AIにスキー指導は奪われる?スキーロボットから学ぶ動作の本質 329
最近ではよくAIに仕事が奪われると
言われておりますが、
スキー指導はまだまだ人間の仕事だと
思われている方が殆どだと思います。
しかし実際は
そうではない可能性が私はあると
思っています。
いきなり何を言い出すのかといった
タイトルですが、
それにはきちんと理由があります。
まずは今のスキー業界の
指導状況を
考えてみましょう。
今のスキー技術指導の現状は?
スキーの技術要素は
本当に様々な意見があります。
その理由は
『人それぞれ感覚が違うから』
という部分が強いですが
もう1つ大事なポイントが
隠されています。
それは
違う動作であっても
ある程度滑れてしまうから
という理由です。
今は板の性能がいいので
多少間違った動きをしても
ターンが出来てしまいます。
もちろんレジャーで楽しむ分には
これほどありがたい事はないのですが
技術向上を目指すスキーヤーにとっては
少々厄介な部分でもあります。
例えば車を使って、
ただ移動するだけなら
自動運転は勿論のこと、
それに近い前の車の自動追従や
車線からはみ出ない運転サポートは
ありがたいですよね。
でもサーキットなどで
運転を楽しみたい、
運転技術を磨きたい場合
正直その自動サポートは
弊害にもなるわけです。
ですからまずは
・どの様な動作が
自分の滑りのベースに
なっているのか?
そして
・目指している滑りは
どの様な動作がベースなのか?
といった部分を
シーズン前に知っておく必要があります。
ただ人間の動作は
複雑でなかなか
パッと見で
『この動作が主流となっている!』
というのは分かりづらいです。
そこでよいお手本となるのが
ロボットです!
今回冒頭で、
AIとお伝えしましたが
今回お伝えする内容を
正しく表現すると
AIではなくロボットです!
ただAIを駆使して分析するから
ロボットがよいお手本
という事ではありません!
ではなぜロボットが良いお手本になるかという
理由をお伝えしていきます!
ロボットだからこそ分かりやすい!
あなたは
スキーロボットを
ご存知でしょうか?
特に日本で有名なのは
福井大学の清水先生の
スキーロボット研究です。
実はその実験内容の
本が出ているのですが
その本が出たのは
今から30年以上も前です。
私は学生の時に
たまたまこの本を手に入れていて
手元のあるのですが
昔の本ながら
正直スキー技術の
核心をついている本でもあります。
なぜ核心をついているかと言うと
関節運動を一つに絞る事で
『この関節を主体で滑ると
こういう滑り!』
というのを
分かりやすく
書いてあるからです!
この部分が明確になると
身体のどの部分を動かす事が
必要なのかが分かり、
その関節を動かしている身体の仕組みは?
といった解剖学的な話に繋がります。
本は出回っていないようですが、
Youtubeに動画は上がっていますし、
清水先生の研究をまとめたHPや動画もあります。
※引用 福井大学の清水史郎先生 HPより
HP:http://edu00.f-edu.u-fukui.ac.jp/~shimizu/topjapa.html
※引用 福井大学の清水史郎先生 youtubeより
もしあなたが
SKIER`sLABの発信を
日頃から楽しんで
読んでいただいているのであれば
面白く感じる可能性はありますが
「正直何となくイメージは分かったけど
自分の滑りにどう繋げるのか
よく分からない」
「すいません、こういうの見ていると
眠くなってしまいます…」
という可能性も
あるとおもいます(笑)
ですから少しづつ
簡単に解説を入れていきますので
ご自身の滑りが
このスキーロボットの
どの滑りと似ているか
楽しみながら読んでいって下さい!
一般スキーヤーに多い滑りはどこ主動?
スキーロボットなんて聞くと
最先端なイメージですが
見ていただくと
シンプルな動きのロボットですよね。
これだけみても
「へぇ~」くらいで
終わってしまいますが、
このスキーロボットは
実はとっても重要な事を
教えてくれています。
むしろシンプルだからこそ
分かりやすい事もあるんです。
そこを解説していくのが
このブログの大事な役割だと
思っているので、
ぜひぜひ楽しみながら
読んで言って下さいね!
(眠くなるようなら
スルーで大丈夫ですw)
そもそもの話を振り返ると
『なぜスキー技術には
様々な理論があるのか?』
↓
『人それぞれ感覚も違うし
色々な動作でも
ある程度滑れてしまう』
というものでした。
これでしか滑れません!
というのであれば
分かりやすいのですが
どんな動作であれ
ある程度滑れてしまうのが
違う意味で難しいところですよね。
しかもその動作は
人間が行っていると
複雑で分かりにくい…
そこで役立つのが
今回テーマにしている
スキーロボットなわけです。
さて前置きが長くなってきたので
早速解説を始めていきます。
ますあなたににお伝えする動作が
【脚の曲げ伸ばしによるターン】
です。
冒頭で紹介した動画ですと
スタートから0:53までの
動きになります。
※引用 福井大学の清水史郎先生 youtubeより
外脚を伸ばして
内脚を曲げると
キレイにターンしていますよね?
一般スキーヤーの中にも
【外脚をしっかり伸ばして
内脚をたたむ】
という意識をしていると
この様な動作をベースに
滑っている人が多いです。
さてあなたはこの滑りを見て
どう感じたでしょうか?
「普通に滑れているけど、
自分が目指す滑りではないな…」
と感じるケースが多いかと思います。
また、
「嫌な記憶が蘇ってきた」
という場合もあるかもしれません(苦笑)
嫌な記憶とは、
そうハイブリットスキーですね。
今では過去の記憶ですが
内脚主導で内倒気味に滑る方法です(笑)
いまいち分からない人は、
メンバーの方に
その当時が分かる
指導員講習の動画ありますと
教えていただきましたので
こちらをご覧ください。
※引用 youtube asondemitaさん動画より
まぁどんな滑りをしても
自由なので、
この滑りを目指しているのであれば
問題ないのですが、
この当時の癖を引きづって
悩んでいる人は多いです。
さて話を戻しますね。
いまでは上記の
ハイブリットスキーは
言われなくなりましたが、
今回紹介した
スキーロボットの滑りをみると
「あながち間違ってないのでは?」
と感じるかもしれません。
ハイブリットスキーは
このスキーロボットの動きの様な
理論をベースに考え出されたと
言われてもいます。
ロボットが行うと問題ないのに
人間が行うとおかしなことになる…
この理由があなたには
分かるでしょうか?
簡単に言えば、
スキーロボットのあの滑りをみて
「ほら内脚を曲げてそこに体重をかけ、
外脚伸ばせばターンできるって
ロボットが証明してるじゃん!」
と言われた時、
どう返すかという事です。
長くなりましたので
続きは次回の記事で!