代表的な
スクワットを例にして考えてみましょう。
スクワットとはどんな動作かイメージしていただくと、
ほとんどの方がしゃがんで立ち上がる
イメージではないでしょうか?
実際立ち上がる力がそのまま板に伝わる力に
つながると思っているかたが多いです。
でもよく考えてみると
滑っている最中に
板をスクワットの様に
グッと押し込む、または踏み込む動作をするでしょうか?
体重計に力を伝えてメモリを最大まで増やそうと思った時に
体重計を押しこむように脚を使うでしょうか?
もしそのような動作をしたら地面は下には動かないので
当然自分が上に立ちあがってします。
スキーの場合は板が外にずれていくという現象が
うまれるかもしれません。
これでは効率よく板に力は伝えられません。
実際は板に体重を乗せて、
その重さを耐える時に
力は伝わります。
感覚的に言えば
『グッと重さをかける』
といった感じでしょうか?
つまり脚の筋力は立ちあがるように使うのではなく、
踏ん張る、支える、耐える
といった動作で使うのです。
ターンマックスには自分の体重に外力が加わり非常に強い力が働きます。
当然耐えられなければしゃがみこんでしまいます。
実際しゃがみこむ人はおらず、
板が外に逃げる、腰が外れる、お尻が落ちる、膝が曲がる
といった力を逃がす代償動作でごまかします。
この力に耐えるために脚の筋力を鍛えるのであれば
勿論アリだと思います。
ただ一般スキーヤーの殆どの方が
耐える方向ではなく
膝を伸ばしていく持ち上げる方向を鍛えます。
トップ選手がやっているスクワットも持ち上げていますが、
きちんと滑っている時は耐える方向性で使っています。
伸ばす方向への筋力を鍛えているのか?
耐える方向への筋力を鍛えているのか?
一見同じようにみえてて感覚的な部分はかなり違います。
最後にもう一つ重要な事。
それは
きちんと耐えられるポジションにいるのか?
というところ。
当然足裏の荷重ポイント
脚と膝の方向性、
股関節の動き、
各関節の連動性
などなど多くの要素が正しく使えていることが前提条件です。
この前提条件をきちんとクリアしてスクワットができていないのに
脚の筋力アップを行って雪上につながるでしょうか?
因みにスキーの為のスクワットの前提条件をきちんとクリアした状態で
お会いしたことのある一般スキーヤーの方はまずいません。
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