スキー上達に繋がる板の選び方 ラディウスと板の硬さにについて152

前回に引き続き

板の選び方についてお伝えしていきます。

 

 

前回もお伝えした通り板選びの前提条件は

 

 

『あなたの目的にあっているかどうか?』

 

 

です。

これだけは忘れないで下さい。

 

 

さて板選びの際に

悩む一つの項目として

 

 

『長さ』と『ラディウス(R)』があります。

 

 

だいたいどの板も長さが長くなるのに比例して

ラディウス(R)が大きくなります。

 

 

因みに念のためラディウス(R)について

簡単に説明しておきます。

 

 

ラディウス(R)とは

スキー板は真上から見ると

サイドが緩いカーブを描いています。

 

このカーブの大きさに当てはまる

円の半径をラディウス(R)といいます。

 

R13mと表示してあれば、

半径13mの円にサイドカーブが合わさるという事です。

 

 

ラディウスが小さい=カーブがきついということなので

滑走時スキーの描く軌道も

当然小さくなり小回りが効きやすくなります。

ただ逆にラディウスが小さいと

すぐに曲がってしまうため

直進性が失われるというデメリットもあります。

 

またスキーはラディウスだけでなく、

板をたわませる要素も含めて

ターンをしていきます。

ラディウスが大きくても

上手にたわませればターンできるという事です。

 

 

 

さて話を戻しますが、

トップモデルの板になるほど

高速域での操作を可能にするために

 

板の長さは長く、

ラディウス(R)は大きく

板の硬さは硬くなっていくのが一般的です。

 

 

アルペンスキーは勿論ですが

基礎スキーにおいても

『スピードを出して滑る』

というのは大事な要素ですので

どうしても長い板を求めやすくなります。

 

 

 

しかし板を長くすると安定してスピードが出ることに対して

ラディウス(R)が大きくなるせいで

ターンのスピードが落ちるというデメリットが生まれてきます。

 

社会人スキーヤーの方は経験あるかもしれませんが

R27とR35で同じセットを滑れば

確実にR27の方が速いです。

これはトッププロでも同じことです。

 

 

つまり

『板を長くして直進性が速くなる』

というメリットが

『ラディウスが大きくなるせいでターンスピードが落ちる』

というデメリットに打ち勝つ範囲の長さを

選ぶ必要があるという事です。

 

 

さてここで重要なのが

『ラディウスが大きくなるせいでターンスピードが落ちる』

というデメリットの大きさは人によって違います。

 

 

そのデメリットを決めているのが

 

 

 

板をきちんとたわませられるか?

 

 

 

という技術レベルです。

 

 

 

この技術レベルを考慮して

板の長さを決めることが何よりも重要です。

 

 

この考え方からすると

R35を使いこなすために

R35に乗って練習するというのは

当たり前のようで実は大きな間違いです。

 

 

正解はきちんと自分のレベルに合った板で

板をたわませることを覚えてから

長い板にチャレンジするのがセオリーです。

 

 

車の運転をしたことがない人が

F1カーに乗りたいからと言って

いきなりF1カーにのって練習は

しないですよね?

 

まずは普通の車で運転技術を磨くはずです。

それと全く同じことです。

 

 

このように未来を見据えた板選びも重要になります。

 

次回は未来を見据えた板選びについて書いていきます。