大誤解!!その体幹トレーニングメニューではスキーは上達しない!?367
スキーオフトレの定番と言えば
下半身の筋力を鍛える
スクワットなどですが、
近年それに迫る勢いで
常識化されてきたのが
体幹トレーニング
です!
こんな感じのトレーニングですね!
この体幹トレーニングが
なぜ流行ってきたかというと
トレーニング効果として
バランス能力の向上
がうたわれているからです!
これはスキーに限らず
他のスポーツでも
取り入れられています。
しかし実際に体幹トレーニングをして
本当に
「スキーが上手くなった‼」
「滑りがガラッと変わった‼」
というスキーヤーはどれだけいるでしょうか?
なんとなく効果があったかな…
という程度で
実際滑りが激変したスキーヤーは
ほぼいないはずです。
なぜ流行の体幹トレーニングを行っても
スキー上達に繋がらないのか?
逆にどのような体幹トレーニングを行えば
スキー上達に繋がるのか?
今回はこの部分を深堀していきましょう!
目次
スキーのオフトレで体幹トレーニングをしても効果がない理由
まず冒頭でもお伝えした様に
体幹トレーニングをしても
スキー上達に繋がらない理由を
ズバリお伝えします!
体幹トレーニングを
行う意理由はバランス能力の向上が
目的でしたよね?
ではバランス能力を高めるには
体幹部がどのような状態になるのが理想的か
あなたは分かりますか?
多くの場合
体幹部を固めたほうが
バランス能力は上がると
誤解されています‼
トップスキーの滑りを見ていただくと
お分かりいただけますが、
体幹部が板の様に
ガチッと固まっているでしょうか?
意外にも前後に丸まったり
左右にひねったり、スライドしたりと
ありとあらゆる方向に動いていますよね?
また人間に限らず
建物が地震が起きても
崩れずバランスを保つ【免震構造】においても
あえて“動く”事が重要視されています。
しかし体幹トレーニングの多くは
体幹部をがっちり固定するメニューが
非常に多いです。
これが体幹トレーニングを行っても
実際のスキー上達に繋がらない
最大の要因ですね!
ここら辺は
他の記事や動画でも触れているので
参考にしてみてください。
スキーを滑る前に知っておきたい体幹トレーニングのこと 71
スキーを滑る際に意識すべき重要な部分はどこですか? という質問に対してあなたはどのように答えますか? 色々な答えが出るかと思い…
そもそも多くのスキーヤーの体幹は固まっている
上記の内容に加えて
もう1つ考えて欲しい事をお伝えします。
それは
そもそもあなたの体幹部は
固まっていませんか?
といった内容です!
「えっ!?どいう事ですか?」
と思われたなら
こちらの動画をご覧になってみてください!
意外とこの動画の内容が
できない方が多いです!
つまり多くのスキーヤーは
そもそも動かない体幹部を
さらに固めるトレーニングを
行っている
という事ですね!
ここまでを読んでいただいて、
・スキーのトップ選手は
体幹部が柔らかく動いて
滑っている
↓
・しかし体幹トレーニングの多くは
逆の固定するトレーニングが基本
↓
・さらに多くのスキーヤーは
そもそも体幹部が
固まってしまっている
という事がおわかりいただけたでしょうか?
こう見ると
体幹トレーニングを行っても
滑りが変わらないのもうなずけますよね!
ただこのような話をすると
「でも体幹部が安定せずに
フニャフニャ動いてしまっても
バランスがとれないのでは?」
と思われたかもしれません。
たしかに仰る通りです!
体幹部は固めてもダメ、
フニャフニャでもダメ、
一体どうすればいいのか?
いよいよここからが本題です‼
大きく2つに分かれる体幹の筋肉 グローバル筋とローカル筋
実は体幹トレーニングは
大きく2つの種類に分けられます。
それが
グローバル筋のトレーニング
ローカル筋のトレーニング
です!
あまり聞きなれないワードだと思いますが
この2つを整理する事で
体幹部を安定させる
本当の意味での体幹のトレーニングが
見えてきます!
グローバル筋
グローバル筋とは
簡単に言ってしまえば
身体の表層面(皮膚から近い所)にある
筋肉の事を指します。
若干定義は異なりますが
アウターマッスルという
言われ方をする方が一般的ですね!
腹直筋や脊柱起立筋など
一般的に言われている
腹筋、背筋はこのグローバル筋の事が多いです。
グローバル筋の特徴としては
大きな筋肉で、大きな力を生み出ので
体幹部を丸める反らすといった
動きを生み出す事が主な役割です!
ローカル筋
これに対してローカル筋は
比較的小さな筋肉が多く、
あまり大きな力は出ませんが、
主に体幹部が崩れないように
調整の為に働きます。
代表的なのは
体幹部のコルセットとも言われる
腹横筋ですね!
先ほど例に出した
腹直筋のさらに奥の
深い所にある筋肉です!
これも定義が曖昧なのですが
インナーマッスルという表現でしたら
聞いたことがあるかと思います。
実はこのローカル筋こそが
一般的に言われている
体幹部を安定させる
鍵を握っています!
例えば、重い物を
持ち上げようとするとき、
準備段階で腕を動かす前に
ローカル筋が働きます。
これは腕を動かすときに
連動して体幹が動くので、
脳が記憶している運動経験から
次の動きを予測して無意識下で
ローカル筋の筋活動が起こるされています。
そして実際に物を持ち上げる時に
今度はグローバル筋が働き出します。
グローバル筋が働くと
体幹部にはさらに負荷がかかるので、
たくさんのローカル筋が働きます。
このローカル筋が活動しないと
いわゆるバランスの悪い
不安定な状態になってしまいます。
つまりまとめると
①重い物を持ち上げようとする
↓
②それを察知して
無意識で体幹部を安定させる
ローカル筋が働く
↓
③ローカル筋で安定している状態を土台として
グローバル筋が実際に行いたい
動作を行う(持ち上げる)
といった感じですね!
間違いだらけの体幹トレーニングとは?
ここまでで
グローバル筋とローカル筋の
役割がお分かりいただけたと思います。
では一般的に行われている
体幹トレーニングに目を向けてみましょう!
先ほどもお伝えした様に
安定させるのはローカル筋、
それを土台に動きを作るのがグローバル筋
でしたよね?
これが正しくできているのであれば
安定しながら動きも作れるという
まさにスキー上達に求められる
体幹が手に入れられます!
しかし一般的に行われている
体幹トレーニングの多くは
グローバル筋で固定をする
トレーニングに
なってしまっています!
よく“体幹を固める”という表現をしますが
それこそ筋トレとしては
良いかもしれませんが
スキーに関して言えば
ダメな動きというわけです。
ただグローバル筋とローカル筋という
存在をそもそも知らないのが普通ですし、
当然知らなければ
使い分ける事は出来ません。
実際あなたも冒頭でお伝えした
ような体幹トレーニングを行って
グローバル筋とローカル筋を
使い分けられますか?
と聞かれたら難しいですよね。
この様な背景から
一生懸命体幹トレーニングを行っても
本来動きを生み出すグローバル筋で
固めてしまっているので、
スキー上達に求められるような
効果が得られないという事です。
ここら辺は動画でも解説しておりますので
よろしければ参考にしてみてください。
さてここまでくれば
体幹トレーニングで
何を鍛えれば良いのか
見えてきましたよね!
そうです!ローカル筋です!
ではローカル筋を鍛える上で
おすすめのトレーニングを
ご紹介していきます。
体幹トレーニングは腹横筋を鍛えるドローイングから始める
体幹部の安定を司る
腹横筋を鍛える上で
最もポピュラーなものが
ドローイング
ですね!
腹式呼吸と言い換えても
良いかもしれません!
色々なやり方がありますが
基本的なものはイラストにもあるように
鼻から息を吸ってお腹を膨らませて
息を吐いてお腹をへこませます!
下記にあるような
一般的な固める体幹トレーニングよりも
ドローイングの様な
呼吸をメインとしたトレーニングの方が
ローカル筋には効果があるとされていますね!
最近ではピラティス、ヨガなどでも
頻繁に言われるようになり、
体幹トレーニングの選択肢として
ドローイングは
かなり一般的にも浸透してきました。
さてこのドローイングをする事で
腹横筋が鍛えられ、
体幹が安定するという流れには
何も問題ないように思えますよね?
しかし残念ながら
ここに大きな誤解が生まれています!!
その誤解とは何か?
ずばりいうと
ドローイングをして
お腹を凹ませながら動作をする事で
体感の安定や、姿勢改善などに
繋がるという誤解です!
多分ドローイングを知っている人の多くは
コーチや知り合いのトレーニング通の方、
または雑誌などを通して
一生懸命取り組んでいるかもしれません。
もちろんドローイング自体は
どんどん行ってOKです!
ドローインが悪いと言いたいのではなく
【ドローイングと動作の関係性を
誤解しないでね!】
と言いたいだけですので。
この部分が整理できてないと
せっかくドローイングを行っても
スキー上達に繋がらない事がほとんどです。
ではこの体幹トレーニングに
新たに生まれた
ドローイングの誤解について
深堀していきましょう!
体幹トレーニングの新たな誤解!ドローイングでは体幹は安定しない?
先ほどもお伝えした様に
このドローイングが広まるにつれ
新たに生まれた体幹トレーニングの
誤解があります。
それが
ドローイングをして
お腹を凹ませる状態が
体感の安定した状態!
というものです。
スキー指導においても
「おなかを凹ませて
キープしたまま滑れ!」
といった内容があるようですが
これは人体構造からすると
少し間違っています!
その理由は
ドローイングの本当の目的
を知る事で見えてきます!
「いやだから、ドローイングは
腹横筋などに刺激を与えて
使えるようにするんでしょ?」
と思っているかもしれませんが
確かに正解なんですが
ここに動作が絡んでくると
話が変わってきます。
そもそもこのドローイングが
推奨されるようになったのは
オーストラリアで行われた研究で、
腰痛の人は腹横筋の反応が悪い
という結果からです。
その改善エクササイズとして
提唱されたのがドローイングです。
簡単言ってしまえば、
腰痛の人って
腹横筋が使えてないから
ドローイングで使えるようにしよう!
という事ですね。
しかしここで重要な情報が
抜け落ちたまま
一般的に広がってしまいました。
それが
動作における腹横筋の仕組み
です。
先ほどチラッと
腹横筋は無意識下で働くと
お伝えしましたが覚えていますか?
実は腹横筋は他の筋により
"一足先に収縮を起こす仕組み"で
そのタイミングは
上肢運動の0.03秒前、
下肢運動の0.11秒前、
というデータがあります。
これがどういう意味だか
分かりますか?
つまり
腹横筋は身体を動かそうとすると
ほんの一瞬早く勝手にに反応する
という事です。
一瞬早く腹横筋が反応して
脊柱の安定性を高める事で、
人は四肢を動かす事が可能と
言われています。
無意識レベルで
動作の一瞬前に
反応すべき腹横筋を
ドローイングでずっと意識しながら
動作を行うと・・・
はい話の本筋が見えてきたでしょうか?
まとめると
腰痛持ちの人は
腹横筋が使えてない
↓
だからドローイングで
腹横筋を鍛えるぞ!
↓
でも腹横筋は
動作のほんの一瞬前に
勝手に収縮するもの
↓
ドローイングで
意識的に動作中ずっと
使うものではないよ!
という事です。
つまり、
ドローインはリハビリなどで
腰痛対策のエクササイズとして
腹横筋の再学習の手段
であって、
動作の時に常に意識して
行うものではない!
という事です!
ここがとっても重要なので
声を大にして
あと10回くらい言いたいです(笑)
しかし多くのドローイングを
日頃から意識して行っている
多くの方が、実際の動作の時や
姿勢維持の時にも
ドローイングの意識を持っており、
それが動作の邪魔になっています。
ただややこしいのが、
腹横筋を鍛える為に、
ドローイングしながら
動作をするというトレーニングもある
という部分です。
このような経緯から
ドローイング=実際の動作(スキー)でも
常に行うもの
という誤解が生まれるのも
無理はありません。
じゃあ実際の動作の時は
何も意識しなくていいのか?
と聞かれたら
そうではありません!
無意識レベルで
出来ている人は良いですが、
多くの場合、
体幹部が正しく使えていないので
"ドローイングとは別に"
意識すべき動作があります。
その動作とは
ブレージング
という動作です‼
このブレージングこそ
体幹トレーニングの
最終地点であり
スキーにおいて最も大切な
トレーニングになります!
このブレージングについては
次回の記事でより詳しく
解説していきますので
楽しみにしていてください!
まずは今回の記事を通して
スキーのオフトレにはびこる
体幹トレーニングの誤解を
まずはしっかり解いてくださいね!
もし具体的なオフトレ方法を
もっと知りたいという場合は
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オフトレに流れを
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お伝えしております!